今回の講演会の主催者は社団法人蔵前工業会となっていまして、これは
東京工業大学が以前は隅田川に沿った蔵前に在った事に由来するそうです。
開会の辞が岡山県支部長の陶山靖彦氏から始まり、主催者挨拶として
蔵前工業会の常務理事であり且つNHK会長の橋本元一氏の挨拶を経て、
共催者挨拶として東京工業大学の理事・副学長である斎藤彬夫氏が挨拶
されました。
そして今回の講演者である居林次雄氏の略歴ですが、昭和6年滋賀県に
生まれ、昭和36年に一橋大学院法学研究科を終了してから直ちに経団連に
入局されました。43歳の時その手腕を見込まれて土光経団連会長の秘書に
推挙され、期待通りにその手腕を存分に発揮され、7年もの長い期間に渡って
土光経団連会長を支えられました。その後幾つかの大学の教授を歴任されて、
現在でも居林次雄法律事務所所長として活躍をされています。
居林氏は80歳と御高齢にも拘わらず矍鑠としておられ、学生時代に落語
研究会に所属していたと仰いましたがその言葉通り大変話が上手で最後まで
聴衆を飽かすことがありませんでした。真面目な話にも拘わらず時々笑いの
渦が巻き起こり、下手な漫才を聴くよりも数段面白いと思いました。食後には
決まって睡眠をとりたいという誘惑に駆られるのですが、この度は全く眠気など
催すことがありませんでした。それ程中身があって興味深い話だったと思います。
尚上方写真の方が居林(いばやし)先生です。
土光氏の座右の銘である「日 新 日 日 新」の紹介がありました。これは
「日に新たに、日々に新たに」と読むそうで、殷王朝の湯王の自戒の言葉だと
伝えられています。この言葉を脳裏に刻み、生涯日々新たな精進を積み重ねて
失敗を恐れず終生チャレンジ精神で幾多の難関を打ち破ってこられたそうです。
今日のところはこれにて終了いたします。