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中小企業の生産性向上とIT化 シリーズ②

2020-02-25 13:08:21 | 経営コンサルタント

②日本の労働生産性が低い理由
●確認作業が多すぎる。
日本で仕事を進める時は、どんな事柄でも上司への確認が必要になります。これは他社からのクレームを極力おさえようとするための仕組みだと思われます。そのために、上司や周りに確認を取ることで判断ミスを減らし、会社への損失を抑えようとしているのでしょう。日本人は1人で大きなことを成し遂げるより、ミスを嫌う国民性です。


世界に比べ日本は会議の量が多いのも、生産性が低い要因でしょう。ミスを減らすことは大切ですが、それによって迅速な行動や思い切った企画を行えないので、どうしても労働生産性は落ちてしまいます。完全に不良品を無くすのには非常にコストがかかります。工場などで商品を仕上げる従業員がいるにもかかわらず、正しくできているか、確認のため専用の人員が追加で雇われることも珍しくありません。世界では「少しの不良品は後で返金すればいい」という考え方です。これによって労働生産性の低下を招くことがなくなります。
トヨタ自動車はラインで人が見すを発見するのでなく「ポカ除け」と称してミスが出ない仕組みを工程の中に組み込んでいます。


●過剰サービス
日本では過剰サービスが多すぎます。例えば、ガソリンスタンドでは、給油中窓ガラスを拭いてくれます。客はガソリンを入れにきているにも関わらず、関係ないサービスまで行います。実際窓ガラスを拭く時間を他の客の対応に費やせば、労働生産性の向上が望めますが。しかし日本では過剰サービスが当たり前になっており、なにも行わない企業は不親切だと思われてしまうので、辞めるわけにはいかなくなるのです。過剰包装もその部類です。包装紙、紐、包装の人件費、自社だけが過剰包装をやめるわけにはいかなくなります。この問題は日本人の意識改革が必要かもしれません。
●ブラックマーケット化
ブラック企業というのはよく聞くと思いますが、ブラックマーケットはあまり聞きなれないでしょう。ブラックマーケットとは、1業種全体がブラック体質ということです。
ブラック業界事例


飲食業界:飲食業界では低賃金、低労働が当たり前になっており、まさしくブラックマーケットと言えるでしょう。日本は長らくデフレでした。デフレの時は商品が売れにくくなりますので、日本では過剰サービスを行い、顧客を獲得しています。他社より、いかにサービスを行うかの争いになってしまい、マーケット全体がブラック化していくのです。


運輸業界:現在ネットショッピングの即日配送や送料無料当たり前となっており、運輸業界は厳しいものになっています。運輸業界最大手のヤマトでは即日配送のために、人員を増やしています。それによって給料が、多人数に分散し昇給しにくい現状になっているのです。またヤマトだけが、即日配送をすると他の運送会社に仕事が回ってこなくなるので、過剰サービスをせざるをえないのです。


コンビニ業界の深夜営業:深夜どれだけの売り上げがあるかよくわかりませんが、昼間
より少ないに違いがありません。深夜労働は昼より1.25~1.5倍の割り増し賃金
を払いますから、時間当たりの費用対売上は当然低くなります。
上記はhttps://kunimihiro.com/ ヒロブロのHPを加工