きゃらめるぽっぷこーん

きっかけは韓国映画、今は興味の赴くままに観ます。mottoは簡潔に。radiotalkでラジオ配信始めました。

黄色い涙

2012年09月29日 | 日本
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最初に観たときは特別に良くも悪くもない印象、でも嵐の5人が出てることでどうしてもアイドル映画のイメージになっちゃうから損してるんじゃないかって思ったんだけど、「ジョゼと、、」が凄くよかったので犬童監督つながりで、もう一度観直して見ました。結構面白かった。
不思議な映画ですよね。アイドル映画にしては昭和の時代背景が謎だし、なんせストーリも登場人物もゆるゆるでしょ。漫画家、小説家、画家、歌手を目指す若者のひと夏の話。夢を追う若者の話っていっても、何にもしてないんだよ。

主人公の栄介(二宮和也)は病気の母を東京の病院に入れたし、自分の描きたい漫画を描くことと稼ぐことのジレンマと闘った。頑張ったね。
居候の3人はなにしてたんだろね~(笑)
でもさ、現実って実はこんなもんですよ、絵に描いたように頑張ったりはできない。
最初に観たときは、お前ら若いんだからバイトでもなんでもして働けよ!って思ったんだけど、それができないまま、迷い続けた夏の話だから面白いんだよなぁ、きっと。

一番どーしようもないのが竜三(櫻井翔)で、彼は口が立って小説の構想をあれこれ語るんだけど、結局ひと夏かけて原稿用紙に一文字も書いてない。そのくせ「芸術家たるもの芸術以外で金を稼いではいけない」なんで言ってる。
自分でもわかってるんでしょうね、わかりながらもがきながら、何もできずに過ごした夏。
だれでも思い当たることがありそう。
ボサボサ頭に無精ひげにステテコ姿の翔ちゃんってなかなかお目にかかれないですよね。銭湯での半ケツ(ほぼ全ケツ)も見せていただいて楽しかった。

夢に向かってるけど、何もできなくて、行く先も見えない時期って人生に必要だよね。
それこそ若い時にしか経験できないことで、いつも腹ペコだったそんなひと夏を、切なさとともに思い出す話なんだろう、きっと。

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黄色い涙  2007年
監督:犬童一心
出演:二宮和也、相葉雅紀、大野智、櫻井翔、松本潤、香椎由宇

1963年、晩春。早朝の大宮駅と赤羽駅に、それぞれが<夢見る卵>である四人の若者がいた。漫画家の村岡栄介(二宮和也)、歌手の井上章一(相葉雅紀)、画家の下川圭(大野智)、小説家の向井竜三(櫻井翔)。彼らはある計画を実行しようとしていた。その計画とは、栄介が癌に侵された母・きぬ(松原智恵子)を郷里の富山から東京の大病院に入院させるために考えたものだった。若者たちはみな東京の阿佐ヶ谷で暮らしていた。

ジョゼと虎と魚たち

2012年09月28日 | 日本
いつかあんたがおらんようになったら
迷子の貝がらみたいに
一人ぼっちで海の底をころころころころ転がり続けることになるんやろ
でも、まあ、それもまたよしや

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海底を気持ちよくゆらゆらしたような心地よさが残る
海のシーンは最後にちょっとあっただけなのに
なんでかな

ジョゼの池脇千鶴がよかったな
なんたって乳母車に乗って登場だもん
包丁持ってるし
ぶっきらぼうな口調の大阪弁で
足が悪くて立てなくて
おばあからは「何の役にも立たんやつ」呼ばわりされて
小学校にもいってないのに
近所で拾ってきた本からいろんな知識を得てて
どうしても花や猫に挨拶したいから外出は欠かせなくて
料理が上手で
新井浩文の母ちゃんだと言うし(笑)

彼女が恒夫(妻夫木くん)に「いかんといて」って頼むところが可愛くて可愛くて
好きな人が出来たら、世の中で一番怖いものを二人で見に行こうと思ってた、なんて
こんなに可愛い子が世の中にいるんだろうか

でも、ジョゼは最初から最後まで
いつかは海底を一人でコロコロ転がる覚悟をしてるんだよね
なんでかわからないけど、それが最初からずっと伝わってた

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いつも髪がぼさぼさだったのが
最後は綺麗に束ねて
凄いスピードでひとり電動の車椅子で出かけるジョゼが
綺麗で凛々しくて
ひとりで生きてくんだって顔してた
かっこいい

妻夫木くん、いっぱいラブシーンがあって可愛かったね
全力なラブシーンが潔くて気持ちよかった
ジョゼとのシーンの「泣きそうだ」が好きです

本編を観て、コメンタリを観て
最後に日本語字幕つけてもう1回観ちゃった(計3回)
でもまたしばらくしたら、また観たくなる映画だと思う



ジョゼと虎と魚たち  2003年  ☆☆☆☆☆
監督:犬童一心
出演:妻夫木聡、池脇千鶴、新屋英子、上野樹里、新井浩文

大学生の恒夫(妻夫木聡)は、深夜に麻雀屋でアルバイトをしている。今日の客の話題は、最近近所で見かける謎の老婆のこと。決まって明け方に乳母車を押して歩く老婆が乗せているのはミイラか?札束か?はたまたヤクか。明け方、恒夫は坂の上から乳母車が走ってくるのに遭遇する。恒夫が近寄り、中を覗くと、包丁を握り締めた少女(池脇千鶴)がいた。恒夫は危うく刺されそうになるが、間一髪で難を逃れる。乳母車の中身は、老婆の孫だった。


人のセックスを笑うな

2012年09月27日 | 日本
以前から観たかった映画、やっと観ることができました☆

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ロングショットの長回し
その場にいてぼーっとその風景を見てる人になった気分
表情は見えないけど、些細な仕草からちゃんと伝わってくるんですよね
上手いよね役者さんたち

えんちゃん(蒼井優)がイスに座ったままず~~って横にずれて
クッキーをちょっとずつ食べて、、
もうちょっと食べて、、
だんだんがっついて(笑)
あなた、そんなにお腹減ってたの?

なんでもないシーンなんだけど
楽しくてずっと見てたい

田舎の景色が広がっているからなのかどうなのか
解放感があって
映像にものすごく奥行きを感じる
見てて気持ちいい

ラストの蒼井優ちゃんと忍成くんの可愛いキスシーンは
アドリブなん?ってくらいに自然でした

クスクス笑えて
みーんな可愛い
蒼井優ちゃん好きだわ
永作博美も大人可愛い

そして、なんっつーっても
松ケンが超可愛かった!!!

英題はDon't laugh at my romanceなんだって
「俺のロマンスを笑うな」ってことでしょ
笑わないよ、みるめくんのロマンスもセックスも☆

すべてが愛おしくなる映画でした




人のセックスを笑うな  2008年  ☆☆☆☆☆
監督:井口奈己
出演:永作博美、松山ケンイチ、蒼井優、忍成修吾
原作:山崎ナオコーラ

地元の美術学校に通うみるめ(松山ケンイチ)は、ひょんなことで知り合った女性が、学校に最近赴任してきたリトグラフの非常勤講師・ユリ(永作博美)であったことを知る。リトグラフ教室に足繁く通うようになったみるめは、ある日ユリに絵のモデルを頼まれ、アトリエを訪れる。


ハートビート

2012年09月25日 | 韓国
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どうしてこうなるのかと納得できない思いを抱きつつも
つい見入っちゃった
うん
映画として楽しんだことは否定できないし
よくできてるとも思うんだけど
でもやっぱり
臓器移植をめぐる話で
それが金で動いたり
奪いあったりするということは(命を奪っても)
素直に面白かったよって言いにく映画ですよね

子どもの命を救いたい母親の必死さは
わかるけど
常軌を逸した必死さ
尋常じゃない

それが後半の娘ちゃんの訴えで一気に感動に持ってっちゃって
そこからラストまでは泣いてしまった

想像つかなかった穏やかなエンディングを迎えて
息苦しい展開だっただけに
余計にハッピーエンドが身にしみる結末となりました




ハートビート(原題:??? ??)  2011年
監督:ユン・ジェグン
出演:キム・ユンジン、パク・ヘイル、チョン・ダヘ、パク・ハヨン 

豊かで安定した生活を送ってきた英語幼稚園院長ヨニ(キム・ユンジン)。夫を失った彼女に残った一つ願いは、娘イェウンが無事に心臓移植に成功して元気になることだ。数年間病院で育っている八才の娘に合うドナーを切なく探し回る彼女。 しかし突然イェウンの状態が悪化して、娘の心臓がいつ止まるかも知れないという医師の宣告を受けると途端にヨニはパニック状態に陥る。


蛇イチゴ

2012年09月24日 | 日本


面白い
こうなったら何が本当で何が嘘で
何が大事で、そーでもないか
わかんなくなってくる
一番うさんくさいお兄ちゃんが、もしかしてまともじゃないかと錯覚する
でも、それは大きな間違いです

呆けたおじいちゃんが食事するシーンが可笑しくて
疲れた大谷直子もホント疲れててわかる
つみきみほが彼氏を家に招いて食事するシーンのヘンな間合いが可笑しくて
坂道をずっと登って行くお兄ちゃんの登場シーンも好き
宮迫さん最高っす☆

この先、この家族はどうやって暮していくのか
自分に置きかえると、、いや置きかえたくもないけど
なんとかなるでしょ(←無責任)
映画だし、、(笑)
面白いわ~(笑)(笑)

西川美和監督デビュー作
ずっと追いかけたい監督さんです



蛇イチゴ  2003年  ☆☆☆☆☆
監督:西川美和
出演:宮迫博之、つみきみほ、大谷直子、平泉成、笑福亭松之助 

どこにでもいるごく平凡な家族、明智一家。同僚の教師との結婚を控え幸せいっぱいの長女・倫子(つみきみほ)は、仕事第一の典型的なサラリーマンの父・芳郎(平泉成)と、毎朝同じ電車で仲良く通勤。しっかりものの母・章子(大谷直子)は、痴呆症の祖父・京蔵(笑福亭松之介)の世話を嫌な顔せずにこなし家族を守っている。しかし、この一見何の変哲もない家族にも小さな秘密があった。

空中庭園

2012年09月23日 | 日本
「何ごともつつみかくさず、タブーを作らず、すべてのことを分かち合おう」がモットーの家族の話。

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角田光代さんの「空中庭園」がともかく面白いので、
キャスティングも原作のイメージどうりで、ストーリもしっかり踏襲してて面白かった。

若干、やり過ぎな感じの演出はありましたけどね。
最初にマンションが浮かんで回転したのは空中庭園のイメージを訴えたかったのかな?
クライマックスで絵里子が叫ぶシーンは、意味わかんない上にやたらと長くてめんどくさかった。

最近、板尾さんにお会いする率が高いです。
原作ではもっとムラムラした(←?)若いお父さんをイメージしてたけど、なかなか良いですねぇ。
バスの中で家族を愛してなきゃこんな暮し続けられないって話す場面は、あまりにも自然体で、娘になったような気分でうなずいちゃいました。

原作では息子のコウにも焦点があたってたけど、すっぽり抜けてて謎な子になってるのは仕方ないかもしれない。
「うち、逆オートロックだからなあ」って台詞を言ったけど(映画では言いっぱなしで終了)
誕生会を開いたり、鍵が家族で一つしかなかったり(誰もいない家に帰るのは寂しいと)何でもオープンにしているけど、家族それぞれが見えない硬い鍵を持ってる。
この息子が一番冷静に家族を見てる立場なので安心感があったんだけど、それを踏まえて映画を観ていたので十分楽しめが感があった。

永作博美や瑛太がチョイ役で出てましたね、ほとんど意味ない役だったけど豪華です。

整備されたニュータウンにある家は綺麗で快適な暮らしは、何とも言えない薄っぺら感というか空々しい感じもあって(開発が終わるとどうなるの?)
家族は家族なんだって最後は思えて嬉しい終わり方だったんだけど、やっぱりどこか空に浮いてるような暮らしっていうのも真理かもなぁ。原作ありきな、面白い映画でした。




空中庭園  2005年  ☆☆☆☆
監督:豊田利晃
出演:小泉今日子、板尾創路、鈴木杏、広田雅裕、大楠道代、ソニン
原作:角田光代「空中庭園」

何事もつつみ隠さず、タブーをつくらず、できるだけすべてのことを分かち合う」 それが、母親らしいことを何ひとつしてくれなかったさと子への反発から、いつも笑顔で幸せな家庭であり続けようとする絵里子の決めた京橋家のルールだ。だが、絵里子の意に反して、家族はそれぞれに秘密を持っていた。

るろうに剣心

2012年09月19日 | 日本
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巷であまりに評判がいいのと
「プラチナデータ」の大友監督ってことで観に行きました
期待し過ぎるとハードルがあがるからなぁ
ちょっとあげ過ぎちゃったのかもしれないけど
まぁ、やっぱりそれであっても面白かった

原作未見です
息子に剣心は佐藤健が演じると話すと
見てもいないのに「イメージが似てる」と言っておりました
私も原作を知らなくてもすごく似てるような気がする
佐藤健がかっこよかった!!
アクション(タテ)があまりにも早くて、動体視力能力が必要だな(←早くて見えない)

「龍馬伝」の再結集なんですね
大友組の抜群のチームワークで意欲的に作られたであろうエネルギーが伝わってくる

観終って最初に発した言葉が
濃密だ。。。
面白いものがぎゅーぎゅー詰まってるって感じ
詰まり過ぎてるくらい(笑)
出てくる俳優陣も贅沢過ぎて
後から後からどんどん出てくる
お腹いっぱいなのに、ご馳走がどんどん出てくるみたいな、、

人斬りの狂気のまま生き続ける鵜堂刃衛(吉川晃司)と
もう誰も殺さない剣心の対決は鳥肌もんでしたね
カッコよかった~
シンプルにここメインの話で十分楽しめたかも

そうすると、そこまでまるでメインストーリのように引っ張ってきた
阿片の密売で世界征服を目論む香川照之の存在感って、、ナニ
下に歯を入れてガンでバリバリ銃撃して、むっちゃ濃かった
そのわりにはあっけなくつかまっちゃったね

これは、個人的な好みの問題だと思うんだけど
武井咲がちょっと硬い印象があって
たとえば蒼井優と武井咲の役が逆になってたほうがしっくりくるような気がしたんだけど
どうでしょ、、




るろうに剣心  2012年
監督:大友啓史
出演:佐藤健、武井咲、香川照之、吉川晃司、蒼井優、青木崇高

幕末から明治になり、かつて「人斬(き)り抜刀斎」として恐れられた剣客・緋村剣心(佐藤健)は「不殺(ころさず)」の誓いのもと流浪人となっていた。流浪の旅の途中、剣心は神谷道場の師範代・薫(武井咲)を助けたことから、薫のところで居候することに。一方、街では「抜刀斎」を名乗る人物による人斬り事件が発生する。


ゆれる

2012年09月17日 | 日本



描くのは「嘘」や「秘密」
それこそが人間の本質を浮かび上がらせると考えている


現在、映画公開中の「夢売るふたり」の西川美和監督のインタビュー記事を読んで興味を惹かれましてね。もともとこの映画は観たいと思っていたので、まずは事前準備として「ゆれる」を観ました。
面白かった。人間の心理の機微が、ここまでわかりやすく描けるって上手いなぁ。

秘密を隠そうとする感情自体に何かキーがある

誰にでもあるよね、日常生活の中にある嘘。
悪意や深い意図があるわけじゃない軽い嘘。
嘘を知ることで、関係性とか本音が見えてくる。
なんか、書いてることがえらく抽象的だな(笑)

香川照之、真木よう子、新井浩文、出演者が私のツボ過ぎるんですけど
オダジョーってこんなにいい芝居するのね。

タイトルが「ゆれる」っていうのからして洒落てるよね。
吊り橋で起きた転落事件で、裁判が進む中で、初めて兄と自分の関係に向かい始める。
木村祐一も検事としていい仕事されてたんじゃぁないですか。法廷シーンも見ごたえあったわ。

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男3人の無言の食事とか、洗濯物を干す父(伊武雅刀)とか、味わいがあるわ~。
ガソリンスタンドで働く店員の新井浩文が最後に登場するのもすごく好き。
何もない田舎の町だけど、ちゃんと真っ当に暮らしがある。刑期を終えた兄は待ってる人がいるところに帰ってくるのよ。
だから最後の「兄ちゃん」って叫ぶシーンと
なんとも言えない兄ちゃんの笑顔が良かったわ。
結論なんかないのよ、だって兄弟なんだからって思った。

無駄なものが一切なくて、必要なものが全部ある。
そんな印象の映画でした。名作でした☆




ゆれる 2006年  ☆☆☆☆☆
監督:西川美和
出演:オダギリジョー、香川照之、真木よう子、伊武雅刀、新井浩文、木村祐一

写真家の猛は母の一周忌で帰郷した。父と折り合いの悪い彼だが、温和な兄・稔とは良好な関係を保っている。翌日、猛は稔、そして幼馴染の智恵子と渓谷へと向かった。智恵子が見せる「一緒に東京へ行きたい」という態度をはぐらかして、一人で自然へカメラを向ける猛。そんな彼がふと吊橋を見上げた時、橋の上にもめている様子の稔と智恵子がいた。そして次の瞬間、そこには谷底へ落ちた智恵子に混乱する稔の姿だけがあった。

モビーディック

2012年09月15日 | 韓国
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「もびでぃっく」
韓国で公開時、何度聞いてもピンとこないタイトルで
白鯨という意味だとわかっても、どういう映画なのか想像ができなかった。
公開当時は評判よさそうだったけど興行は40万人くらいだったのね。
邦題は「裏切りの陰謀」
レンタルショップでファン・ジョンミンの映画だぁって思って手にとっても
こんな映画あったっけ?と思っちゃった。
裏切りの陰謀、、ってなんか日本語として変じゃない?(笑)

映画を観終って、監督のインタビュー記事を読んでようやく納得しました。
白鯨はハーマン・メルヴィルの、鯨と対峙する小説のタイトルで
そして同時に実在した事件(ユンソクヤン二等兵良心宣言事件)を題材にしていて
民間人の不法査察のためにソウル大前で偽装営業していた実在のカフェの名前でもあったそうです
劇中、ファン・ジョンミンが夢を見る場面で登場した、全体を見ることができないほど巨大な鯨が、政府の上の政府という巨大な脅威、、まさにモビーディックだったのね。

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硬派な映画
派手さはないけと
これはね~
かな~~り、面白かった!

巨大な陰謀がいったい何なのか
チングは何を知っているのか
ファン・ジョンミンは何を追っているのか
わからないままハラハラしながら観た。

結局は最後までわかんなかったんだよね、多分(←たぶんって、、)
はっきりと結論がでないところがダメなのかもしれないけど
逆にその方が現実にあり得る話として説得力を感じました。

私的にはファン・ジョンミンとキム・サンホのバディ映画って言ってもいいくらいだな
途中で死んじゃったけどね。
悲しかったなぁ、あそこからぐっとしまったよね。
イ・バンウ(ファン・ジョンミン)の顔つきが変わったし、私もそこから思わず前のめりになって観ちゃった。
キム・サンホのあの風貌から醸し出る雰囲気は最高です。
どこの馬の骨?みたいな雰囲気の二人が、最後は記者のプライドをかけて真実を報道しようとする姿勢に感動したし、ソン・ヒョグァン(キム・ミニ)との記者の先輩後輩の関係も良かった。

「記者は観察者で刑事じゃない」
このあたりの葛藤は見ごたえありました。

ユンヒョク(チン・グ)はいったい何者なのか
いつまでたっても正体不明でじれました。
ソン・ジンギ(キム・サンホ)がお札の番号で電話してた相手は誰だったんだろとか
謎はいろいろあるけれど
目に見えない巨大な何かに立ち向かっていく記者の精神は感じました。

最後、神父さんところに囲われたけど、ソン・ヨンチャンだったから
絶対に何かある!って彼を疑っちゃった、何もなかったけど(まぎらわしい、笑)
ソン・ヨンチャン癖があり過ぎ~~(爆笑)




裏切りの陰謀(原題:???)  2011年  
監督:パク・インジェ
出演:ファン・ジョンミン、キム・サンホ、チング、キム・ミニ 

1994年11月20日にソウル近郊のパラム橋で起きた疑問の爆発事件を追跡する熱血社会部記者イ・バンウの前に、永らく連絡が途切れていた故郷の後輩ユン・ヒョクが現れる。彼は一連の資料を渡し、パラム橋事件が操作された事件であることを暗示する。イ・バンウは,パラム橋事件の真実を暴くために同僚記者のソン・ジンギ,ソン・ヒョグァンと特別取材チームを設けるが取材を邪魔する疑問の連中によって危険に直面する。


凍える牙

2012年09月13日 | 韓国
監督・脚本はユ・ハ監督。
過去の作品は2004年「マルチュク青春通り」 2006年「卑劣な街」 2008年「霜花店」、骨太で見ごたえある映画を作ってきた監督さんよね。
最近、事前情報ゼロで映画を観ることが多かったけど、好きな監督なので今回ちょっとだけ事前に検索してみました。

「ハウリング」は「マルチュク通り残酷史」の警察官バージョン
クォン・サンウが学校を飛び出してヌンチャクを振り回す姿は、警察をあきらめる覚悟でバイクを走らせるイ・ナヨンの場面と重ねた


そんな記事を読むと期待しちゃうなぁ。

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乃南アサ原作の刑事ミステリーを韓国で映画化したものでタイトルは「ハウリング」
日本では2001年に天海祐希、2010年に木村佳乃主演で、2回もテレビドラマ化されてるそうです。
ってことは面白いはずなんだけどなぁ。
日本のドラマを観てみたくなった(←苦笑)

本来は女優主演のストーリーってことなのね。
なんかわかった気が、、
誰が主演の映画なのかよくわかんないなぁって思ったもん。
ソン・ガンホなのか、イ・ナヨンなのか、はたまたワンちゃんなのか。
やっぱガンホさんが脇役に徹するのは難しいのかなぁ。

はじまりはいい感じだったのよね。
いきなり燃え出す被害者は衝撃的。
ソン・ガンホは後輩に先に出世されてひがみ根性丸出しで
イ・ナヨンも仕事を優先するあまりにバツイチになって心に痛手を負ってる。
女が男社会で仕事する苦労も見えてきて
でもそれはあくまでサイドストーリーで、本題は謎めいた連続殺人事件。

韓国での映画タイトルは「ハウリング」
チルプンとそれを追いかけるバイクに乗ったウニョン(イ・ナヨン)がお互いの思いをハウリングさせながら疾走する場面がクライマックスなんだろうけど
でも、そこに向けて物語が集約されていってないよ~。
それに、たぶんワンちゃんは嗅覚頼りで犯人に向かって走ってるんだろうけど、もう飼い主さんもいない状態でさ、あの距離を疾走してどこに向かってるのか、説得力も現実感もあまりない。

警察をあきらめる覚悟でバイクを走らせるイ・ナヨンの姿も、刑事としては線が細くて弱々しくて、先輩刑事さんたちの女性刑事に対するいじめもどきも、現場で役に立たないんじゃ仕方ないかも、、と思えちゃうからね。
観てる気持としても全然ハウリングできなかった。

ナヨンさんは好きなんだけど、この役にはぶっちゃけ綺麗でスタイル良すぎ。
もっと体当たりな泥臭い感じが欲しかった。
「韓国の学校のくそったれ!」って叫んだサンウを思い出します。
マルチュク、あれは、ホントいい映画だった、、




凍える牙(原題:???)  2012年
監督:ユ・ハ
出演:ソン・ガンホ、イ・ナヨン、イ・ソンミン
原作:乃南 アサ「凍える牙」

ソウルの一角で、不可解な人体発火事件が発生。しかもその遺体には獣の咬傷が残されていた。捜査には刑事サンギルと新米女性刑事ウニョンが当たる事になった。昇進を逃し続けているサンギルはウニョンを疎ましく思いながらも、勝手に捜査を進めていく。やがて第二、第三の咬殺事件が発生し、犬と狼の交配種であるウルフドックの仕業だと判明する。ウニョンは男性同僚たちの差別的な扱いに耐え忍びながら、真相に近づいていく。



情熱のステップ

2012年09月13日 | 韓国
たった今観終ったのに、あれ?結論はなんだっけ
と思うくらいに
いまひとつ、いやふたつ、みっつ(以下自粛、、、)

肝心のストーリは全部台詞で説明口調
ダンスかと思えばいきなり少林寺の対決で
しかも本だけで1週間勉強してって、、、んん

相手役の女優さんのいつでもデコルテ全開な服はナニ?(魅力がわかんない)

チャンヒョクは好きな俳優なんだけど(「依頼人」とか、良かったよ)
これはきっとご本人の良い悪いの問題じゃないよね(フォローになってる?)

情熱のステップってタイトルなんだからステップ見せてよ
(たしかに原題はDance of the Dragonだけど)
踊ってるシーンは上半身と手の動きだけ(足元全く映ってない)
ダンスがテーマの映画といえば「風の伝説」を思い出すけど
あの映画も珍しい映画だったけど、俳優さんたちがものすごくダンスしてて、そこだけは無条件に感心したもん

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そうですねぇ、、
(褒め処必死で探す、、)
チャンヒョクの肉体はとても綺麗でございました(←そこ)




情熱のステップ(原題:?? ?? ? ???)  2007年
監督:マックス・マニックス
出演:チャン・ヒョク、ファン・ウォン、ジェイソン・スコット・リー、キム・ウンス

子供の頃に見た社交ダンスに魅了され、ダンサーになることを夢見ている韓国人の青年テサン。息子の現実的な将来を考える父親に反し、夢をあきらめきれないテサンはシンガポールにある有名なダンススクールのオーディションを受けに行く。独自の基本もないダンスを踊るテサンだったが、オーディションに合格。それは世界チャンピオンだった審査員エミがテサンに才能を感じ取ったからだった。エミの指導により、テサンはその才能をどんどんと開花させていく。


キングコングを持ち上げる

2012年09月09日 | 韓国
けがで競技人生を断たれた元五輪選手のジボン(イ・ボムス)と、重量挙げに情熱を傾ける田舎の中学校少女たちの話。

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前半の印象はなんかな、感覚がね、違うんだなぁって思いながら見てた。
トイレでのいじめ方とか、競技中に〇○○を漏らすエピソードとか、名誉を得る手段としてがあからさまなスポーツってなんだよ、って思ったり。
オリンピックで銅メダルまで取ったのに、その後の待遇によってそこまで自分がやっていた競技を否定するかなぁって思ったり、中学生がそこまで重量挙げをやりたいと願望する理由はなんだろ、って思ったり。
家がないからって合宿所を作って生活させるって現実としてありえるのかなかぁって思ったり(そ、中学生なんですよね、考えてみたら)
いろんなものがゆるい。(笑)

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そーだったはずなんだけど、最後になったら、素直に感動して涙してました。
単純にスポーツだから感動するじゃん、っていうのとは違うんですよね。

2009年東京国際映画祭での上映作品。
上映後はものすごい拍手が起きてお客さんの感動が伝わってきて、一緒に客席で見ていたパク・ゴニョン監督と主演のイ・ボムスさんは、その後のティーチインの冒頭あいさつで、感極まって言葉を詰まらせてしまうくらいだったそうです。

「普遍的な愛を描きたかった」

無償の愛なのか。そっか、、なるほどね。
韓国映画の永遠のテーマよね、無償の愛って。

わかりやす過ぎるくらいにはっきりしてる。
学校の名誉を上げるため、優勝監督という名誉を得るため、スポーツを取り巻くそんな側面を嫌というほど前半見せて、それでもボムスさんは若い子たちを親のような無償の愛情で育てた。かなり荒削りな描き方だとは思うけど、感動しちゃったんだから仕方ない(←仕方ない?笑)

ロンドンオリンピックで注目が集まっている今だけど、本来ならば女子の重量挙げって超マイナースポーツ。
中学生で、選抜基準は一定以上の体重(つまりデブ)で、しかもさっき書いたけど〇○○お漏らし事件まで起きて、後から就任したコーチはあまりにも酷くて(いい大人の男が女子をビシビシ殴る)、実話ベースの話なのにこんなにマンガチックでいいのかって、余計なお世話だけど思ったもんね。
実話ベースは韓国重量挙げに関わる様々な人々の逸話を凝縮して作られたようです。

でも重量挙げのリアリティは素人目だけどあったんじゃないかと思います。
選手時代のボムスさん、いい体してたね~☆

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引退後のポッコリお腹、、私には座布団入ってるようにしか見えないけど(笑)

荒削りだけど、力技で感動させていただきました。
そんな映画でした。
いろんな意味で面白かったです。

余談ですが、ジボンコーチ(ボムスさん)が歌ってたのは「実らない愛( ??? ? ? ?? ??)」
これって「マルチュク青春通り」でサンウがデートでギター弾きながら歌ったよね。
韓国フォーク界の母とも呼ばれるヤン・ヒウンさんの歌。懐かしかった。

それと、もう一つ。
「重量★ガールズ」って邦題がひどすぎる!
真ん中の★ってナニ?(←怒りすら覚える、笑)
断然、原題の「キングコングを持ち上げる」がいいと思うんだけど、原題を使えない理由ってあるのかなぁ、、、





重量★ガールズ(原題:??? ??)  2009年
監督:パク・コニョン 
出演:イ・ボムス、チョ・アン

1988年ソウル・オリンピック。国家の威信をかけたこの大会で金メダルにあと一歩及ばなかった重量挙げ選手イ・ジボンは、この時のケガが原因で選手生命を絶たれた。重量挙げのようなマイナー競技では、金メダルを取れなかった選手になど世間は誰も見向きもしない。ましてやそのまま選手を引退してしまった男など……。だが彼の身を案じる友人が、地方の女子校で重量挙げ部を新設させて彼にコーチを依頼してきた。最初はまるでやる気のなかったジボンだったが、生徒たちのひたむきさに打たれて鬼コーチに変身。新米コーチ率いる新設チームは着実に実力を付けていく。


神弓

2012年09月08日 | 韓国
神弓(原題:???? ?)  2011年
監督:キム・ハンミン
出演:パク・ヘイル、リュ・スンニョン、キム・ムヨル、ムン・チェウォン

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舞台は17世紀「丙子の乱」
朝鮮は敗北し、たくさんの犠牲者をだし、最後は王である仁祖がひざまずいて降伏
捕虜として後金(後の清国)に強制連行された人々は50万
その後、奴隷市場で売買されたそうです
国は手を差し伸べることなく
本国に戻れた民はすべて自力だった、、というナレーションが最後に流れて
朝鮮はそういう悲しい歴史を繰り返してきたんだなぁって改めて思った

2011年、韓国で大ヒット(747万人)した歴史超大作
でも歴史を知らなくても充分楽しめる
1本の弓矢で10万人の軍に立ち向かう話です

私のまわりでも評判いいんですよね
観た人が全員面白かったって言ってる
確かに、面白かった
最初から最後まで迫力あるアクションシーン満載で
弓1本で大軍をバッタバッタと倒していくのは小気味いい
ラストの草原で3人が対決する場面もドキドキした
だから、基本的には面白かったんですよね

面白かったんだけど
なんだろね、、あのラストシーンなんて、もっと感動してもいいはずなんだけど
感激屋の私が涙ひとつこぼさないっていうのが不思議で
そ、なんかね、ドキドキはするんだけど感情があんまり揺れない

ヒーローはパク・ヘイルなんだけど
印象的だったのは敵役リュ・スンニョンだった
前から思ってたんだけど、ヘイルさんって顔立ちが泣き顔なんですよね
それがまたリアルな感じで新しいヒーロー像にもなりえるんだろうけど
超ヒーローが活躍してるのに、爽快感が若干少な目
兄と妹の繋がりのエピソードがもうちょっと強かったらよかったかも

逆に悪役的存在のスンニョンさんなのに
存在感があって迫力あって強くて、最初の頃怖かった
それがだんだんカッコよく見えてきちゃうんですよね
考えたら王子や仲間を殺されて怒るのは当然だと思うし
仲間で一致団結する姿に共感までしちゃいそう

こういうシンプルな物語は
ヒーローは断然カッコよくて
悪役は断然悪くて
その方が爽快で面白いと思う

と言いつつ
基本的には迫力あるアクションシーン満載で、思いっきり楽しめる映画でした




西暦1636年。清国が朝鮮半島に侵攻し、丙子の乱が勃発する。すご腕の弓士、ナミ(パク・ヘイル)は父の死後、妹ジャイン(ムン・チェウォン)と身をひそめるように暮らしてきた。そんな妹の結婚式当日、新郎新婦が清の精鋭部隊に捕らえられる。ナミは父の残した神弓を手に清の10万の大軍に突撃。そして、次々と敵を倒すナミに対して、清の弓のスペシャリストである猛将軍ジュシンタ(リュ・スンリョン)が立ちふさがる。


冷たい熱帯魚

2012年09月06日 | 日本
冷たい熱帯魚  2011年
監督:園子温
監督:吹越満、でんでん、黒沢あすか、神楽坂恵、梶原ひかり

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おえ~~

エグィ~~


こういうの苦手じゃない私が言うくらいだから
最強のエグさです

実在の事件からインスパイアされたらしいけど
そういえばこんな事件あったよね
熱帯魚じゃなくて犬だったっけ
だからといって作品で何かを考えさせるっていう印象でもなかったし

上半身の肉のかたまりになったでんでんさん見たら笑えてきた

「猛毒エンタテイメント」
予告編のキャッチを見て納得しちゃった
毒を喰らって楽しむ映画?
すげ~~

園子温監督、手加減なし
でもさー、出演した俳優の皆様も含めて
手加減なしでここまですごい作品を作っちゃうって
確かに最高級のエンタテイメントだと思った

なんか、褒めてますけど
この映画は簡単に観ちゃダメです




小さな熱帯魚屋を経営する社本信行は、ある夜、娘の美津子がスーパーで万引きをしたため、妻の妙子とともに店に呼び出された。その場を救ってくれたのは、スーパーの店長と知り合いの村田幸雄。村田は巨大な熱帯魚店、アマゾンゴールドのオーナーだった。帰り道、村田に誘われ店に寄る事に。そこで美津子を住み込みの従業員として預かる事を提案され、無力にも了承する社本。さらに数日後、村田から“儲け話”をもちかけられる。


モテキ

2012年09月06日 | 日本
モテキ  2011年
監督:大根仁
出演:森山未來、長澤まさみ、麻生久美子、仲里依紗、真木よう子、リリーフランキー

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とりあえず、なーんも考えずに単純に面白かった
森山未來は楽しいね☆
そして長澤まさみは可愛くて魅力的~~☆

4人の女性にモテモテの話かと思ってたけど
そうではないですけどね
よくある普通の恋愛話な気がする
31歳の藤本幸世の心の声が雄弁で笑わせていただきました

Perfumeが出てきたあたりは、なんかテンションあがって楽しかった~☆



31歳の藤本幸世(森山未來)は金なし夢なし彼女なし。派遣会社を卒業しニュースサイトのライター職として新しい生活を踏み出そうとしているが、結局のところ新しい出会いもないまま。だがある日突然“モテキ”が訪れた。キュートな雑誌編集者・みゆき(長澤まさみ)、清楚で素朴な年上OLるみ子(麻生久美子)、ガールズバーの美人店員・愛(仲里依紗)、美貌のSキャラ先輩社員・素子(真木よう子)というまったくタイプの異なる4人の美女の間で揺れ動く幸世。「こんなの初めてだ、、今まで出会った女の子と全然違う。冷静になれっ、期待しちゃダメだ」モテキの波を越えて、幸世は本当の恋愛にたどりつくことができるのか。