漫画を見て思い出したこと

　昨日、何の気なしにコンビニで漫画を立ち読みして（本当はいけない・・・）、ビックコミックの「空母いぶき」を読んだ。その漫画の作者であるかわぐちかいじ氏がその前に書いていた漫画である「ジパング」をその時に思いだしたところ、なんとなく違和感を感じた。その違和感というのは、必要な人員や仕事、機材が書かれていないことであった。
　現在、船というのはたいていGPSを用いて航行している。そして、その前はジャイロスコープやローラン、さらに前には羅針盤や四分儀などを用いていた。GPSやローランを用いることができず、ジャイロスコープの補正が難しい第二次世界大戦当時の太平洋では、羅針盤と四分儀による観測員が必要である。しかし、そのことが書かれていた記憶が全くないのだ。いくらか巻数があって全部覚えているわけではないので何とも言えないのだが、比較的印象に残りやすい事象だと思われるので本当に描かれていなかったような気がする。そんなことが自分にとっては現在、違和感になっているのである。
　現在は失われていて想像できないが実は存在した仕事というのがたくさんある。世界で初めて手旗信号を用いた大日本帝国海軍であるが、手旗信号というのは元々、遠方の米などの相場をリレー方式で伝達するのに用いられていたものであり、そこに携わっていた人もいたが電話や無線の発達で姿を消した。過去の描写を見るときは、そういうものに気を付ける必要がありそうだと私は感じる。
　読み返すのも時間が惜しいので、この疑問についてはしばらく進展はないが、いつか読み返す機会があったらチェックしながら読んでみようと思っている。何か新しい発見がありそうだと期待している。