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朝の詩  「蜜」

2021年02月26日 | 朝の詩

何年 経つのだろう

朝の詩「蜜」を読んだ日から

余りに衝撃的な詩だった

 

心の隅に残って

今でも忘れることがない

❀❀❀

当時の選者・詩人,新川和江さんは

「幼い日のかなしみが、

雪のイメージを通して、

ほのかに甘く、うつくしく 

うたい出されています」・・

と仰っています。

 

広島市中区の片岡勇二さん

当時、49歳の「蜜」を

ご紹介したいと思います。

 

 

 

その前に、わが家の雪割草を❕

 

 

 

 

 

 

 

「蜜」

雪の上から

すくいあげて

蜜をすいました

椿の花は

ひとけのない

閑さをかんじて

幹から

離れるのでしょうか

 

雪のふる夜に

生まれたばかりの妹は

しずかな寝顔でした

雪あがりの朝

きみのかわりに

乳をすいました

障子の明るい

静かな朝でした