希望を取り戻すには？―「経済教室」村上龍氏寄稿―

日経新聞朝刊の「経済教室」
学者先生の難解な文章が苦手で熱心な読者ではありません。

しかし今朝はテレビでもおなじみの村上龍氏の寄稿

“希望再興へのビジョン描け”と題された
非常に共感できる内容
しかも、わかりやすく平易な文章
さすが頭のいい人だと思いました。

現在の日本経済の閉塞感は人々が将来への希望をなくしてしまったことが大きい。
それを打破するためには希望を取り戻す将来的なビジョンの共有が必要不可欠。
そのビジョンとは“環境”と“家族（共同体）”の再構築である。
と氏は説きます。

去年10月24日、日経マネーの取材をうけた感想のなかでも触れましたが
今はわれわれが育った時代を考えればはるかに経済的には恵まれているはずです。

しかし氏の言うとおり今日より明日が良くなるという“希望”は確かに失われた。

そして、これからは“環境”と“家族”を再び構築するという考え方のもと
信頼や希望が崩壊した社会を取り戻そうというのです。

当然、現在の経済システムの見直しは必要不可欠になるでしょう。
それは痛みを分かち合う社会の実現にもつながるかもしれません。
具体的にはオランダのように一部の人々の高い所得は大幅に減るかもしれません。
住宅もこれまでのように欲望の赴くまま持ち家を促進するのではなく
社会資本整備の考えかたから取り組まなくてはならない時代が必ず訪れるはずです。

過度に便利さに依存した生活をあらため、家族や地域社会との絆を強くする。

こうしたライフスタイルの考え方に対し
自らも実践へのおもいを強くした一日でした・・・。