KUMIの句日記

写真と一日一句で綴るブログ。句の転載を禁じます。

春は土の中から

2020年02月23日 | 俳句
天気 晴

朝のTVで、東京独活(うど)の話をしていた。東京独活は写真のように真っ白で丈が50㎝以上もある。わが家から西北の地域で栽培している。山独活とは違い真っ白いのは、光のまったくない地面の下の洞で育てるからだ。畑へ行くと、ただ平らな地面があるだけで、人間一人が入れるくらいの入口だけが空いている。普段は蓋がしてあるから、中は真っ暗。ハシゴで降りる。
かなり奥行のある洞の暗闇には白い独活がニョキニョキと不気味に生えている。なぜ知っているかというと、見学で入ったことがある。チビの私でも中腰になるくらいの洞だったから収穫は結構大変かもしれない。
元が山野草なので、採って時間が経つと皮が茶色くなり、アクが出てきてしまう。でも、地元野菜を売っている店で買う朝採りは、写真のように真っ白。皮を剥いてそのままサラダにしても酢の物にしても美味しい。アクが出てきたらきんぴらにしたり、味噌汁に入れても美味しい。ここへ住む前はいちばん生産高の多い立川市に住んでいて、「立川うど」がブランド名になっていた。私には馴染みの食べ物。・・といっても夫はどんなに新鮮でも生では食べなかったたが。
TVを見ていたら食べたくなって、他の買い物もあるので開店時間に行ってみた。たくさん並んでいた。
今日は、遠くから義姪が来てくれたので昼食にレタスと一緒にサラダにした。近所に住んでいたこともあるが、食べ方が解らないので買ったことがなかったと言う。美味しく食べてくれた。
ちなみに、上の写真の蕗の薹は家の前で採ったもの。

家の中では、久々に種を蒔いたブロッコリーのスプラウトが、5日目の今朝になって芽を出した。


こちらは土ではなく水で育つ。冬は10日くらいで食べられる。手作りセットを買って何度か作ったが、夫が病気になってからは余裕がなくて忘れていた。これも、スーパーの野菜売り場でスプラウトを見たら思い出した。種は色々買ってあり、ラディッシュとかケールとか。しばらく楽しめそうだ。
何だか出かけるのが怖くなるコロナウィルスのニュースばかりで、楽しみは自分で見つけないと。桜の開花が10日も早くなりそう、という暖冬。花見時期までには騒ぎがおさまってくれないと・・私の目まいも又。

純白の採れたて東京独活甘し  KUMI
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春一番そしてにゃんにゃんの日

2020年02月22日 | 俳句
天気 晴れたり曇ったり

朝起きたら雨上がりだった。春が少しづつ近くなる。昼前からベランダを風が吹き抜けるようになった。去年よりも暖かさは感じないのに南風。半月早い春一番とか。

今日は「猫の日」だという。
それに、令和2年2月22日に加えて西暦2020年2月22日。にゃんやんにゃんにゃん。
もっとも、私には猫の鳴き声は「みゃあみゃあ」と聞こえるけれど。
写真は、5年前の今頃行った富士山麓・忍野村の猫。大雪のやんだ翌日、チャンス、とばかり雪景色を見に出かけた時のものだ。私も運転手(夫)も元気だった最後の年だ。雪景色と新雪の富士山を堪能した。
この写真を元に、先日のネット句会の席題で作った句が
   恋猫になれぬ猫なり窓に寄り KUMI
今は家猫を外へ出さないのが常識になっている。可哀そうな気もする。

北海道では、感染源の解らない新型ウィルスの患者が出始めているらしい。観光客が多いので、その中国人から感染し、症状の出ない患者からほかの人に感染した・・となると怖い話。「白い恋人」は売れないので一時的に生産中止したとか。
その「白い恋人」、昨日、昼食の弁当を買った地下食品街で北海道物産を売っていた中にあったので、懐かしくなって買ってきた。山積みになっていた。


バターサンドは売っていなかった。
このお菓子で、初めてホワイトチョコの味を知ったように思う。昔、友人と札幌へスキーに行った帰りの千歳空港で買った覚えがある。そのツァーに偶然、職場の他課の顔見知りの若いカップルが居て驚かされた。まさかこの二人が付き合っていたとは・・というサプライズ。「絶対に職場では言わないでくださいね」と懇願された。で、その後どうなったか・・二人が結婚したかどうかは覚えていない。
と、そんなことを、午後のおやつに食べながら思い出してしまった。

春一番へ翼ゆだねる大鴉  KUMI
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マスクがない・・

2020年02月21日 | 俳句
天気 晴

鉢の黄水仙がようやく咲いた。よく見ると蕾がたくさん咲くのを待っている。二鉢あるので数日経ったらベランダがにぎやかになりそうだ。花茎の短い品種でベランダ向きになっている。

月1回の内科通院日。花粉症が始まってしまい、目が痒くて夜になると痛くなるくらいで大変。私は鼻よりも目に花粉が作用するタイプなのでマスクがなくても今は何とか凌いでいる。でも目と鼻は通じている器官なので、突然クシャミが出たり。みんながウィルスに過敏になっている時なので人前でクシャミしたら白い目で見られそう。ウィルス防備の必需品とは思っていないが、通院にはマスクが欠かせない。
でも、もう予備がなくなった・・あと4枚。花粉症だけなら、使い捨てにはせずに、マスクの外側の花粉を中へ入れないように畳んで、何度も使っていた。
でも「ウィルス防備には使い捨てにしないと意味がない・・」と言うのだから困る。
医院の入り口と待合室に「当院ではコロナウィルス患者は診察していません」と、下の張り紙があった。


人混みへも満員電車へも近づかないので関係ない、と思いつつ、罹患リスクの高い「基礎疾患あり」の「高齢者」なので、何十万分の一のこともあるかも・・とスマホへ記憶させた。
待合室にポンプ式のアルコール消毒液が置いてある。それをたくさん手に付けて念入りに手の全体に擦り込んだ。夫が入院中に、病院の入り口だけでなく病室の入り口にも備えてあり、いつも手を消毒していた。看護師を見習ってしっかりと擦り込むようにしていた。
この消毒液、スーパーや駅ビルの入り口に必ず置いてある。以前は使ったことがないが、最近は必ず使うことにしている。あまり使うと手荒れするのを知ってるけれど、何十万分の一かでもウィルスに襲われるかも・・と、マスクは信じないのでこちらと手洗いを信じることにしている。でも、使う人は殆ど見たことがない。マスクよりも効果があると思うのに。

帰路、まだ昼食には早い時間だったので、駅ビルの地下でおこわ弁当を買って帰った。


税別499円。夫が居た頃、昼食に間に合わなくなるとよく買った店だ。夫にはご飯の量が少なかったので、もっと多い別の弁当を買ったものだ。ご飯がおこわなの腹持ちもよくて、私にはちょうど良い量。おかずも、野菜の煮物・豆・鶏肉団子がついていて、昼食にはまあまあのバランスだ。
ついでに靴下の専門店へ寄り、何足かを履き古してしまった五本指ソックスを買いたしに。この10数年、私は五本指ソックスしか履かない。転倒防止と冷え症対策で、もう普通のソックスは使えなくなった。この店の製品はとっても品質が良い。が、工場はすべて中国にあるようで。3足1000円だから日本国内では作れないのだろう。下着などもそのうちに品不足になるかも・・と言われているので気になったのだ。
あれこれと、私の暮らしにも新型ウィルスの影響が出てきそうだ。

立雛の影やはらかく日暮れけり  KUMI
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雛飾る

2020年02月20日 | 俳句
天気 晴のち曇

毎日、お雛様を出さなくちゃ、と思いつつ片付けるのが面倒で出しそびれていた。
小さな内裏雛だからたいした場所はいらない。が、夫の入院から始まって様々な書類があれこれと溜まり、それをいちばん目につく所へ置いたりして・・とにかく、言い訳すると書類整理が下手な上に目まいとの闘いで、片付け作業が押せ押せになっているのだ。
今年やめても来春にこの家に住んでいるかどうか、それよりもお雛様どころではなくなっているかもしれず。予測よりも早く旅立った夫のことを思うとこれが最後になるかもしれない。
ということで、少し不要な書類を片付けた。下を向いての作業は休み休み。

写真は90年近くも前の、長姉の初節句の内裏雛。父の実家でそろえてくれた五段飾りの雛のうち、内裏雛だけが残っていた。子供の頃には母と一緒に雛段に並べるのが楽しみだった。戦前、あちこち引っ越した時もお雛様だけは持ち歩いたのだ。警察官だった父が離島勤務になった時も(私の生まれる前の話)、東京から母の田舎へ疎開した時も。
お雛様一式は、四国へ行ったときは持参せずに田舎の家に置いたままになった。同居していた次兄が結婚したので、家と一緒に管理は任せたのだ。それきり、雛様一式は私の前から姿を消した。次兄には男の子しかいなかったのでお雛様は物置にほったらかされ、家が国鉄の線路拡張で壊されるときに出てきた。
「ちゃんとしておかなかったから、ネズミに齧られたりして駄目になってしまった」と母が言っていたのを覚えている。捨てられた、と思っていたら・・
3年前、独身の次姉の最期とその後のすべての始末をしたとき、マンションの膨大なゴミ(荷物)の中からこの内裏雛だけが出できたのだ。昭和5年のお雛様。かなり傷んでいるのに、顔だけはしっかりと昔のままなのにびっくりした。あまり好きではなかった次姉の遺品は殆どわが家に運ばなかったが、この内裏様だけはすぐに捨てる気になれず持ち帰った。杓と扇子がなくなっていたので、和紙で間に合わせに作った。

自分のお雛様が欲しくて、15年くらい前に京都の小さな立雛を買った。顔は描かれていない。


ようやく、この二つのお雛様を置き、ほっとした。
仏壇が置かれて、雛飾りがあって、片付かない書類や本もほったらかしの奇妙な居間。でも自分のためなので、お雛様に私の体調の身代わりになってもらえるかもしれない。

戦争も飢ゑも見てきし古雛(ひいな)  KUMI
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雨水

2020年02月19日 | お散歩写真
天気 晴

「雨水」は、二十四節気の、冬の気候がゆるんでいくという時候。立春過ぎて初めて雨が降る、というらしいが、今年は暖冬。それでも冬の気候は徐々に減っていくのだろう。と思うと寒がりなので嬉しいけれど、先週のように突然の高温は困る。

昨日の午後は、目まいから解放されそうに体が軽かったのに、今日はまた元へ戻りそうになった。でも家に居ては体力減退しそう・・
と、午後、宅配便の来るまでの時間に、風もおさまったので梅を見に裏の市の公園へ。その途中の隣の市の小さな公園に紅梅があるのだ。ちょうど見ごろだった。市の歴史公園の外れにある白木蓮の蕾も随分育っていた。


この公園、私はずっと「史跡公園」と思っていたら、今日、しっかりと表示を見て「歴史公園」と知った。


ここへ行くには我が家からは公園の裏が入り口になるので、石碑の字をよく見なかったのだ・・長く住んでいるのに呑気な市民である。出口も入り口もないだだっ広い公園なのだが、史跡巡りの人たちは東の武蔵国分寺から歩いてくるのが定石のようで、南が表になってるのだ。


福祉作業所の若者たちが、公園の草取りなどの作業をしてくれている。なかなか作業は進まないようだけれど、寒いのにお疲れ様。


桜が咲かないと寂しい公園。でも児童公園を併設しているので子供の声が響いていた。史跡巡りのツァーの旗を持った10人くらいのグループも。
新型ウィルスが怖くて人ごみへ行きたくない人たちは、是非とも多摩の散歩道へお出でくださいませ。

濃紅梅ひとり石蹴る下校の児  KUMI
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