簡単で分かりやすい派遣の書類作成と運用方法

派遣事業における個別契約書などの関係書類の作成方法や期間制限の延長手続きなどの運営方法について分かりやすくお伝えします

2020年4月改正 労働者派遣法(均等均衡・労使協定共通 派遣元管理台帳))

2020年01月24日 | 2020年4月 労働者派遣法改正



2020年4月1日から労働者派遣法が改正されます。







労使協定方式の場合の手続きの流れは以下のとおりとなります。





     ※ 拡大した画像は当事務所ホームページにてご覧いただけます







前回は「派遣先への通知」について解説させていただきました。





今回は、「派遣元管理台帳」について説明したいと思います。





派遣先への通知を行った後は、実際に派遣労働者を派遣先に派遣します。





その後、派遣元は派遣先管理台帳を作成しなければいけません。





この「派遣元管理台帳」ですが、2020年4月より記載事項が変更にな

ります。今までの記載事項に加えて、

 ・派遣労働者が従事する業務に伴う責任の程度

 ・協定対象派遣労働者であるか否かの別

の項目の記載が義務付けられます。





それぞれの内容については、

 ・派遣労働者が従事する業務に伴う責任の程度

  → ・派遣労働者が従事する業務に伴って行使するものとして付与されて

     いる権限の範囲、程度等をいうこと

    ・チームリーダー、副リーダ―等の役職を有する派遣労働者であれば

     その旨を記載することで足りるが、派遣元事業主と派遣先との間で

     派遣労働者が従事する業務に伴う責任の程度について共通認識を持

     つことができるよう、より具体的に記載することが望ましい。

 ・協定対象派遣労働者であるか否かの別

  → 当該派遣労働者が労使協定の対象となる派遣労働者かそうでないか

を記載していただくことになります。







派遣元管理台帳の記載例は以下のような感じになります。



     ※ 拡大した画像は当事務所ホームページにてご覧いただけます。







ちなみに、派遣元管理台帳については、派遣先均等・均衡方式の場合も

労使協定方式の場合も様式は同じとなります。









http://haken-higashitani.com/









(資料)
 厚生労働省 「労働者派遣事業関係業務取扱要領(2020年4月1日以降)」

 https://www.mhlw.go.jp/general/seido/anteikyoku/jukyu/haken/youryou_2020other.html

 厚生労働省 「平成30年労働者派遣法改正の概要<同一労働同一賃金>」

 https://www.mhlw.go.jp/content/000469167.pdf

 厚生労働省 「不合理な待遇差解消のための点検・検討マニュアル(労働者派遣業界編」

 https://www.mhlw.go.jp/content/11909000/000501271.pdf

 厚生労働省 「労使協定方式(労働者派遣法第30条の4)「同種の業務に従事する一般労働者の賃金水準」について」

 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000077386_00001.html













2020年4月改正 労働者派遣法(均等均衡・労使協定共通 派遣先通知書)

2020年01月23日 | 2020年4月 労働者派遣法改正


2020年4月1日から労働者派遣法が改正されます。





労使協定方式の場合の手続きの流れは以下のとおりとなります。





        ※ 拡大した画像は当事務所ホームページにてご覧いただけます。







前回まで「待遇に関する事項等の説明」について解説させていただきました。





今回は、「派遣先への通知」について説明したいと思います。





派遣先と派遣元とで派遣契約(個別契約書)を締結したあと、派遣労働者と雇

用契約を締結し、就業条件明示書の交付や待遇に関する事項等の説明を行いま

す。





その後、派遣先に「この派遣労働者を派遣します」と通知することを「派遣先

への通知」といいます。





以前にもお話ししたかもしれませんが、派遣契約というのは「派遣労働者に来

てほしい時間と日にちの枠組みを決める契約」のことを言います。





例えば、「月曜日から金曜日までの9時~18時の間に事務の仕事ができる人

を1人派遣してほしい」という契約が派遣契約になります。





派遣契約を締結したうえで、誰を派遣するかは派遣元だけが決めれる事項とな

ります。





よく、派遣先が「○○さんを派遣してください」というような指定をできると思

っておられる会社も多いようですが、これは「派遣労働者を特定する行為」と

いって、派遣法上禁止されています。行政からの指導監督の対象となりますの

で、お気を付けください。





この「派遣先への通知」ですが、2020年4月より就業条件明示書の記載事

項が変更になります。今までの記載事項に加えて、

 ・協定対象派遣労働者であるか否かの別

の項目の記載が義務付けられます。





内容については、文字通り、今回派遣する派遣労働者が労使協定の対象となる

派遣労働者であるのか、労使協定の対象となる派遣労働者でないのかを記載し

ていただければ結構です。







派遣先への通知(派遣先通知書)の記載例は以下のような感じになります。





       ※ 拡大した画像は当事務所ホームページにてご覧いただけます。





ちなみに、派遣先通知書については、派遣先均等・均衡方式の場合も

労使協定方式の場合も様式は同じとなります。











http://haken-higashitani.com/









(資料)
 厚生労働省 「労働者派遣事業関係業務取扱要領(2020年4月1日以降)」

 https://www.mhlw.go.jp/general/seido/anteikyoku/jukyu/haken/youryou_2020other.html

 厚生労働省 「平成30年労働者派遣法改正の概要<同一労働同一賃金>」

 https://www.mhlw.go.jp/content/000469167.pdf

 厚生労働省 「不合理な待遇差解消のための点検・検討マニュアル(労働者派遣業界編」

 https://www.mhlw.go.jp/content/11909000/000501271.pdf

 厚生労働省 「労使協定方式(労働者派遣法第30条の4)「同種の業務に従事する一般労働者の賃金水準」について」

 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000077386_00001.html













2020年4月改正 労働者派遣法(労使協定方式 待遇に関する説明(派遣労働者から求めがあった場合

2020年01月21日 | 2020年4月 労働者派遣法改正


2020年4月1日から労働者派遣法が改正されます。





労使協定方式の場合の手続きの流れは以下のとおりとなります。





    ※ 拡大した画像は当事務所ホームページにてご覧いただけます





前回は、「待遇に関する事項等の説明(派遣時)」について解説させて

いただきました。





今回は、「待遇に関する事項等の説明(派遣労働者からの求めがあった

場合)」について説明したいと思います。





派遣労働者への待遇に関する説明については2020年4月の労働者派遣法改正後、

次の通りとなっています。

【労働者派遣法改正後(2020年4月~)】

  ・雇入れ前の待遇に関する説明(労働者派遣法第31条の2第1項)

  ・雇入れ時の待遇に関する説明(労働者派遣法第31条の2第2項)(改正)

  ・派遣時の待遇に関する説明(労働者派遣法第31条の2第3項)(改正)

  ・派遣労働者から求めがあった場合の待遇の相違に関する説明

                (労働者派遣法第31条の2第4項)(改正)





「派遣労働者から求めがあった場合の待遇に関する説明(労働者派遣法第31条

の2第4項)」については、2020年4月1日の改正事項となります。





説明する理由ついては、労働者派遣事業関係業務取扱要領には、

「派遣労働者の待遇に関する納得性を高めるとともに、派遣労働者が自らの

 待遇に納得できない場合に、まずは、労使間での対話を行い、不合理な

 待遇差の是正につなげていくとともに、(派遣元)事業主しか持っていない

 情報のために、派遣労働者が訴えを起こすことができないことを防止する等

 のため、派遣元事業主に対し、派遣労働者の求めに応じ、派遣労働者と

 比較対象労働者との間の待遇の相違の内容及び理由等の説明義務を課すこと

 としたものである」

と記載されています。





「派遣労働者から求めがあった場合の待遇に関する説明(労働者派遣法第31条

 の2第4項)」については、「雇入れ時の待遇に関する説明」や「派遣時の

 待遇に関する説明」と異なり、書面で派遣労働者に明示する必要は無く、

 口頭での説明だけで足ります。







【派遣労働者に説明しなければいけない事項】(労使協定方式の場合)

  ・法第30条の4(労使協定方式)の規定により講ずべきこととされてい

   る事項に関する決定をするに当たって考慮した事項

    ① 協定対象派遣労働者の賃金について、派遣元事業主は、協定対象

      派遣労働者の賃金が労使協定で定めた事項及び労使協定の定めに

      よる公正な評価に基づき決定されていること

    ② 労使協定に定められた待遇の決定方法をどのように適用したか

      (例えば、能力をどのような方法でどのように評価して賃金を決

       定したか等)

    ③ 協定対象派遣労働者の待遇(賃金、給食施設、休憩室、更衣室を

      除く)について、当該待遇が労使協定で定めた決定方法に基づき

      決定されていること

    ④ 法第40条第2項の教育訓練(派遣先が直接雇用している労働者

      に行っている教育訓練)及び同条第3項の福利厚生施設(派遣先

      の休憩室、給食施設、更衣室)について、派遣労働者と派遣先に

      雇用される通常の労働者との間で均等・均衡が確保されていること 

  ・法第30条の6(就業規則の作成の手続き)の規定により講ずべきこととされて

   いる事項に関する決定をするに当たって考慮した事項

    → 就業規則の作成または変更しようとする時の意見聴取の対象となった

      派遣労働者がどのように選出され、どのような事項に関して意見聴取

      したのか?





上記の説明については、書面の活用等により派遣労働者に分かりやすく説明しな

ければいけません。





説明の内容は以下のような感じになります。



    ※ 拡大した画像は当事務所ホームページにてご覧いただけます





ちなみに、以前、派遣先均等・均衡方式の場合の「待遇に関する事項等の説明

(派遣労働者からの求めがあった場合)」についても解説しております。そち

らも併せてご確認ください!

https://haken-higashitani.com/2019/11/03/2020-4-hakensakikintoukinkou-taiguunikansurusetsumei-hakenroudoushakaranomotome/









http://haken-higashitani.com/









(資料)
 厚生労働省 「労働者派遣事業関係業務取扱要領(2020年4月1日以降)」

 https://www.mhlw.go.jp/general/seido/anteikyoku/jukyu/haken/youryou_2020other.html

 厚生労働省 「平成30年労働者派遣法改正の概要<同一労働同一賃金>」

 https://www.mhlw.go.jp/content/000469167.pdf

 厚生労働省 「不合理な待遇差解消のための点検・検討マニュアル(労働者派遣業界編」

 https://www.mhlw.go.jp/content/11909000/000501271.pdf

 厚生労働省 「労使協定方式(労働者派遣法第30条の4)「同種の業務に従事する一般労働者の賃金水準」について」

 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000077386_00001.html













2020年4月改正 労働者派遣法(労使協定方式 待遇に関する事項等の説明(派遣時))

2020年01月20日 | 2020年4月 労働者派遣法改正


2020年4月1日から労働者派遣法が改正されます。





労使協定方式の場合の手続きの流れは以下のとおりとなります。





 ※ 拡大した画像は当事務所ホームページにてご覧いただけます





前回は、「待遇に関する事項等の説明(雇入れ時)」について解説させて

いただきました。





今回は、「待遇に関する事項等の説明(派遣時)」について説明したいと

思います。





派遣労働者への待遇に関する説明については2020年4月の労働者派遣法改正後、

次の通りとなっています。

【労働者派遣法改正後(2020年4月~)】

  ・雇入れ前の待遇に関する説明(労働者派遣法第31条の2第1項)

  ・雇入れ時の待遇に関する説明(労働者派遣法第31条の2第2項)(改正)

  ・派遣時の待遇に関する説明(労働者派遣法第31条の2第3項)(改正)

  ・派遣労働者から求めがあった場合の待遇の相違に関する説明

                (労働者派遣法第31条の2第4項)(改正)





「派遣時の待遇に関する説明(労働者派遣法第31条の2第3項)」については

2020年4月1日の改正事項となります。







内容については、文字通り、下記の事項について派遣労働者を派遣する際に説明

しなければいけないということになります。





【派遣労働者に文書を渡さなければいけない事項】

  ・協定対象派遣労働者であるか否か(協定対象派遣労働者である場合には、

   当該協定の有効期間の終期)

(労使協定方式の場合の派遣時の書面での説明事項は上記のみとなります)







ちなみに、派遣先均等・均衡方式の場合の派遣時の書面での説明事項は

  ・賃金(退職手当及び臨時に支払われる賃金を除く)の決定等に関する事項

  ・休暇に関する事項

  ・昇給の有無

  ・退職手当の有無

  ・賞与の有無

  ・協定対象派遣労働者であるか否か(協定対象派遣労働者である場合には、

   当該協定の有効期間の終期)

となります。

以前、派遣先均等・均衡方式における待遇に関する事項等の説明(派遣時)の

説明も行っていますので、併せてご確認ください。

https://haken-higashitani.com/2019/10/31/2020-4-hakensakikintoukinkou-taiguunikansurusetsumei-hakenji/







記載例は以下のような感じになります。



 ※ 拡大した画像は当事務所ホームページにてご覧いただけます









【派遣労働者に口頭にて説明しなければいけない事項】

 (書面の活用等によりできるだけわかりやすく説明すること)

  (労使協定方式の場合)

    ・法第30条の4第1項の規定により措置を講ずべきこととされてい

     る事項に関し講ずることとしている措置の内容

     → 派遣労働者の賃金及び賃金以外の待遇(休憩室、給食施設、更

       衣室を除く)が法第30条の4第1項の労使協定に基づき決定

       されていることを説明すること

     → 説明は労使協定書を用いて行っていただければ結構です







また、この「待遇に関する事項等の説明」については、別途、書類を作成しなく

ても労働条件通知書(雇用契約書)や就業条件明示書の中に上記の項目を記載す

る方法でも構いません。

(雇入れ時、派遣時とも待遇に関する事項等の説明については上記のとおりとな

 ります)










http://haken-higashitani.com/









(資料)
 厚生労働省 「労働者派遣事業関係業務取扱要領(2020年4月1日以降)」

 https://www.mhlw.go.jp/general/seido/anteikyoku/jukyu/haken/youryou_2020other.html

 厚生労働省 「平成30年労働者派遣法改正の概要<同一労働同一賃金>」

 https://www.mhlw.go.jp/content/000469167.pdf

 厚生労働省 「不合理な待遇差解消のための点検・検討マニュアル(労働者派遣業界編」

 https://www.mhlw.go.jp/content/11909000/000501271.pdf

 厚生労働省 「労使協定方式(労働者派遣法第30条の4)「同種の業務に従事する一般労働者の賃金水準」について」

 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000077386_00001.html













2020年4月改正 労働者派遣法(労使協定方式 待遇に関する事項等の説明(雇入れ時))

2020年01月20日 | 2020年4月 労働者派遣法改正


2020年4月1日から労働者派遣法が改正されます。





労使協定方式の場合の手続きの流れは以下のとおりとなります。





※ 拡大した画像は当事務所ホームページにてご覧いただけます。





前回は、「雇用契約の締結、就業条件の明示」について解説させていただき

ました。





「雇用契約の締結、就業条件の明示」の後は、「待遇に関する事項等の説明

(雇入れ時)」を行います。





派遣労働者への待遇に関する説明については2020年4月の労働者派遣法改正後、

次の通りとなっています。

【労働者派遣法改正後(2020年4月~)】

  ・雇入れ前の待遇に関する説明(労働者派遣法第31条の2第1項)

  ・雇入れ時の待遇に関する説明(労働者派遣法第31条の2第2項)(改正)

  ・派遣時の待遇に関する説明(労働者派遣法第31条の2第3項)(改正)

  ・派遣労働者から求めがあった場合の待遇の相違に関する説明

                (労働者派遣法第31条の2第4項)(改正)





「雇入れ時の待遇に関する説明(労働者派遣法第31条の2第2項)」については

2020年4月1日の改正事項となります。





内容については、文字通り、下記の事項について派遣労働者を雇用する際に説明

しなければいけないということになります。





【派遣労働者に文書を渡さなければいけない事項】

  ・昇給の有無

  ・退職手当の有無

  ・賞与の有無

  ・協定対象派遣労働者であるか否か(協定対象派遣労働者である場合には、

   当該協定の有効期間の終期)

  ・派遣労働者から申出を受けた苦情の処理に関する事項

   (派遣労働者からの苦情の申出を受ける者、派遣元・派遣先における

    苦情の処理方法、派遣元と派遣先との連携体制)





記載例は以下のような感じになります。





  ※ 拡大した画像は当事務所ホームページにてご覧いただけます。







【派遣労働者に口頭にて説明しなければいけない事項】

 (書面の活用等によりできるだけわかりやすく説明すること)

  (労使協定方式の場合)

    ・法第30条の4第1項の規定により措置を講ずべきこととされてい

     る事項に関し講ずることとしている措置の内容

     → 派遣労働者の賃金及び賃金以外の待遇(休憩室、給食施設、更

       衣室を除く)が法第30条の4第1項の労使協定に基づき決定

       されていることを説明すること

     → 説明は労使協定書を用いて行っていただければ結構です









ちなみに、以前、派遣先均等・均衡方式における待遇に関する事項等の説明(雇

入れ時)の説明も行っていますので、併せてご確認ください。

https://haken-higashitani.com/2019/10/25/2020-4-hakensakikintoukinkou-taiguunikansurusetsumei-yatoiireji/









また、この「待遇に関する事項等の説明」については、別途、書類を作成しなく

ても労働条件通知書(雇用契約書)や就業条件明示書の中に上記の項目を記載す

る方法でも構いません。










http://haken-higashitani.com/









(資料)
 厚生労働省 「労働者派遣事業関係業務取扱要領(2020年4月1日以降)」

 https://www.mhlw.go.jp/general/seido/anteikyoku/jukyu/haken/youryou_2020other.html

 厚生労働省 「平成30年労働者派遣法改正の概要<同一労働同一賃金>」

 https://www.mhlw.go.jp/content/000469167.pdf

 厚生労働省 「不合理な待遇差解消のための点検・検討マニュアル(労働者派遣業界編」

 https://www.mhlw.go.jp/content/11909000/000501271.pdf

 厚生労働省 「労使協定方式(労働者派遣法第30条の4)「同種の業務に従事する一般労働者の賃金水準」について」

 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000077386_00001.html