ひげめがね日記

基本的に自虐的な日記です。自虐ネタが好きな方はお喜びいただけると思います。

角栄さんには金丸さん ながの東急将棋まつりの記憶

2013-05-06 22:20:30 | 日記
注)あくまでアーカイブのための日記です。


 将棋世界6月号172ページにこの局面が出ていて、いろいろ思い出したことがあったので書き留めておく。昭和62年第45期名人戦第4局。

 ここから▲1三桂▽2二玉▲8八角▽8九金で第2図。


 この局面につき、米長邦雄九段が、ながの東急将棋まつりで相当な時間を費やして自戦解説していたのを、当時13歳だったひげめがねは聴いていた。
 当時は将棋界も不遇の時代で、大スターである米長九段の昼休みの講演(ながの東急将棋まつりでは昼休みの時間帯にスター棋士の講演の時間があった)にもかかわらず、客席がまばらだったように記憶している。確か講演の時間は20~30分くらいだったと思うが、その大半の時間をこの名人戦第4局の解説に費やし、「なーんだ、期待してたのに面白い話聴けなかった」とがっかりした。
 その中でも四半世紀以上たっても覚えているのが第2図。
「角栄さんには金丸さん、と思って金を打ったわけです」
 ということを3回くらい繰り返していた。
 13歳のひげめがねには「田中角栄と金丸信にはなんらかの関係があるのだなあ」としか思わなかったが、なにはともあれ、「角には金(が相性がいい)」という格言がひげめがねの中にインプットされた。これは将棋界ではあまり言われないことだが、結構有用な格言と思う。特に、二枚落ちの上手に相当やられた苦い経験から…。
 それにしても、あれだけ面白い話ができ、本人も自信もあったであろう講演の時間にもかかわらず、名人戦のわざわざ負けた将棋を観客がまばらなところで自戦解説したことについては、いろいろと考えざるを得ない。複雑な、屈折した思いがあったであろうことは、今となっては想像できる。当時は大スター米長に負の感情が渦巻いているなんて全く想像できなかった。連盟会長になってからの行動というのは、何かたまりにたまった負のエネルギーが爆発したものなのだろうか?とまで勘ぐってしまう。

 ちなみにこの日記には米長氏の悪口ばかり書いているようですが、実のところひげめがねは米長邦雄氏の大ファンで、『逆転のテクニック』は、私の人生最初のバイブルとなった本です。良くも悪くもひげめがねの人生観(将棋観ではない。まして女性観は全くない!笑)に大きな影響を与えています。それが幸か不幸かはわかりかねますが。
 先日土蔵を壊すために荷物整理していたところ、しみだらけながら直筆サイン入り『逆転のテクニック』上下巻が発掘されました。おそらく昭和61年の「こもろ東急将棋まつり」でサインしてもらったものです。今アマゾンでは7,565円以上で中古が売られているようですが、…以下略(笑)。