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「カーボンニュートラルCN・TCFDとトランジション・ファイナンス」シリーズ②

2022-09-13 14:52:36 | SDGs・CSR・環境経営

 「カーボンニュートラルCN・TCFDとトランジション・ファイナンス」シリーズ②

7月に開催した環境経営士対象フォローアップセミナーのテーマは「カーボンニュートラル

CNに向けた日本の政策」副題として2050CN実現に向けた金融施策-TCFD-トランジション・

ファイナンスでした。講師は国の政策立案者の講演からです。

環境経営士Ⓡのホームページは「環境経営士」で検索をお願いします。

又はhttps://www.compact-eco.com/ で検索をお願いします。

                         

世界全体の二酸化炭素排出量の推移及び構成比

⚫ 近年の世界の温室効果ガス排出の増加は、新興国の経済成長によるもの。(1990年

から2019年の間に、非附属書Ⅰ国(途上国)の排出は3倍超)

⚫ 2019年の世界全体の排出量に占める日本の割合は約3%。先進国だけでなく、新興

国の排出削減なくして世界の削減は進まない。

1990年から2019年までに +132億トン

附属書Ⅰ国 ▲ 16億トン (先進国および旧ソ連、東欧諸国を指し、温室効果ガスの削減や

さまざまな報告の義務を負う。約50か国)

非附属書Ⅰ国 +142億トン (いわゆる途上国)

国際交通 + 7億トン

注:気附属書Ⅰ国とは候変動枠組条約(FCCC)で規定される附属書II締約国(OECD)

+移行期経済国(旧ソ連、東欧諸国)のことで、温室効果ガスの削減やさまざまな報告の義務を負う。

 

1.5度努力目標の経済的インパクトはコロナを超える

⚫ IEA(国際エネルギー機関)によれば、新型コロナウイルスの影響によって、2020年の

世界のエネルギー起源CO2排出は、前年比約6%の減少。

⚫ UNEP「エミッションギャップレポート2019」では、1.5℃目標の実現のために、2020~30年

の間に必要なGHG排出量の年平均削減率は7.6%であるとしており、2020年のコロナの影響による

エネ起源CO2の減少率以上の年間削減が必要であることがわかる。

2℃目標、1.5℃努力目標とCO2削減量

2°C目標を達成するためには2020年から年平均で2.7%ずつ、1.5°C目標を達成するためには7.6%ずつ

排出量を削減する必要がある。対策が遅れれば遅れるほど、より厳しい削減が必要になることは明らかである。

(出典)UNEP「2019年版温室効果ガス排出ギャップ報告書」より一部要約

 


「カーボンニュートラルCN・TCFDとトランジション・ファイナンス」シリーズ①

2022-09-03 14:50:28 | SDGs・CSR・環境経営

「カーボンニュートラルCN・TCFDとトランジション・ファイナンス」シリーズ①

7月に開催した環境経営士対象フォローアップセミナーのテーマは「カーボンニュートラル

CNに向けた日本の政策」副題として2050CN実現に向けた金融施策-TCFD-トランジション・

ファイナンスでした。講師は国の政策立案者の講演からです。

環境経営士Ⓡのホームページは「環境経営士」で検索をお願いします。

又はhttps://www.compact-eco.com/ で検索をお願いします。

 

カーボンニュートラルとは

GIO「日本の温室効果ガス排出量データ」より作成

⚫ カーボンニュートラルとは、「温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする」こと。

  • 「排出を全体としてゼロにする」とは、排出量から吸収量を差し引いた、合計がゼロと

なる(ため、いわゆるネットゼロ、実質ゼロと同じ)状態です。

  • 「温室効果ガス」の対象は、CO2だけでなく、メタンなど全ての温室効果ガス。

 

2019年排出量は12.12億トンその他のGHGエネルギー起源CO2を

2050年排出+除去で実質0トンとする。

日本のGHG排出量

エネルギー起源CO2, 10.3億t-CO2

非エネルギー起源CO2, 0.8億t-CO2

メタン, 0.3億t-CO2 一酸化窒素, 0.2億t-CO2  代替フロン等4ガス,0.6億t-CO2

 

日本の2050年カーボンニュートラルに向けたイメージ

2050年カーボンニュートラルと整合的で、野心的な目標として、温室効果ガス排出量を、

2030年度に2013年度から46%削減することを目指す。さらに、50%の高みに向け、

挑戦を続けていく。

令和3年4月22日に第45回地球温暖化対策推進本部にて前菅総理大臣より表明された。

新たな目標

2030年度▲46% (2013年度比)(50%の高みに向け、挑戦を続ける)

2050年 カーボンニュートラル

 

日本の実際の排出量

2020年度の我が国の温室効果ガス総排出量(速報値)は11.49億トンであり、

2013年度以降7年連続で減少しており、2013年度比で18.4%減。

部門別CO2排出量の変

2013年度 から  2020年度には下記でした。

産業 4.63億トン → 3.53億トン(▲21.7%)

運輸 2.24億トン → 1.85億トン(▲23.7%)

業務その他 2.38億トン → 1.84億トン(▲17.6%)

家庭 2.08億トン → 1.67億トン(▲22.4%)