巨匠、クリント・イーストウッドの最新作。
先週の木曜日、妻とみてきました。
津波の被害にあい臨死体験するフランス人ジャーナリストのマリー。
優秀な霊能者でありながら逃れるように引退し地味な生活を送る米国人ジェームズ。
イギリスの少年マーカスは双子の兄の突然の死から立ち直れずさまよいます。
国籍も性別も年代も違う三人の主人公が
人の死に臨むそれぞれの体験をとおして苦悩し
やがて不思議なめぐり合いをはたす物語。
時として衝撃的な場面を盛り込みながらも映画は実に静かな語り口で展開します。
毎夜、耽溺するチャールズ・ディケンズの朗読テープを聴きながらひとり眠りにつくジェームズを演じるマッド・デイモンがいい。
小生自身身近な死と向き合うことが近頃少なくないだけに自然と涙腺がゆるむ作品でしたが
主人公それぞれに対するイーストウッド監督のあたたかい眼差しが我がことのように感じられ、やがて不思議な幸福感に包まれました。
☆☆☆☆