沖縄という地域について思うこと。
現代文明の抱えている諸問題、基地問題がその象徴であるけれど、それだけでなく、あらゆる部分でまず沖縄がその犠牲を払っているように思えてなりません。
戦後まっさきに、欧米化した沖縄の食生活が、「長寿といえば沖縄」という常識をくつがえす成人病の多い地域となり、それは「沖縄26ショック」と呼ばれています。(この件については、また別の機会に書くとして)
沖縄という特異な自然と環境のなか、人々が伝統食を捨てて病になったり、どんな理由であれ、あの美しい海が壊されてゆくのを知るのは、とても辛い。
メモのために全文掲載。
サンゴ礁は、海の中の森のように、たくさんの生物を育んでいるので、海の生態系を維持するためにも大切な場所。だから、サンゴが死滅してしまうことは、それらとともに生きていた生物も死滅してしまうこと・・。
サンゴの白化とは、サンゴが白くなって死に、サンゴ礁が消えてしまうということです。温暖化による海水温の上昇と、海への赤土の流出、両方が影響していると言われていました。
赤土に関して言えば、工事現場からの流出は規制されているけれど、農地からの流出は、努力目標に留まっています。結果、農地から流された赤土が海に積もって、相変わらず、サンゴ礁が白化して、小さくなっています。
反面、赤土の流出がなくなった瀬底島は、白化が止まり、回復してきたというのだから、赤土の流出がより大きな要因なのでしょうね。
だとしたら、それは、人為的に止められるということだから、希望はあります。
(・・・袖すり合うも他生の縁といいますが、瀬底といえば、以前、仏語で「瀬底の砂」という意味の素敵なハンドルネームの方と、コメントのやり取りをしていたことを思い出しました。
いつか沖縄に住みたいとおっしゃっていたけれど。このニュースで、瀬底のサンゴが回復していることを知って、その部分はとても嬉しかったです。)
現代文明の抱えている諸問題、基地問題がその象徴であるけれど、それだけでなく、あらゆる部分でまず沖縄がその犠牲を払っているように思えてなりません。
戦後まっさきに、欧米化した沖縄の食生活が、「長寿といえば沖縄」という常識をくつがえす成人病の多い地域となり、それは「沖縄26ショック」と呼ばれています。(この件については、また別の機会に書くとして)
沖縄という特異な自然と環境のなか、人々が伝統食を捨てて病になったり、どんな理由であれ、あの美しい海が壊されてゆくのを知るのは、とても辛い。
沖縄サンゴ礁:流出赤土で回復力低下
毎日新聞 2013年04月03日
赤土の堆積が目立った 1990年代後半の
沖縄本島沿岸部:沖縄県衛生環境研究所提供
陸から流出した赤土などで、沖縄本島周辺に生息するサンゴ礁の回復力が低下していると、国立環境研究所(茨城県つくば市)と琉球大が3日、発表した。沖縄県は条例で工事現場からの流出を禁じているが、農地からの流出防止は努力目標にとどまっている。対策強化が急がれそうだ。
沖縄沿岸のサンゴ礁は、98年と01年に、海水温の上昇でサンゴが白くなって死ぬ大規模な白化現象に見舞われた。同研究所は、沖縄県が95年から95種のサンゴを約20カ所で定点観測したデータなどを分析した。
その結果、沖縄本島で赤土が流出している河口では、1平方メートルあたりのサンゴ礁の面積は98年の白化現象直前に24%だったが、99年に12・1%、09年7・5%と次第に低下していることが分かった。特に、サンゴ礁が育つのに必要なミドリイシ属のサンゴの減少が著しかった。これに対し、赤土の流出がなく沖縄本島の北西部に隣接する瀬底島では、99年に約10%に低下していたが10年には約40%と白化前の水準に回復していた。
赤土の主な流出元は、サトウキビなどの収穫後に裸となった農地という。梅雨以後の豪雨で流された赤土が海に積もり、呼吸できなくなって死滅したとみられる。
同研究所の山野博哉室長は「サンゴ礁は温暖化と土砂の両方の影響で、地球規模で急速に衰退している。温暖化はすぐに止められないが、土砂流出は人間の努力で防ぐことができる」と話す。【相良美成】
-----------------------------------
毎日新聞 2013年04月03日
赤土の堆積が目立った 1990年代後半の
沖縄本島沿岸部:沖縄県衛生環境研究所提供
陸から流出した赤土などで、沖縄本島周辺に生息するサンゴ礁の回復力が低下していると、国立環境研究所(茨城県つくば市)と琉球大が3日、発表した。沖縄県は条例で工事現場からの流出を禁じているが、農地からの流出防止は努力目標にとどまっている。対策強化が急がれそうだ。
沖縄沿岸のサンゴ礁は、98年と01年に、海水温の上昇でサンゴが白くなって死ぬ大規模な白化現象に見舞われた。同研究所は、沖縄県が95年から95種のサンゴを約20カ所で定点観測したデータなどを分析した。
その結果、沖縄本島で赤土が流出している河口では、1平方メートルあたりのサンゴ礁の面積は98年の白化現象直前に24%だったが、99年に12・1%、09年7・5%と次第に低下していることが分かった。特に、サンゴ礁が育つのに必要なミドリイシ属のサンゴの減少が著しかった。これに対し、赤土の流出がなく沖縄本島の北西部に隣接する瀬底島では、99年に約10%に低下していたが10年には約40%と白化前の水準に回復していた。
赤土の主な流出元は、サトウキビなどの収穫後に裸となった農地という。梅雨以後の豪雨で流された赤土が海に積もり、呼吸できなくなって死滅したとみられる。
同研究所の山野博哉室長は「サンゴ礁は温暖化と土砂の両方の影響で、地球規模で急速に衰退している。温暖化はすぐに止められないが、土砂流出は人間の努力で防ぐことができる」と話す。【相良美成】
-----------------------------------
メモのために全文掲載。
サンゴ礁は、海の中の森のように、たくさんの生物を育んでいるので、海の生態系を維持するためにも大切な場所。だから、サンゴが死滅してしまうことは、それらとともに生きていた生物も死滅してしまうこと・・。
サンゴの白化とは、サンゴが白くなって死に、サンゴ礁が消えてしまうということです。温暖化による海水温の上昇と、海への赤土の流出、両方が影響していると言われていました。
赤土に関して言えば、工事現場からの流出は規制されているけれど、農地からの流出は、努力目標に留まっています。結果、農地から流された赤土が海に積もって、相変わらず、サンゴ礁が白化して、小さくなっています。
反面、赤土の流出がなくなった瀬底島は、白化が止まり、回復してきたというのだから、赤土の流出がより大きな要因なのでしょうね。
だとしたら、それは、人為的に止められるということだから、希望はあります。
(・・・袖すり合うも他生の縁といいますが、瀬底といえば、以前、仏語で「瀬底の砂」という意味の素敵なハンドルネームの方と、コメントのやり取りをしていたことを思い出しました。
いつか沖縄に住みたいとおっしゃっていたけれど。このニュースで、瀬底のサンゴが回復していることを知って、その部分はとても嬉しかったです。)