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社長のつぶやきブログ

土光敏夫記念講演会 NO.3

2011-09-22 16:07:13 | 日記

  居林先生の講演に戻ります。

  居林先生が秘書として土光経団連会長と初めて会った時の印象はとても

圧倒されたという感じだったそうです。背は高くて体格も良く眼光鋭く頭は坊主

頭に近くて、その風貌はまるで仁王様のようで有無を言わせぬ威圧感を放って

いたそうです。

  土光氏のその人品骨柄は異彩を放ち、質実剛健、質素倹約をこれ程栄誉を

極めていても励行されたそうです。即ち朝の7時には出勤し、朝食会なるものを

催して名だたる企業のお偉方を辟易させたそうです。というのも企業のトップに

おられる方々は夜行性の方が殆どで、早起きは体に堪えるので何とかならんかと

秘書に問われることもあったようです。

  通常政治家や財界人が接触する場合は高級料亭などで宴席を設けて大事な

話をするものですが、土光氏はこの宴席を嫌いどんな人から誘いをうけようとも、

まずはお断りするのが常でして秘書も大変だったらしいです。つまりそういう場合

秘書に非難の鉾先が向かうと、居林先生はぼやいておられました。

  宴席に限らず種々の招待や、面会の要請があったそうですが出来うる限りは

お断りし、あまつさえ天皇陛下がご出席される「園遊会」にも高齢を理由に欠席を

されたので、それ以降は畏れ多いということで諸々のお誘いが激減したそうです。

  居林先生曰く、それでも 数少ない例外があったそうです。岡山財界の後輩が

訪ねた時は相好を崩して会われ、その日はとても機嫌が良かったそうです。秘書の

居林先生もそこは心得たもので岡山県の出身者には優先的に会わせるようにした

そうです。

  岡山財界の中でも特に土光氏の薫陶をうけ、土光イズムの継承者として認め 

られたのが総合建設業大手の大本組の大本榮一会長と中島保ナカシマプロペラ

名誉会長のお二人です。そして閉会時には講師への謝辞を上方写真のナカシマ

ホールディングス株式会社の中島博会長が述べておられます。

  私が最も感心するのが「老害になるから年寄りが何時までも要職に留まっては

いかん」と仰って辞職されたそうです。これは非常に含蓄のあることばですね。でも

これは決して年寄りが邪魔だということではなく、若い人の成長する芽を摘み取っては

いけないという意味に理解いたします。当然先人の知恵は必要ですし、成長途上の

若い人をサポートしていただく事が肝要かと思われます。

  

  次は土光氏の真骨頂である行政改革についてリポートいたします。