一般社団法人日本経営士会はSDGsの基礎にもなる「環境CSR経営」の普及支援を行っています。環境経営士が支援を行います。

中小企業に役立つ情報、環境CSR経営、経営改善手法、補助金、日本経営士会の御案内、経営コンサルタント・経営士の活動など

デジタルトランスフォーメーション NO5

2021-08-17 16:09:51 | 経営コンサルタント

このブログは一般社団法人日本経営士会(AMCJ)の「環境経営士®」向けに発信しているメルマガを転載しています。メルマガの内容はSDGs、CSR、環境経営(マネジメントシステム)関連です。AMCJは内閣府が進めています「地方創生SDGs官民連携プラットフォーム」の会員になり、分科会にも積極的に参加しています。
「環境経営士養成講座」は環境省等5省の環境人材育成認定講座で株式会社オルタナの推薦講座でもあります。詳細はhttps://www.compact-eco.com/ をご参照下さい。

CR環境ニュースは数回に分けてDX(デジタルトランスフォーメーション)について発信します。記事は主に経済産業省のDXガイドラインと筆者が他からの情報を加味してお伝えします。

DX No5

 8.本ガイドラインは、
「(1)DX 推進のための経営のあり方、仕組み」と、
「(2)DX を実現する上で基盤となる IT システムの構築」の2つから構成されている。
 
本ガイドラインは、企業と投資家の建設的な対話を促すために、経済産業省が平 成 29 年 5 月に策定した「価値協創のための統合的開示・対話ガイダンス」(価値協創ガイダンス 注)における基本的な考え方にも沿っており、DX 推進に当たっての視点を整理した ものとして、「価値協創ガイダンス」と併せて参照することが期待される。 各企業が DX を実行していくに当たり、本ガイドラインが一助となることが期待される。 なお、社会環境や技術動向は今後益々大きな変化が予想されるため、本ガイドラインは、 そのような諸環境の変化に追従すべく見直しを行うよう努めるものとする。

注:「価値協創ガイダンス」とは、企業と投資家を繋ぐ「共通⾔語」であり、企業(企業経営者)にとっては、投資家に伝えるべき情報(経営理念やビジネスモデル、戦略、ガバナンス等)を体系的・統合的に整理し、情報開⽰や投資家との対話の質を⾼めるための⼿引です。
各企業は、本ガイダンスの各項⽬を形式的・固定的に捉えることなく、⾃社のビジネスモデルや戦略にとって重要なものを選択し、これを⾃らの価値創造ストーリーに位置づけるなどして
投資家へ伝える広報手段ともいえる。

 『デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン』 (DX 推進ガイドライン) (1)DX 推進のための経営のあり方、仕組み 
《経営戦略・ビジョンの提示》 
想定されるディスラプション(「⾮連続的(破壊的)イノベーション」)を念頭に、デー タとデジタル技術の活用によって、どの事業分野でどのような新たな価値(新ビジネス 創出、即時性、コスト削減等)を生み出すことを目指すか、そのために、どのようなビ ジネスモデルを構築すべきかについての経営戦略やビジョンが提示できているか。
● 失敗ケース :戦略なき技術起点の PoC(注) は疲弊と失敗のもと 
   経営者が明確なビジョンがないのに、部下に丸投げして考えさせている(「AI を使 って何かやれ」) 
   注:PoC (Proof of Concept、読み:ポックまたはピーオーシー) とは、新しい技術や理論、原理、手法、アイディア、などに対し、実現可能か、目的の効果や効能が得られるか、などを確認するために実験的に行う検証工程のことである。
日本語では概念実証とも訳されることが多く、目的の効果を得るために必要な要素や仕様を洗い出すことを目的としている場合もある。理論や計算などによる検証ではなく、製品やシステムの簡易版を作り、実際に使うことで具体的な検証を行うことがPoCの特徴だと言える。(ソフトバンクのビジネスWebマガジンFuture strideより)

《経営トップのコミットメント》
  DX を推進するに当たっては、ビジネスや仕事の仕方、組織・人事の仕組み、企業文化・ 風土そのものの変革が不可欠となる中、経営トップ自らがこれらの変革に強いコミッ トメントを持って取り組んでいるか。  仮に、必要な変革に対する社内での抵抗が大きい場合には、トップがリーダーシッ プを発揮し、意思決定することができているか。 
《DX 推進のための体制整備》 
経営戦略やビジョンの実現と紐づけられた形で、経営層が各事業部門に対して、データ やデジタル技術を活用して新たなビジネスモデルを構築する取組について、新しい挑 戦を促し、かつ挑戦を継続できる環境を整えているか。

 ① マインドセット: 各事業部門において新たな挑戦を積極的に行っていくマインド セットが醸成されるよう、例えば、以下のような仕組みができているか。
  仮説検証の繰返しプロセスが確立できている 仮説を設定し、実行し、その結果に基づいて仮説を検証し、それに基づき新た に仮説を得る一連の繰返しプロセスが確立できていること。
 仮説検証の繰返しプロセスをスピーディーに実行できる。 
実行して目的を満たすかどうか評価する仕組みとなっている。 

② 推進・サポート体制: 経営戦略やビジョンの実現を念頭に、それを具現化する各事 業部門におけるデータやデジタル技術の活用の取組を推進・サポートする DX 推進 部門の設置等、必要な体制が整えられているか。

 ③ 人材: DX の実行のために必要な人材の育成・確保 に向けた取組が行われている か。 
 DX 推進部門におけるデジタル技術やデータ活用に精通した人材の育成・確保。 
各事業部門において、業務内容に精通しつつ、デジタルで何ができるかを理解 し、DX の取組をリードする人材、その実行を担っていく人材の育成・確保 等。
 人材の確保には、社外からの人材の獲得や社外との連携も含む。

失敗ケース :
仮説を立てずに実行すること、失敗を恐れて何もしないこと。
 
《投資等の意思決定のあり方》 
DX 推進のための投資等の意思決定において
 ① コストのみでなくビジネスに与えるプラスのインパクトを勘案して判断している か。
 ② 他方、定量的なリターンやその確度を求めすぎて挑戦を阻害していないか。
 ③ 投資をせず、DX が実現できないことにより、デジタル化するマーケットから排除 されるリスクを勘案しているか。 
《DX により実現すべきもの: スピーディーな変化への対応力》 
ビジネスモデルの変革が、経営方針転換やグローバル展開等へのスピーディーな対応 を可能とするものになっているか。

 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿