シニアの一人たび

神奈川県大和市の歩行者専用道を紹介したHPを開設してます。
「歩行者専用道」を中心に「北米の旅」、「飛鳥Ⅱ」も併設

健康情報 まず疑う目/潜む誇張、自らチェック

2007-02-09 18:17:38 | 生活関連ニュース
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 関西テレビ製作の「発掘!あるある大辞典Ⅱ」で放送された「納豆ダイエット」の
データ捏造が発覚した後、同じ番組の他の回でも同様の疑惑が浮上している。一連の
問題には、人や動物の実験でごまかしや誇張があり、情報バラエティー番組のチェッ
ク体制が注目されている。社会にあふれる健康や科学の情報に対して、消費者もまず
は疑う姿勢が必要だ。あやしげな情報の批判に取り組む科学者の活動もある。

 NHKの「ためしてガッテン」は放送12年を迎えた。NHKによると、玉子焼きの
おいしい作り方やむくみの改善など「生活の知恵」を中心に扱い、「何か食べるとや
せる」といったセンセーショナルな取り上げ方はしない。科学・環境番組の制作を担
当する藤川大之部長は「食事制限と有酸素運動が一番効果的なのは分かり切ったこと
ですから」と言う。

 約45分番組で制作期間は3カ月ほど。NHKのディレクターが制作し、統括のチー
フプロデューサー1人と補佐するディスク2人が企画、スタジオ収録、編集などの各
段階でチェックするという。
 実験によって仮説を裏付けるデータが得られなければ、失敗例を伝えることもある。
研究者への取材では複数にあたり、「場合によっては断定調は避けるようにしている
」(藤川部長)という。
             (2007.02.28 朝日朝刊/総合『その2に続く』)

人類・ピロリ菌 ”共存” 5万年/欧米研究グループ分析

2007-02-09 17:17:24 | 生物学
  菌の遺伝情報変異 ヒトの進化と一致
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 5万8千年前のアフリカにいた人類は、すでに胃炎や胃潰瘍に悩まされていた__。
こんな可能性を、独マックスプランク研究所などの国際研究グループがピロリ菌の遺
伝子情報を分析して明らかにした。民族ごとに保有する菌の性質が微妙に異なる特徴
を利用し、人類起源を探る分子遺伝学の手法を採り入れた。8日付の英科学誌ネイチ
ャー(電子版)で発表した。

 ピロリ菌は幼少期に親などから感染する場合が多く、慢性胃炎や胃潰瘍、胃がんの
原因にもなるとされる。詳しい感染経路などは現在も不明のままだが、これまでの同
グループなどの研究で、起源は1万年前以上前までさかのぼることがわかってきた。

 研究グループは、世界の51民族から集めた769人分のピロリ菌を分析し、遺伝情
報の変異と地理的な分布などを比べた。その結果、最も古いタイプの菌は東アフリカ
型で、その後、欧州型、アジア型、アメリカ型と進化を遂げたことがわかった。現代
人(ホモ・サピエンス)が発祥の地とされるアフリカを出て、世界各地に広まってい
った過程に重なる。

 研究グループの一人で米ベイラー医大の山岡吉生准教授(分子病原学)は「ピロリ
菌を調べることで、人類進化の過程がより鮮明に見えてきた。なぜ人とピロリ菌は
これほど長く共存してきたのか、新たななぞも深まった」としている。
                        (2007.02.08 朝日夕刊)

がん再発予防へワクチン/免疫細胞活性化し、がん攻撃『その2』

2007-02-09 09:32:03 | 医学
  13病院が臨床研究/胃や肺 対象は多岐
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 臨床研究は、まず人での安全性を調べる第一段階から始める。標準的治療が効かず、
ほかに有効な治療法がないと判断された患者に参加への協力を求める。

 山梨大の河野浩二・助教授(第一外科)は、食道がんを対象に3種類のワクチンを
同時に用いる。第一段階は5人の患者に使う予定で、すでに2人に接種した。以前、
別のワクチンを試みたが、免疫反応を思うように高めることができなかったという河
野さんは「免疫反応の活性化を図るワクチンは本来、術後の再発予防などに向いてい
る。今回は期待したい」と話す。

 和歌山県立医大の山上裕機教授(第2外科)は、すい臓がんと食道がんを対象にワ
クチンの段階的な増量などを計画。すい臓がん2人、食道がん3人に接種した。「た
とえがんが縮小しなくても、大きくなるのを抑えて生活の質が向上し、生存期間が延
びれば」と言う。

 がんワクチンの臨床研究はこれまで末期患者が対象だった。今回は手術後の再発予
防が目的で、患者は比較的体力のある人。免疫反応を導きやすいという。
                     (2007.02.06 朝日夕刊『完』)