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元原発作業員が大成建設を提訴

2013年11月05日 | 脱原発
10月30日の東京新聞社会面より転載。

元原発作業員が大成建設を提訴
「業務でてんかん発症」


 東京電力福島第一原発で作業中の2011年8月、熱中症と症候性てんかんになったのは元請け会社が必要な対策を怠ったためとして、元作業員の男性(62)=北海道旭川市=が大成建設(東京)に約1億1千2百万円の損害賠償を求める訴えを旭川市に起こしたことが分かった。提訴は9月24日付。
訴状によると、男性は大成建設が東電から受注した汚染水などを入れるタンクの土台整備工事に加わっていた11年8月10日、熱中症と、手足が硬直する症候性てんかんになった。
 男性側は「作業中は通気性に乏しい防護服を着用しなければならないのに休憩用の車はクーラーが壊れていた。体調が悪化した後も免震重要棟内で休憩させただけで、医師への連絡や医務室への搬送を怠った」と訴え、就業の機会を失ったとして休業損害や介護費用などを求めている。
 大成建設は「訴状の内容を確認し、適切に対処したい」とコメント。東電は「訴状の当事者ではないため内容を把握していない。作業員の労働環境の改善には今後も努める」と話している。

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訴えを起こした男性は、事故間もない11年の8月の現場だったということで、当時はノウハウも手探りで真夏でも防護服は脱ぐわけにもゆかず、本当にきつい現場であったことでしょう。
この提訴が、作業現場の改善のきっかけになるといいのですが・・・。

しかし、2年半たった今でも、現場がひどい状況であることは変わらず、むしろコストカットで更に悪くなっているということに、ショックを覚えます。

しんぶん赤旗によれば、やはり作業員の方による現場のずさんな状況の告発と、タンク内の仕事で難聴になり大成建設に労災申請をしたという記事。
詳しくは、こちら
      ↓


国の命運さえ左右する廃炉の作業は、作業員にとっては、過酷で命がけであるにもかかわらず、あまりにずさんで、この先も心配の種がつきません。
まずは、国の直接雇用で、賃金や健康保障などの面での明確な契約をすること。
ウクライナのチェルノブイリ事故の処理では、国の管理下、教育を受けて訓練された作業員が行っているということです。
日本もウクライナばりにすべきなのは、当然のことだと思いますが・・・
これは、一企業に任せる仕事ではなく、国の仕事として、国の責任でやるべきことだと思います。

山本太郎議員はじめ、国会議員のみなさまこそが、舵取りしなければなりません。どうぞよろしくお願いします。


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2 コメント

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Unknown (メイプル)
2013-11-05 16:05:19
前々から時折話題になってはいましたが、あまりにも杜撰で開いた口が塞がりませんね。

どこぞの首相が「完全にコントロールしている」と国際舞台で堂々と発言していましたが、結局はオリンピック誘致の為の大言だったわけですね・・

以前の記事を拝見しましたが、現場は東電や他の親会社から急かされ、お偉い方の都合で組まれた過密スケジュールに従わされ、しかも長時間労働させられている・・どこまで人を馬鹿にしているのかと怒りを覚えます。

しかも日本の地を汚染し続けている原発での作業。全力で解決に当たらなければどれ程の被害を生むのか分からないのにこの期に及んでこれとは、日本の現状には失望感を覚えるばかりです。

しかも当事者である東電は知らぬ存ぜぬの態度を崩しません。何か事故が起こった場合、「現場は大成建設の指揮下にあった。我々は何も知らない」と言い逃れる様子が見てとれます。無論、政府も「知らなかった」というのでしょうね・・。

福島の現場の劣悪な労働環境を見るとどこの発展途上国なのかと思いますが、他でもない「先進国」である日本での事態であることが未だに信じられません。

まず国が専門知識と豊富な経験を持った作業員を、直接雇うべきなのに、そこを民間企業に任せているという事自体が不思議です。高い放射線量の中で命がけで作業している人たちの給料をも平気で中抜きする人間が出てくるのは分かりきっているのに。

国はもしや原発問題に本音では関わりたくはないのではないかと思うときがあります。原発問題を掘り下げれば、自民党や官僚と東電や他の企業との目を覆いたくなるような癒着の過去が見えてきてしまうわけで、原発再稼働を進める現政権にとっては過去の癒着を掘り返される事は避けたいはずです。

だから、国民の目を他の方向に向かせる為に敢えて放置しているとしか思えません・・喉元過ぎれば熱さ忘れる、と言いますし。日本人は良くも悪くも過去を水に流す傾向にありますからね・・もはや流しきれない汚物も含めて、目を背けたがる人が多いのも確かですし。

長文失礼しました。これからもブログ、読ませていただきます。

それでは
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メイプルさんへ (金木犀)
2013-11-06 14:58:26
こちらこそ、いつも読んでいただきまして、感謝申し上げます。

本当に現状を見ると、ため息が出てしまいますね。

斎藤美奈子さんが「トイレが壊れて家の中に汚物があふれているのに、嘘をついて人を呼んでパーティをしようとしている」と書いていましたが、その通り。
無責任でその場しのぎで、取り繕いだけは達者な安倍政権。

>国はもしや原発問題に本音では関わりたくはないのではないか

そうですよね、臭いものに蓋じゃないですが。
秘密保護法案を閣議決定したのも、テロのせいにして原発自体を秘密にしたいんじゃないかと、うがった見方までしたくなります。

国難といえば、外からくるものと思っていましたが、政権与党が行おうとする、原発推進、TPP、改憲、特定秘密保護法など、国民にとっては、自民党自身が国難といえますね。

たしかに、日本人には、「水に流す」とか「長いものにまかれる」という風潮はありますが・・
安倍政権及び自民党に対して、

 ●さすがにこれは、だめだろうと。
 ●うんざりするほど、だめなのはよくわかったと。
どうか一人でも多くの人が気がついてほしいと思います。
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