池袋の暴走事故で、自転車の親子が亡くなった件。
暴力的な運転で殺されてしまった親子のこと、また、お子さんの一番可愛いときに、妻と子を失ったお父さんのことを思うと、かわいそうで涙が出てきます・・
車を運転していた87歳の男性は、元旧通産省の官僚で、大手企業の役員を経て、勲章を受けた、というのですから、今回の暴走運転で完全に晩節を汚しました。
官民両方で働いていたなら、年金も手厚いものでしょう。
また通産省や大手企業の退職金もそれなりだったでしょうから、このご時世に恵まれた裕福な環境ですよね。
(ネットでは、揶揄しているのか褒めているのかわかりませんが、上級国民と呼ばれているそうです)
家も都内なら、車に乗る必要もないし、動けないならタクシーを呼んだってすぐ来てくれる環境なのに。そして経済的に見てもタクシー代くらいケチらないですむ環境だったと思います。
運転に不安もあったらしいし、本人の自覚もあったようだし、なんで免許を返納しなかったのか、とても悔やまれます。
人の命を奪う可能性があるのに、自分のエゴとも言える便利さに固執して手放さないのは、本当に愚かです。
飲酒運転をゆるした周囲が罪になるように、運転の不安のある人物の運転をゆるしていた家族も相応の罪があるのではないかと思います。
この事故は、起こした国民がいわゆる上級国民であることから、もう一つの時代の側面が見えます。
下の記事はネットの憶測であったとしても、「総理近辺の人物は逮捕直前でも急転直下で不起訴になる」など前例もあることから、そのような気持ちを抱くことが不思議でも何でもない世の中となっています。
池袋事故「上級国民だから逮捕されない」 運転手の高齢男性めぐりネットで憶測
019/04/22 12:53弁護士ドットコム
東京・池袋で4月19日、高齢男性が運転する乗用車が暴走して、自転車に乗っていた母娘が亡くなった事故をめぐり、インターネット上で「上級国民」という言葉が数多く書き込まれている。
●運転していた男性は旧通産省の官僚だった
この事故で、乗用車を運転していたのは、元旧通産省の官僚で、大手企業の役員を経て、勲章を受けた80代男性だ。
男性の実名報道が一部しかなかったり、あったとしても「さん」付けだったことや、事故直後に逮捕されていないことから、ネット上で「上級国民だから逮捕されないのか」といった反発が上がった。
検察庁のホームページによると、捜査手続では、容疑者の身柄を拘束しないまま手続をすすめる「在宅事件」と、被疑者の身柄を拘束(逮捕・勾留)して手続をすすめる「身柄事件」がある。
いずれによるかは、(1)犯罪の重大性・悪質性、(2)逃亡のおそれ、(3)証拠隠滅のおそれなど、事情を総合して判断することになっている。
報道によると、男性は骨折して入院しており、警視庁はその回復を待って、自動車運転処罰法違反(過失運転致死傷)の疑いで話を聞くという。共同通信は「警視庁は証拠隠滅の恐れがないと判断、男性を逮捕せず任意で捜査を進める」と報じている。
つまり、「上級国民」かどうかは関係ないのだ。
●神戸市でも死亡事故、さらに広がる憶測
池袋の事故から2日後の4月21日、神戸市中央区JR三ノ宮駅前で、市営バスが横断歩道に突っ込み、歩行者をはねて、男女2人が亡くなる事故が起きた。こちらの事故では、バス運転手の60代男性は自動車運転処罰法違反(過失運転致死傷)の疑いで現行犯逮捕された。
ネットでは「(池袋事故の男性は)逮捕されないのにおかしいだろ」「むしろ『上級国民は逮捕されない』という小噺を補強してしまった感が有るな」といった声が強まっており、「上級国民は逮捕されない」という誤解・憶測がさらに広がっている。
だからといって、地方に限って言えば、やはり足としての車は必要なんですよね。高齢者の車と若者の事故。
下の事故は、むしろ21歳の若者の運転が未熟だったため。車社会とは、「誰でもが被害者にもなり加害者にもなる」という矛盾で成立しています。
車どうしが正面衝突事故 高齢夫婦が死亡 栃木 鹿沼
2019/04/22 14:41NHKニュース&スポーツ
22日朝、栃木県鹿沼市の県道で、乗用車と軽乗用車が正面衝突し、軽乗用車に乗っていた80代の夫婦2人が死亡しました。
22日朝7時半ごろ、栃木県鹿沼市樅山町の県道で、乗用車と軽乗用車が正面衝突しました。
この事故で軽乗用車を運転していた市内に住む柏田益美さん(85)と助手席に乗っていた妻の壽子さん(84)が全身を強く打って病院に運ばれましたが、いずれも死亡しました。
また、乗用車を運転していた市内に住む21歳の会社員が手に軽いけがをしました。
現場は田畑に囲まれた見通しのよい片側一車線のカーブした道路で、柏田さん夫婦は病院に行く途中、会社員は出勤途中だったということです。
警察は、車が衝突した位置などから乗用車がセンターラインを越えたものとみて、運転していた会社員から事情を聴くなどして詳しい状況や原因について調べています。
または、一定の年齢に達したら、免許更新時に、反射や認知のテストをして不合格は、免許更新不可にするという法制度も必要なのではないかと感じます。
わたしの個人的な話をしますと、車の運転は、もう20年以上やっていません。
スペインに来た最初のころ、数度、ハンドルを握りましたが、車線が反対なこと、スペイン人の運転が粗いこと、私自身が左右を間違える可能性が高いという自覚があるし、周囲の車にあおられて自分のペースで運転できないので、数度運転したときとてもストレスを感じたし、パニックになったら事故を起こす可能性が高いので、運転することはあきらめました。
今、山の中の生活で、車があったら、もっと自由に動けるのになーと思うことは多々ありますし、山の中の道なら、交通量も少なく、マイペース運転ができるし、センターラインがないことも多いので、運転できそうな気もしますが、もう、20年以上ハンドルを握っていないので、バスまたは誰かに乗せてもらうのでいいと思っています。
一度持った自由、長年手にしていたものを手放すことを決意することは大変ですが、やはり、自分だけのことではなく、何かのときに他者を巻き添えにすることもあるということを念頭に入れていたら、池袋で事故を起こした方も自主的に免許返納または運転自粛をしていたのではないかと思います。
ご家族の意見に耳を傾けなかったのか、ご家族が意見することを差し控えていたのか、事情はわかりませんが、残念ですよね。
プリウスのコンピュータ制御に問題があったのではないか、という話もありますが、年齢のことを考えたら、それ以前の話ではないかと思います。
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本当にそうですね。
やはり、自分のことしか考えない人、他者へ思いがゆかない人は、免許を手放せないのでしょう。
大きな事故の前に小さな事故があるといいます。
亡き父の話ですが、今まで一度も事故を起こさなかった父が小さな自損事故を初めて起こしたときに、潮時だと思いました。初期の認知症の症状もあったし。
(当時は認知症の人の運転にもまだ社会が今ほど過敏に反応してませんでした。)
とにかく一番怖かったのが、今回の事故のように幼いお子さんの命を奪ってしまうこと。それだけは避けたかったのです。
80歳になる直前くらいでしたが、とにかくそれまでに免許を返納できてよかったね、事故を起こさなくてよかったね、といまだに思い出しては言っているくらいです。
東京・池袋の乗用車暴走事故で、妻と娘を亡くした男性(32)が記者会見を開いた。冒頭の発言全文を掲載する。
https://www.huffingtonpost.jp/entry/ikebukuro-car-accident_jp_5cc0334ce4b0ad77ff7da4f2
「この数日間、何度も、この先、生きていく意味があるのかと自問自答しました。しかし、同時に今回の事故での妻と娘のような被害者と、私のような悲しむ遺族を今後絶対に出してはいけないとも思いました。そのために私は妻と娘の画像を公開することを決断いたしました。」
自分の悲しみ苦しみに溺れるのではなく、他者に同じ思いをしてほしくない、という慈悲の心がある人だなーと感じました。
加害者の今後の動向はどうなんでしょうね?
twitterなどでは、事故直後、救急車を呼ぶよりも先に、息子に電話をして、電話番号の変更やfacebookのIDを削除などを指示したとか。。。
目の前の犠牲者の救助ではなく、自らの保身が優先していたようです。
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>自分の悲しみ苦しみに溺れるのではなく、他者に同じ思いをしてほしくない、という慈悲の心がある人だなーと感じました。
そうですね、わたしもそれを感じました。
35分にも渡る会見でしたが、どの言葉も胸にせまるものでした。
他者の気持ちに心を寄せず、自分の視野の中だけで、いい思いをしていた人たちに意識のディセンションが起こっていることは、何度も書いておりますが、この加害者も同じです。
反対に遺族の男性は愛のパワーの方でした。
私達は、思いがけず、意識の二極分化のプラスとマイナスを見せられているのですね。