きゃらめるぽっぷこーん

きっかけは韓国映画、今は興味の赴くままに観ます。mottoは簡潔に。radiotalkでラジオ配信始めました。

朝が来る

2021年10月16日 | 日本

 

自然光を生かした映像、台詞なのか否なのかわからない自然な言葉や、ノンフィクションのような描き方(実際に一部分はそうだったような)
いかにも河瀬直美監督らしい。

特別養子縁組制度:育てられない生みの親との法的な親子関係を解消し、養子となる子と法的な親子関係を結ぶ制度、戸籍には養子ではなく長男・長女と記載される

前半は子供を授かることができなかった夫婦が「特別養子縁組」を知り、朝斗を受け入れ育てる話。
幼稚園で起きた出来事からトラブルになるけれど、世間体よりも幼い息子の言葉を信じる夫婦の暮らしを描く。

後半はまだ初潮を迎えてもいない少女、片倉ひかりが身ごもり、NPO法人「ベビーバトン」で出産する話。
親や世間との関係、その事実と向き合えなかった苦しみを描いてた。

娘の身体やあかちゃんより世間体を考える片倉家の描き方が定型化しててなんだかなぁ、、
狼狽える親の心情は理解できるけど、あんなに殺伐と高校進学のことしか考えないかな。
そりゃそんな家にいたくなくなるよね。
佐都子が手紙の消された言葉を読み取ってすべてを理解する出来すぎなくらいの優しい人で、片倉家の家族との対比がありすぎて違和感はあった。
ひかりがごく普通の素直で優しい少女として登場したから尚更ね。

お金が必要になる必然からハンコの保証人の借金のエピソードが必要なのかもしれないけど、
ひかりはそれよりも自分の子に会いたかったんじゃないかと思いたいですよ、私は。

そもそも蒔田彩珠ちゃん目的で観たので、こんなに出演部分が多いとは思わなくて、そういう意味では大満足の内容でした。
彼女は演じてる感じがなくて、まさにひかりがそこに存在しているんだと感じて、どうか彼女の今後が幸せでありますようにと思わず願う。

まだ若い蒔田彩珠がこれからどんな女優になっていくのかさらに楽しみになりました。

 

朝が来る  2020年 
監督:河瀬直美
出演:永作博美、井浦新、蒔田彩珠、浅田美代子

子供に恵まれなかった栗原佐都子(永作博美)と夫の清和(井浦新)は、特別養子縁組の制度を通じて男児を家族に迎える。それから6年、朝斗と名付けた息子の成長を見守る夫妻は平穏な毎日を過ごしていた。ある日、朝斗の生みの母親で片倉ひかりと名乗る女性(蒔田彩珠)から「子供を返してほしい」という電話がかかってくる。

 

26本目