ひげめがね日記

基本的に自虐的な日記です。自虐ネタが好きな方はお喜びいただけると思います。

電王戦FINAL第2局 日本一わかりやすい永瀬六段カウンター講座

2015-03-22 07:04:49 | 将棋
 私たちはアジア圏に住んでいる影響で、「カウンター」というと中東のサッカーを思い浮かべる。もうすぐW杯予選ですねえ。
 で、一口に中東といってもサッカーの強い国と弱い国がある。
 弱い国は守るのに必死だから、攻められ続ける上に自分がボールを持つとすぐにロングボールを相手陣に蹴りだす。次に攻められるまでの時間稼ぎ+パスが通ればいいなあ、くらいの感覚であろう。
 しかし、強い国は虎視眈々と狙っているのである。
 後半20分くらい、1本も攻めが来ず、あまりに暇であくびをしていたひげめがねDF。すると突如、足をけがしていたはずのC・ロナウドとメッシとスアレスが全力で走りこんできて、そこに絶妙のロングボールが供給されてきた!アー恐ろしや。DFひげめがねはスアレスに噛みつかれ絶命するのであーる(あくまでひげめがねの脳内妄想です、というか中東全然関係なくなってる笑)。

 で、昨日の永瀬六段の将棋。


1筋は破っているが桂頭を攻められた結果、金は6筋に離れている。そこに金取りに角が放たれた。



数手後、1筋の歩は成ったが、あとの2手は金を引く手、飛車を引く手、と守りの手である。そこで相手は角を切って攻めを加速させた。

ところがその結果…


飛車が1筋まで効いて、詰み筋が発生したのである!!守りと見せかけて実は頓死狙い。これをカウンター一発と言わずして何と言おうか?

 昨日、ニコ生ではこの辺解説があったかもしれぬが、あまりに見事な割にネット上ではほとんど触れられていないため、激指に2枚落ちでも勝てないひげめがねが記しておきます!

電王戦FINAL第2局 大山二世としか思えない

2015-03-21 22:14:08 | 将棋
 本日は勤務でしたが、帰ってからPCを立ち上げてニコ生開けたらちょうどコメントがまつり状態の時で、何が起こったのか全く理解できなかった。まさかこんな結末になるとは…。
 この結末に関することは多くの人が書くと思うし、正直ひげめがねには興味が持てないことなので割愛。


 ひげが最も衝撃を受けたのは「セレネとの事前対戦では勝率1割だった」という事実。さらに右玉は「パズルのように(永瀬談)」盤面を操るセレネ得意の土俵だったとのこと。自分だったら精神的に相当つらいはず。
 であれば千日手狙いかと思うが…


 ▽7三桂と攻めを呼び込む可能性のある桂はねを決断したことに個人的には感動した。実際桂頭を攻められる展開になったわけだから、相当な勝負手である。
 結果的にはCOMに攻めさせカウンター一発で倒したわけで、そこまで想定していたかと思うとその決断力には拍手喝采である(先週と違って、笑)。
 ただ、この見事さを見るにつけ、本当に勝率1割だったのか怪しい。ドラマチックに語った(騙った)のではないか、そこまで含めてのしたたかな勝負師、大山二世なのではないか…と思ってしまうひげめがねは不純でせうか??

電王戦FINAL第1局 昭和世代と高速道路渋滞論

2015-03-15 22:14:41 | 将棋
 3月14日、ついに電王戦FINAL開幕!以下感想。

 対局開始時に角川歴彦氏が。一瞬なぜかわからなかったが、ドワンゴと角川が経営統合したことを5秒後に思い出した。その角川氏「将棋連盟は腰が引けてるが、こんな面白い企画を終わらせるなんてもったいない。形式は変えても続けるようにしたい」(意訳)。なんと素晴らしい!こんなところで角川経営統合が生かされるとは。やはり発言者の地位というのは大事なのだなあ、と既得権益大嫌いなひげめがねも思いました(笑)。

 将棋のほうは…


 美濃囲いの金をこんな形で取られるなんていくらなんでもひどい。ふざけるなああーーと思ったが、その後もいい勝負との見解に愕然。コンピュータは人間の感覚を破壊しますね。



 この局面で1時間近く考える斎藤五段に対し、先崎九段、鈴木大介八段が「昭和の将棋は何も考えずに▲6五竜▽5六銀▲6四竜▽6六歩▲同竜▽6五歩▲7七竜まで進めてそれから考える。この局面で考えていいことなんか何もない」との見解。



 そのとおりに進んで、溜飲を下げた。
 大介八段はひげめがねと同学年で40歳。ということは昭和の経験は中学2年生までのはずなのだが(笑)。
 その大介八段、コンピュータを自分の将棋に生かそうとしたが、かえって棋力を下げてしまったので、現在は自分の将棋の研究ではコンピュータを断っているとのこと。帰宅して指した将棋をコンピュータに入れるとたちどころに答えがわかってしまう、人間は答えを見たくなるのでそういう傾向になるが、それは大介先生にとっては悪影響を及ぼしたのだそうな。
 それって羽生先生の「高速道路渋滞論」に似ていると即座にひげめがねは思った。私たち昭和世代?!は、高速道路に乗る勉強法ができずに過ごしてきたのだから自分で考えなきゃいけなかった。やり方が修業時代と違うため、学習をコンピュータだけに頼るのは非常に危険だということだ。コンピュータはあくまでツールとして、考える際の一助くらいにしなければならないのね。これは肝に銘じておこう、昭和世代として(←しつこい)。
 電王戦はこのようにコンピュータとの接し方についてさまざまな示唆を与えてくれるイベントなので、私も継続希望です、と念押ししておきます。

 なお、報道では斎藤五段を大絶賛していますが、Aperyのあの将棋の内容ではニャンともいえないので、絶賛は保留しておきます(←天邪鬼)。