きゃらめるぽっぷこーん

きっかけは韓国映画、今は興味の赴くままに観ます。mottoは簡潔に。radiotalkでラジオ配信始めました。

MONSTERZ モンスターズ

2014年06月18日 | 日本
20140618-1.jpg

マイナー扱いされてますけど(笑)
韓国映画「超能力者」を先に観ているから  ⇒ 超能力者
つい比較しちゃうんですよね。
内容も原作をかなりの割合で踏襲してるし。

見た人を目で操れる男。でもその能力を遣うと自分の体が壊死していく。

唯一操れない男、終一。どんな怪我を負っても回復してしまう。
でも彼は交通事故で家族を失っていて、そんな能力があっても弟を守れなかったという後悔と孤独感を持ち続けている。

簡単に言うと、モンスターとしてこの世に存在してしまった二人がバトルする話。

藤原竜也演じるモンスターは、誰にも名前で呼ばれることはない。
全ての人を操れるのに、誰とも会話せずコミュニケーションもない。
操った人間が自分の首をひねって死ぬ、、などという恐ろしいことができるのに、
自分の力では非力すぎて何もできないんだよね。
片足が壊死してるから自由に歩くこともできない。
彼の孤独感がすさまじくて、可哀想でね。

唯一操れない終一に出会い、執拗に彼を狙うんだけど、
この世でたったひとりコミュニケーションできるヤツに出会ったんだよ、
カタチとしてはバトルなんだけど、
変な言い方だけどストーカー的に追っかけてるとも言えなくもない(笑)不思議な関係←

終一は自分がモンスターであるという自覚はあるけれど、友達がいて、仕事もして、真っ当に暮らしている。

韓国版では友達2人が「オモロイ外国人と愉快な仲間たち」みたいな笑えるノリで
それがまたやたらと可笑しくて、全体とのバランスが妙な感じになってたんだけど
日本版は、おネエとヲタクという、やっぱり不思議な仲間たちではあったけど、ちょうどいいバランスで、ホッとできる存在になってました。
モンスターとして生きる悲しさというテーマ性もはっきりしてたと思う。

「リング」や「白ユリ団地」の中田監督なのでホラー映画のイメージがあるけれど、ホラーというよりもアクション映画の印象。
でも、一緒に観た友達は、空間の奥にさらに空間があって、そこから何かが出てくるような恐怖感があった。って言ってました。
確かに、そういうぞくぞくとする空気感はさすがな気がします。

操られた人々が続々と高いところから飛び降りていくシーンは不気味で心臓に悪い。
そんな風に人を操るモンスターは憎むべきなんだけど、最後の涙に、やっぱり涙しました。

死ぬまで生きる。

二人のモンスターの言った同じ言葉が全く違う意味に感じます。




MONSTERZ モンスターズ  2014年  ☆☆☆☆  
監督:中田秀夫
出演:藤原竜也、山田孝之、石原さとみ、落合モトキ、太賀

ある孤独な男(藤原竜也)には、視界に入っている人間を意のままに操る能力があった。その力のため虐待してくる父を殺し、母からは見捨てられていた。必要最低限の金を奪いひっそりと絶望の中生きていた彼は、ある日普段通り力を使おうとしたところ、能力が通じない男がいた。彼は田中終一(山田孝之)という、一見ごく普通の男ではあるが、どれだけ大きな怪我を負っても治る尋常じゃない回復力を持っていた。自分の思うように動かせない終一に対し苛立つ男は、終一に思いを寄せる叶絵(石原さとみ)の父親を死に追いやる。怒る終一と自分の能力を唯一知る終一を抹殺しようとする男は、激しくぶつかり合う。