林縁を歩いて・・「ウバユリ」
「無声の夏」
ひぐらしの
鳴き渡る声が
幾千にも折り重なり
いのちから
生まれる厚みに
わたしは包まれている
声はまるで日傘のよう
わたしを熱波から
遠ざける
時に、声
そのものすら消えて
ひとり
無声の夏を歩いてゆく
昨年7月の月間賞に選ばれた作品で
京都府長岡京市、沖中潮広さんの「無声の夏」を
ご紹介しました
林縁を歩いていると
カナカナカナカナ・・・ と
永遠に続くような
ヒグラシの声が輪唱し、響き渡る
一瞬、何も聞こえなくなる・・
そんな錯覚に陥り
生命賛歌の合唱に紛れてゆく
本当に夏を象徴する見事な作品ですね❣
ウバユリ 林縁を歩いて・・ ヨウシュヤマゴボウ
令和4年7月23日 市内 里山にて