簡単で分かりやすい派遣の書類作成と運用方法

派遣事業における個別契約書などの関係書類の作成方法や期間制限の延長手続きなどの運営方法について分かりやすくお伝えします

2020年4月改正 労働者派遣法(労使協定方式 均等均衡方式か労使協定方式のどちらかを適用?)

2019年11月11日 | 2020年4月 労働者派遣法改正


2020年4月1日から労働者派遣法が改正されます。





以前から何度も申し上げている通り、2020年4月1日以降は派遣元は派遣労働者

の待遇について「派遣先均等・均衡方式」か「労使協定方式」のいずれかを

選択し、実際に適用しなければいけません。





ただし、労使協定方式については、客観的な基準があれば限定して適用すること

も可能です(ただし、客観的な基準であったとしても「性別」「国籍等」他の

法令に照らして不適切な基準によることは認められません)。





例えば、

 ① 職種ごとに「この職種の派遣労働者には労使協定方式を適用し、他の職種

   の派遣労働者には派遣先均等・均衡方式を適用する」場合

 ② 有期雇用派遣労働者には労使協定方式を適用し、無期雇用派遣労働者には

   派遣先均等・均衡方式を適用する場合

ということも可能です。





ただし、「この派遣先は正社員の賃金水準が高いからここに派遣している派遣労

働者には労使協定方式を適用し、この派遣先は賃金水準が低いからここに派遣し

ている派遣労働者には派遣先均等・均衡方式を適用する」
など、恣意的に派遣労

働者の待遇を下げるために適用する方式を変更することは派遣法の趣旨に反する

ため認められません(つまり、派遣先によって派遣先均等・均衡方式を適用する

か労使協定方式を適用するかを分けることは認められないこととなります)。










http://haken-higashitani.com/









(資料)
 厚生労働省 「労働者派遣事業関係業務取扱要領(2020年4月1日以降)」

 https://www.mhlw.go.jp/general/seido/anteikyoku/jukyu/haken/youryou_2020other.html

 厚生労働省 「平成30年労働者派遣法改正の概要<同一労働同一賃金>」

 https://www.mhlw.go.jp/content/000469167.pdf

 厚生労働省 「不合理な待遇差解消のための点検・検討マニュアル(労働者派遣業界編」

 https://www.mhlw.go.jp/content/11909000/000501271.pdf

 厚生労働省 「労使協定方式(労働者派遣法第30条の4)「同種の業務に従事する一般労働者の賃金水準」について」

 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000077386_00001.html





2020年4月改正 労働者派遣法(労使協定方式 労使協定方式の流れ)

2019年11月11日 | 2020年4月 労働者派遣法改正



2020年4月1日から労働者派遣法が改正されます。





以前にも、「労働者派遣の流れ」として、派遣先均等・均衡方式と労使協定方式

の一連の流れについて説明しましたが、今回ももう一度おさらいとしてそれぞれ

の労働者派遣の流れについて説明したいと思います。





改正後の労働者派遣の手続きの流れは以下の通りとなります。

(1)派遣先均等・均衡方式



  ※ 拡大した画像は当事務所ホームページにてご覧いただけます







(2)労使協定方式



  ※ 拡大した画像は当事務所ホームページにてご覧いただけます





図を比較していただいたら分かる通り、派遣先均等・均衡方式と労使協定方式の

派遣の流れの違いについては労使協定を事前に締結するかしないかの違いしか

ありません。





しかしながら、「比較対象労働者の待遇等に関する情報の提供」の内容や

「待遇に関する事項等の説明」の内容が派遣先均等・均衡方式と労使協定方式

では異なることになります。





次回以降、労使協定方式における労使協定の作成方法について説明していきた

いと思います。









http://haken-higashitani.com/









(資料)
 厚生労働省 「労働者派遣事業関係業務取扱要領(2020年4月1日以降)」

 https://www.mhlw.go.jp/general/seido/anteikyoku/jukyu/haken/youryou_2020other.html

 厚生労働省 「平成30年労働者派遣法改正の概要<同一労働同一賃金>」

 https://www.mhlw.go.jp/content/000469167.pdf

 厚生労働省 「不合理な待遇差解消のための点検・検討マニュアル(労働者派遣業界編」

 https://www.mhlw.go.jp/content/11909000/000501271.pdf

 厚生労働省 「労使協定方式(労働者派遣法第30条の4)「同種の業務に従事する一般労働者の賃金水準」について」

 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000077386_00001.html




2020年4月改正 労働者派遣法(労使協定方式 派遣先均等・均衡方式と労使協定方式の違い)

2019年11月11日 | 2020年4月 労働者派遣法改正



2020年4月1日から労働者派遣法が改正されます。





前回までは、派遣先均等・均衡方式について一通り説明してきましたが、

今回からは労使協定方式について説明していきたいと思います。





労使協定方式の説明をしていく前に、今までのおさらいをしたいと思い

ます。





2020年4月1日以降、労働者派遣法が改正されますが、その際、派遣労

働者の待遇については

 ① 派遣先均等・均衡方式

 ② 労使協定方式


のいずれかの方式を派遣元は取らなければいけないこととなりました。





①派遣先均等・均衡方式と②労使協定方式の違いは以下の通りとなります。



【派遣先均等・均衡方式】

  派遣先均等・均衡方式とは、「派遣先の正社員と派遣労働者との給与等

  の待遇について整合性を図りなさい」というものです。

  具体的には、派遣契約(更新も含む)のたびに、派遣先は正社員の給与

  その他の待遇について詳細な情報を派遣元に通知し、派遣元はその情報を

  元に派遣労働者の給与等の待遇を決定しなければいけないというものです。



【労使協定方式】


  労使協定方式とは、本来、派遣先均等・均衡方式によって派遣労働者の

  給与等の待遇を決定しなければいけないのだが、そうは言っても、毎回

  毎回、派遣契約のだびに、派遣先からの情報を元に派遣労働者の給与等の

  待遇を決定することは大変なので、毎年、7月ごろに政府が派遣労働者専用の

  職種ごとの最低賃金表を公表するから、その額よりも高い賃金額を払うこと

  を派遣元と労働者との間で約束し(労使協定を締結し)、その約束を実行

  するんやったら毎回毎回、派遣先から情報を貰わんでもええし、派遣先が

  変わってもその約束した賃金を払ったらいいよ!というものです。





したがって、派遣先均等・均衡方式が原則で、労使協定を締結した場合に限り、

労使協定方式を選択することができるということになります。





また、2020年4月1日から労使協定方式を取るのであれば、それまでに労使協定を

締結しておかなければいけませんので、ご注意ください!













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(資料)
 厚生労働省 「労働者派遣事業関係業務取扱要領(2020年4月1日以降)」

 https://www.mhlw.go.jp/general/seido/anteikyoku/jukyu/haken/youryou_2020other.html

 厚生労働省 「平成30年労働者派遣法改正の概要<同一労働同一賃金>」

 https://www.mhlw.go.jp/content/000469167.pdf

 厚生労働省 「不合理な待遇差解消のための点検・検討マニュアル(労働者派遣業界編」

 https://www.mhlw.go.jp/content/11909000/000501271.pdf

 厚生労働省 「労使協定方式(労働者派遣法第30条の4)「同種の業務に従事する一般労働者の賃金水準」について」

 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000077386_00001.html