きゃらめるぽっぷこーん

きっかけは韓国映画、今は興味の赴くままに観ます。mottoは簡潔に。radiotalkでラジオ配信始めました。

歩いても 歩いても

2013年04月10日 | 日本
人生はいつもちょっとだけ間に合わない

いい映画だった
しみじみいい映画

20130308-2.jpg

歩いてもー歩いてもー

あ、そうか
これはブルーライトヨコハマの歌詞から来てるんだね~

特別な事件が起きるわけじゃない
長男の法事に集まった家族から見える今の暮らし、過去の出来事

20130308-5.jpg

町医者だった夫(原田芳雄)は、仕事をリタイヤした後も厳格で気難し屋
父親とそりの合わない次男(阿部寛)は、実は父親と性格がそっくりなんですよね

母親(樹木希林)は昔、夫の浮気現場で聴いた「ブルーライトヨコハマ」のレコードを
思い出の曲と言って家族みんなに聴かせる
このお母さんの描き方が秀逸なんですよね(さすがの樹木希林さん)

嫁に対してチクッと痛いことを言うし
長男は溺れた子を助けで亡くなったんだけど
助けられた子(今はもう大人)にまた来年の命日に尋ねてきてねと声をかける
家族はもう15年過ぎたんだし彼も辛そうだからいいんじゃないと言うんだけど
母は許してないんだよね
息子がなくなった理由だから

ヒラヒラと飛んできた黄色い蝶を見て長男だと言う

次男と再婚したばかりの妻ゆかり(夏川結衣)は再婚で子持ち
離婚なら恨み合って別れるからいいけど死に別れはいい思い出ばかりだからダメだという母

連れ子の男の子は難しそうな子だなって思ったんだけど
将来ピアノの調律師になりたいと言うのは亡くなったお父さんの職業だったんだね
気難しいおじいちゃんと話をして第二希望をお医者さんにするあたり、素直ないい子なんだ
死んでしまった兎に涙する同級生を理解できなくて笑ってしまうような子だったけど
黄色い蝶を息子だと言って追いかける祖母を見て何かを感じる

樹木希林と夏川結衣が、どこにでもいる平凡なお母さん(妻)なんだけど
女の強さとか強かさを感じた
YOUの娘としてのちゃっかりさも面白かった

どうしてもそりの合わない不器用な父と息子は
一緒にマリノスのサッカー観戦をしようと約束するんだけど
結局叶わなかった

20130308-4.jpg

数年後家族は両親の墓参りにくる
家族が増えていて4人家族なっていた
お父さんは娘に黄色い蝶の話をする

家族としての暮し、親や子への想い、記憶
さりげなく交わす言葉の一つ一つは消えずにその人の中に積み重なっていく

誰もが自分の人生や家族に置き換えて
そして切なくなる
絶対にお薦めしたい映画でした




歩いても歩いても  2008年  ☆☆☆☆☆
監督:是枝裕和
出演:阿部寛、夏川結衣、樹木希林、原田芳雄、YOU

ある夏の終わり。横山良多(阿部寛)は、再婚したばかりの妻ゆかり(夏川結衣)、ゆかりの連れ子のあつし(田中祥平)とともに電車で実家に向かっていた。今日は15年前に亡くなった横山家の長男、純平の命日だった。だが、失業中の良多は気が重い。実家に着いて仏壇に手を合わせた後、良多は母のとし子(樹木希林)、引退した開業医の父・恭平(原田芳雄)、姉のちなみ(YOU)らと食卓を囲み、純平の思い出に花を咲かせる。



最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (sanae)
2013-04-16 14:32:37
sutakoさん     こんにちは!

この映画は映画館ではなくレンタルで見ました。

その訳はフランス在住の従妹から「どうして"歩いても
歩いても"と言うのかしら?」と質問るメールが来たのです。

何故フランスからと思いましたら、フランスでは評価できる
映画だったそうです。

この映画を知らなかったので即見ました。

石田あゆみの歌でその題名を理解しましたけれど、バリ生活が
長い従妹はあの歌を知らないのです。

たんたんとした筋運びと、海が見える景色など、異国の人には
とても興味深いものがあるようです。

日本ではこの様な映画は映画好きの人には受ける映画と思い
ますが、フランス人には日本の文化を知る良い題材だった
様です。
歩いても、の意味は「人はこの家族の様に、いつまでも、歩いても
歩いても続いていくもの・・」と言いたかったのではないかと返事を
書きましたけれど・・それで良かったのかしら?
なんだか理解できなかったみたいです。
早くsutakoさんとお話していたら、もっと良い返事が出来たのでは
と悔やまれます。
返信する
Unknown (sutako)
2013-04-19 20:59:56
sanaeさん☆

映画館でご覧になったんですね
フランスで評判がよかったらしいですし
香港の映画祭でも賞をとったらしいですね

とても日本的な作品のような気がするし
海外の方に日本を理解していただくのに胸を張って紹介できる作品のような気がします

ブルーライトヨコハマは誰もが知っていて
当時の時代背景とともに思い出す曲ですよね
そういうニュアンスはなかなか説明するのは難しいかもしれないです
私も最初はどうして「歩いても、、、」というタイトルなんだろうと思ったんですよ
まさか、歌の歌詞とは、、、(笑)

いい映画でしたね
是枝監督の作品をこの後もう1本観ました
さらに次回作はカンヌ国際映画祭に出品されるらしいので
楽しみですね
返信する

コメントを投稿