妻はアルツハイマー型認知症だった 介護終了・・・介護者のゆくえ

妻は入居中の特養で平成28年6月4日最重度の段階で永眠しました
妻の遺言を一生忘れないで生きていくつもりです(秘密)

17年前のどうだんつつじの挿し木が今は

2012-07-19 15:17:21 | 日記


17年前 これと同じ新芽を妻が挿し木にしました。


今の姿です。

高さ1,5m 幹の太さ5cm

今から手入れをします。

 

気がつくと 我が家の どうだんつつじ 新芽が勢いよく伸びています。


この どうだんつつじ 我が家を新築した平成7年に 新芽を知人から頂いて

妻が挿し木で育てたものです。


我が家は 高台にあり風当たりは かなり強いです。

そのせいか秋には 紅葉 は美しく色づきます。


妻は 毎年剪定をして縦長に形を整えていたが

今年で5~6年も 手入れをしてないのに気がついた。

今から手入れをして 大事に育てなければ。

10鉢以上あった さつき 1鉢残して全滅してしまった。

水をやらなくて枯れてしまった。

残ったこの1鉢絶対に枯らさない。

この さつき 44年前から妻が手入れをしていた。

今日は妻の面会日です。

どうだんつつじ の新芽と17年経った今日の写真を妻に見せるつもりです。

始めから説明すれば言葉は通じないが 何かしら記憶が蘇るかもしれない。


無反応に見えても何か感じるはずだと思う。


まだまだ諦めないで頑張ります

2012-07-18 00:22:34 | 認知症介護


16日の面会で気になったこと。


いつもと変わらない夕食の食事介助だったが 終わってから

なんとなく虚しい気分だった。

おかずは大半残す。

食べるスピードが極端にのろい。

笑顔は しばらく見せないし、終始無表情。


一体何を考えて生きているのかと。


記憶障害で何も覚えてなくても、人間は思考力や、創造力は働くものだと

私は思ってます。


認知症が重度に進行しても 生きてる限り 脳とは別に 心とか魂の働きで生命を

保っているのだと思う。


私は 数日前のブログに書いた 「妻の姉の死を伝えた時」 何も話せない

何も声もでない何の反応も示さない妻がなんと、

「あらっっっつ」 と目を見開いて私を見つめてハッキリした声で言ったのです。


その時だけであと 一度も声を出してません。


数日後 もう一度姉の死を伝えても全然反応がない。

 

認知症って一体何なのか。


私は 今後 認知症にあまりのめり込まないようになりたいが

次々と 疑問が湧いてきてしまいます。


今でも奇跡が絶対に起きないとは思っていません。


また新たな不安が襲ってきました

2012-07-16 21:21:30 | アルツハイマー型認知症


紫陽花 今までほとんど関心がなかったのが 施設の入所者さん作の切絵に

迫力を感じました。


それ以来 今の季節あちこちで紫陽花が目にとまります。

また ほとんどの家に色々の種類の紫陽花が植えてあるのに今の歳に

なって気がついたのです。


日本人は派手な桜と 地味な紫陽花を好んでいると私は思います。


今日は 夕食介助の面会日です。

今日のこの蒸し暑さ体調はどうかな?

なんとなく機嫌の良くない日の予感がしていた。


というのは、いつも対面した時 私の存在に全く反応がない。

隣りに座って声をかけても首は そのままで振り向かない。

 

私は昨日ふと悪い予感がしたのです。

もしかして妻は目が全然見えないか少ししか見えないのか?

と不安に襲われた。


言葉を話せない また、言ったことに何の反応のない妻。

視力検査はどうやって出来るのか?

また、手術することになったらば放置されるのか?

不安は止まることなく次々と襲ってきます。


 

蒸し暑いせいか食欲がなく メインのおかず半分以上残した。

おかず名 ブリの梅味噌焼き 私が食べたいくらい美味しそうだった。


私は難しい仕事を与えられたつもりで頑張ってみます

やるしかないです


ブラックベリー摘み妻の毎日の仕事だった

2012-07-14 23:16:32 | 日頃気になること


我が家のブラックベリー

7年前 グループホーム入所まで特養のデイサービスを利用してました。

その当時から このブラックベリーは繁殖が逞しく シーズン中何度も伸びすぎた

ツルを切り取っていた。


妻は朝夕 毎日まだ熟さない赤くなったこのくらいの色づいた実を両手一杯に

収穫していた。

ただ収穫するだけだった。


真っ黒に熟してから食べれるそうですが 私たちは一度も食べたことはなかった。

この赤い実をラップに丁寧に包んで部屋のあちこちに置いていた。

 

タンスの中にも あちこちにしまっていた。

どういうわけか一箇所に二つ以上置かなかったのが私の記憶にある。


家族全員 妻のこの仕事のように見える行動は誰も口をはさまなかった。

このイチゴ摘みの妻の姿 生き生きとして皆に写ったと思う。


毎年 このブラックベリーを目にして妻の元気だった頃の姿を家族皆思い出している

はずです。

 


水槽の金魚を飽きることなくいつまでも見つめていたのを思い出す

2012-07-13 22:50:32 | 日記


夕食後 皆さん部屋に戻ったり テレビ観賞しています。

小型の真紅のバラ 名前は分かりません。


3年半前 妻はグループホームに入所していた時 壁を見て虫がいるとか

外の大きな木を見て 蛇が居ると常に言ってたのを思い出した。

けれども ホールのテーブルの中央に 丸い水槽に丸々とした赤い金魚と水草の

動きが妻を長時間飽きさせなかった。


妻の気分をリラックスさせていたと思う。

妻の目の前のこの真っ赤なバラを見て幻視など起きるはずが無いと思った。

むしろ アルツハイマーの症状が改善するかもしれない。

 

このバラのせいかは別として 今日は暫らくぶりに機嫌というか体調が良かった。

ときどき笑顔を見せるが 何本か抜けた歯のせいで歯並びは以前の整っていた

面影はない。


どういうわけか機嫌のいいわりに食欲がないのです。

オニギリを口元に運んでも口を開けないので 食べたくないのかい!? と訊くと

いままでは全然反応がないのが 首をゆっくりと左右に振ったのです。

 

いままでは食欲に関係なく 無意識で食べていたのかと思ったりします。

本人の思いを酌んでオニギリは始めて3分の1残した。

 

今ブログを書きながら妻のかっての水槽の金魚を見つめる眼差しが

はっきりと思い浮かぶ。