ひげめがね日記

基本的に自虐的な日記です。自虐ネタが好きな方はお喜びいただけると思います。

熊汁

2013-02-21 01:19:25 | 日記
 なんかタイトルだけ見ると、一瞬「熊の汗」のようですね(笑)。

 火曜日、水曜日の長野は極寒ピューーー。そんななか取材があり各所を回ってきました。


 ワインぶどうの畑より。氷点下7度くらいでしたが、丘の上で風が吹き抜けるため、体感気温は氷点下15度くらい!そんななか作業している皆様におあいしますと、食べ物、飲み物に対するリスペクトがさらに増します。


 冬の海野宿。ひとっこひとりいません(笑)。春以降は観光客が多く訪れる、情緒あふれるところです。


 夜はタイトルの料理(笑)。上田市武石の山の中でいただきました。当然ながらめったに食せないものです(基本的に熊の狩猟は禁止)。肉は歯ごたえはあるけど柔らかく、ひげめがねの好きな食感でした。臭みもありません。地域の新鮮なものをいただけることに感謝です。

 あまりにブログをサボっていたので、ひげの日常の一コマを書きました(汗)。それではおやすみなさい。

「人間の総合力」の先にあるもの

2013-02-03 22:33:07 | 日記
 この週末は、土曜日は中学生のスピードスケート全国大会をエムウェーブにて観戦したあと、将棋の棋王戦第1局の前夜祭に参加し、本日は棋王戦の大盤解説会に参加してくるという、勝負の脳内モルヒネ出まくり(笑)のスケジュールでした。そして、バリバリ刺激を受けてきました。
 スピードスケートは初生観戦でしたが、予選は6~8人で一斉に滑ります。陸上競技でさえ足が引っかかって転倒する選手がいるのに!ショートトラックのように転倒する選手も多く、見ているこちらもドキドキします。しかも、長距離競技は「責任先頭」というルールがあり、無理してでも1度先頭でポイントを通過せねばなりません。
 たかが中学生の競技なのかもしれませんが、「人間の総合力」が問われているように思われました。転倒しないようなポジション取り、先頭の取り方・駆け引き、予選での力の温存の仕方等々。そこには、技術やスピードだけでは勝てない何かがあるような気がしたのです。

 将棋のほうも「人間の総合力」を問われる勝負になりました。


 後手からは端攻めが見えています。当然にそれに対応した受けか、無視して攻め合いかが必要と思われたところで▲6七金右!端は大丈夫なのか?渡辺挑戦者も「これでよくなる」という確信を持ったような早指で端を攻めて一段落した第2図。


 ここで渡辺竜王動かなくなり80分以上長考しましたが、結局敗れました。つまり、端を攻められても均衡を保っていると判断した郷田棋王の大局観が渡辺竜王を上回ったということのように思われます。程度の差こそあれ、パリでの竜王戦第1局を思い出させる展開です。まあ、渡辺挑戦者もこういう事態は経験済みなので、精神的ダメージは当時よりもかなり小さいとは思われますが。

 ということで、「勝負事は人間の総合力が問われる」というまとめをしたいのですが、この話には続きがあります。
 行き帰りの電車の中で、今月発売の将棋世界を熟読しました。今号は米長会長の追悼特集だったのですが、その中で河口老師が面白いことを書いていました。
 米長九段が四十代半ばで、20歳以上年下の森下先生たちに教えを請うた話は有名ですが、老師は「そのおかげで序盤戦術が格段に上がり名人になったが、代わりに終盤の粘着力がなくなり、衰えが早かった」との見解を示しています。つまり、追い込み馬が先行型に脚質転換したため、差されたら差し返せなくなった、ということでしょう。
 米長先生こそ「勝負は人間の総合力だ」との見解を示した人であり、その点に関しては米長先生の嫌いな?!大山十五世名人を範としたと思います。しかし、その信念がありつつ、自分のフォームを変えることでようやく名人になれたということでしょう。つまり、一流になるには「人間の総合力」(肉体、精神、技術、運)を自分なりのフォームで兼ね備えねばならないが、そこから先の超一流、日本一、世界一になるには自分の哲学を変えてバランスを崩す結果になっても突き抜けなければならない何かがある、ということなのでしょう。石川遼君の苦しみもそこにあるのかもしれませんね。
 そう考えると、ひげめがねは「自分の楽しいと思えることだけ伸ばしていれば良い凡人でよかったなあ」と心から思えます。という自分に甘い発言をしたところでさようなら。