きゃらめるぽっぷこーん

きっかけは韓国映画、今は興味の赴くままに観ます。mottoは簡潔に。radiotalkでラジオ配信始めました。

ミッドサマー

2020年06月26日 | アメリカ・イギリス



覚悟が必要であることは知ってましたからね、そのつもりで臨みました、はい。
摩訶不思議な作品でしたが、ジャンルはホラーかな? でもホラー的な恐怖は感じなかった。

避けられない運命に向かって走る車、天地がひっくりかえって、さあここからですよーって入り口はくらくらしました。

村での最初の洗礼は「姥捨て山」を思い出した。
日本では口減らしの意味があるけど、ここでは輪廻転生という意味なんだね。
いろんな地域でそういう土着信仰(昔話)はあるんだろうなって思う。だからこれは全体としてホラーと感じなかった。
まあでも、何をされるかわからないから不気味ではありました。

親近相姦を避けるために男性を歓迎して、ことが済んだらハイ終わり、ってことなのかな。
ってことはこの村にいる男性はこの村で生まれた人だけ?
それは怖いなー。

家族を失って精神も病んで、恋人も支えになってくれなくて不安ばかりのダニー。
彼氏のあの場面を目撃して泣いていた時に、彼女を取り囲んで村人が一緒に我がことのようにヒーヒーフーって泣いてくれて、笑っちゃったけど彼女にとっては安らいだのかもしれない。
ペニーも両親が火事で死んだけど、村人が家族だったって言ってたから彼にとってもここは安らぎだったはず。
そとから来た人は怖くてたまらないけど、村人視点だとみんな平和な満ち足りた顔してるからね、
ことの善悪とか、何が幸せかとか、わかんなくなる。

アリ・アスター監督は顔を潰すのが好きなんですかね。。。
残酷な場面はあるけれどカラッとしてるんですよね、日本独特の湿気のようなものがないし、人が傷ついても痛みを感じない描写なので、わーって思うけれど、笑える感じもあって独特です。

監督は恋人たちの物語でもあるから、カップルで観てほしいって言ってるんだって、
ラストのダニーの笑顔はなんだったのか、、、
アリ・アスター監督の経験からくる私信みたいなとこあるらしいですよ。
でも私はカップルでは観たくないですわ。



ミッドサマー  2019年
監督:アリ・アスター
出演:フローレンス・ピュー、ジャック・レイナー、ウィル・ポールター、ウィリアム・ジャクソン・ハーパー、ヴィルヘルム・ブロムグレン

思いがけない事故で家族を亡くした大学生のダニー(フローレンス・ピュー)は、人里離れた土地で90年に1度行われる祝祭に参加するため、恋人や友人ら5人でスウェーデンに行く。太陽が沈まない村では色とりどりの花が咲き誇り、明るく歌い踊る村人たちはとても親切だった。

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語

2020年06月23日 | アメリカ・イギリス



もっと古典的な話なのかと思ったの、日曜の夜観ていたアニメの名作劇場、
4人姉妹のいる家族愛の物語。
だけでなく、さらに全くもって今に通じる、自分の人生を生きていく普遍的な女性の物語だった。

作家を目指す次女のジョーがニューヨークの舗道を全力で走るシーンから始まるの。
嬉しそうに全力で駆けていくジョーの姿そのままに、疾走感のあるテンポのいい作品でした。

アカデミー賞衣装デザイン賞を受賞しただけあって衣装は観ていて楽しかったけど、
ウエストをきゅっと締めた長いスカートにフープにペチコートをつけている時代、動きにくいったらない、南北戦争って「風と共に去りぬ」の時代でしょ。
あの時代に、結婚ではなく経済的自立を求めて男のように金を稼ぐってすごいことだったはずよね。

でもジョーの自立した生き方だけを賛美しているわけではなくて、
4姉妹がそれぞれ違って、自分の人生を選択していってるところが、不朽の名作といわれる所以なんでしょうね。

しかしあの時代、マーチ家はずいぶんリベラルな精神をもってらっしゃったんだなぁ、お母様もお父様も素敵でした。

ラストが秀逸でしたね。

物語のラストは、女性は結婚して幸せになること、結婚しないなら死んで終わる。
そうじゃないと価値観として受け入れられない、、って凄いねー。
そこを入れ子方式みたいにして、難題を綺麗にクリアしちゃうところ、うなっちゃいました。うまい!って。

2020年に鮮やかに蘇った「若草物語」
すごく面白かった。



ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語
  (原題: LITTLE WOMEN)  2019年    ☆☆☆☆☆
監督:グレタ・ガーウィグ
出演:シアーシャ・ローナン、エマ・ワトソン、フローレンス・ピュー、エリザ・スカンレン、ローラ・ダーン、ティモシー・シャラメ

19世紀、アメリカ、マサチューセッツ州ボストン。マーチ家の四姉妹メグ、ジョー、ベス、エイミー。情熱家で、⾃分を曲げられないため周りとぶつかってばかりの次⼥ジョーは、⼩説家を⽬指し執筆に励む⽇々。⾃分とは正反対の控えめで美しい姉メグが⼤好きで、病弱な妹ベスを我が⼦のように溺愛するが、オシャレにしか興味がない美⼈の妹エイミーとはケンカが絶えない。

天気の子

2020年06月17日 | 日本



「君の名は」は観たけれど、
「天気の子」はヒットしてると知りつつ観ようかどうしようか迷いつつ、
そのうち縁があれば~って思っているうちに今に至り、
そしてご縁があったということで、鑑賞いたしました。

面白かったです、集中して観ました。

映像が美しくて圧倒された。
東京の街並みが、現実より現実的に迫ってくる。
西武新宿駅前のマックとか、歌舞伎町のゴジラのいる映画館、池袋のサンシャインに向かう道、等々
馴染の場所も含めて興味深くて、
3人が泊まったラブホテルも池袋なんだって。

雨の描写と日が差してくる様子を俯瞰で観る世界の壮大さ気持ちよさ、
音楽との融合、
そして天気というテーマの秀逸さで、圧倒される映画でした。

いわゆる「セカイ系」と言われる物語。

それは何ぞやと調べてみると、
主人公とそのごく近くの人間だけで世界の行く末が決する物語を指すらしい。

なるほど、、
「サイボーグ009」も「マグマ大使」も世界を救うために戦ったわけで、
自分がそんなヒーローになる妄想って小さい頃したもんなぁ。
例えが古すぎるかしらん、、
そもそも、あってます?(笑)

陽菜は天気を司る巫女で、命と引き換えに東京を襲った未曾有の災害を止めることもできた。
でも帆高は彼女を救うことを選んだ。
結果は賛否あるかもしれないけど、カタルシスはあった。
愛する人を何があっても救いたい気持ちはだれでもそうだもんな。

ただ、おばちゃんの視点かもしれないけど、
守ってくれる大人がいないんだよな、この世界。
ジャンクフードばかり食べてて悲しくなっちゃうよ、もっと美味しいもの食べさせてあげたい。

帆高くんが所持した拳銃はどういう意味なのかなぁ。
殺伐とした世界で闘う手段(お守り)なのかな、やっぱり辛い。

「天気なんて狂ったままでいいんだ!」
でも太陽の少ない街で生きていくのは辛い。
温暖化による気候変動は毎年実感するもんなぁ、、、



天気の子  2019年
監督:新海誠

高校1年生の夏、帆高は離島から逃げ出して東京に行くが、暮らしに困ってうさんくさいオカルト雑誌のライターの仕事を見つける。雨が降り続くある日、帆高は弟と二人で生活している陽菜という不思議な能力を持つ少女と出会う。