響灘ビオトープ水生生物部

水辺の生きものの楽園「響灘ビオトープ」
水生生物の調査成果や体験活動の様子を通じて
その魅力をご紹介します!

10号【コツブゲンゴロウの越冬(準備?)】

2012-11-27 23:00:16 | 水生甲虫(ゲンゴロウ)

ちょっと間が空いたけど・・

11月4日の調査から。



さて、この日、水生甲虫がめっきり水中から居なくなった。


  ・・・越冬態勢に入ったのか?


ということで、どこに居るのか探すことに。








で、まずはコツブゲンゴロウ。

普通種だが、響灘ビオトープでも多い微小なゲンゴロウ。

これが全く、あんなに居たのに全く姿が無い。







そうこうするうちに、とある岸辺にたどり着いた。

刈られたガマの茎が堆積している。






さらに、近寄ってみる。


  ん? ここは何か居そうだ。


這いつくばって(来園者から見たら、何してるの?って思われる、きっと)

枯れ茎を除けながら、指で水際を「ほじくって」みると・・






  お! いたいた!!


コツブゲンゴロウがおった。

ほじりだされた時は、写真のように“ボーッ”としてる。

けれど、すぐに覚醒(?)して、再び泥に潜って行く。





こんな感じで、ガマや泥のすき間のあちこちに居る。

けっこう沢山いるけれど、カメラを構える間に潜ってしまう・・

(画面には3個体いますけど、分かる?)





こんな風に引っ張り出して、写真撮ろうとすると・・



こんな感じで潜るわけ。






ここは日光の当たる浅瀬。

というわけで、水の中に比べて格段に暖かった。

それでここに集まっているんだろうか?



これは本格的な越冬の準備段階で、ここに来ているのか?

(=この後、さらに移動するのか?)

それとも、もうここで越冬しちゃうのか?



次回の調査が楽しみである。





【感想】

人間にとっては、何の変哲もない、

というか、単にゴミが溜まってると思ってしまうような場所。

そんなところに、小さな小さな水生昆虫たちが「わんさか」いる。

その、「人目線」と「生きもの目線」との違い、ここにもありますね。


 
 
      次号は、この場所にいた他の水生甲虫について。












9号【エサキアメンボは幼虫もスマート?】

2012-11-11 18:09:43 | 水生半翅(アメンボ)


2012.10.21の公開調査より。






エサキアメンボの幼虫を確認。

成虫になってから越冬するのか?

間に合うのかな。


下の画像のように成虫は、他のアメンボよりも

「スマートでカッコイイ!」なんて言われてる。

確かに細身。

幼虫時代も成虫の姿を彷彿とさせる雰囲気、あるねぇ。





このアメンボは、準絶滅危惧(環境省)とされる

そんなに多くはないアメンボ。

また、開放水面を好まないので、なかなか目につかない(と思う)。

だから、響灘ビオでも来園者には見つけにくいかな?

来園者の皆さんがよく「アメンボがいた!」と言ってるのは

ふつうの「アメンボ」だろうと思われる。



響灘ビオトープでは

エサキアメンボが抽水植物の茂っているところにいて

その少し外側にババアメンボがいる、という感じだろうか。

(もちろん同所に居ることもあるかもしれないけどね)







8号【1年ぶりのチビシジミガムシ。】

2012-11-10 23:52:56 | 水生甲虫(ガムシ)

2012.10.21のこと。

「公開」調査後、非公開エリアで少し調査。

目的は、チビシジミガムシ。

2011年10月の調査以来(1個体だけ確認)、1年間姿を見ていない。

(2009年度に調査した時が、最も個体数が多かったように思う)




で、ヤツはこんな「ごくフツーの水溜まり」が好きらしい。

響灘ビオトープだけでも、一般世間でも何処にでもありそうな

水溜まりにしか見えないかもしれないが。





で、ビオトープ内にも水溜まりは数あれど

ここでの遭遇率が、今までの調査では高いのだ。





ここでは、網はいらない。

こうやって、這いつくばって目視で探す。





水は、きれい。

透明度もあるし、当然匂いなどもしない。

で、条件的にはこんな感じで、「土底」であることが

求められるように思う。

土のすき間とかに隠れているようなのだ。


コンクリート底の場所にもたくさんいることもある。

が、そこにはある程度の泥みたいなものが積もっている場合。

あ、ここ好きそう!ってのがあるけど、言い辛いなぁ。






で、本日の結果は・・


(画像は若松本土産、初記録時のもの)



いました!

語れば長い紆余曲折がありましたが、全部で4個体確認。

彼ら1年生にとっても「初★チビシジミ」となり

めでたし、めでたしとなった。









6号【11月4日「公開」調査(画像追加)】

2012-11-10 22:35:14 | 調査

響灘ビオトープのスタッフさんから

画像をいただいた。


ギョブ員と同じ場所にいる顧問とは

別視点の画像なので、ここでも紹介しておきたい。






こうやって、部員が湿地からデッキに上がって

生きものを見せに来る。





デッキ上では、チーフガイドのI本氏が人を集めて、

こうやって解説をしてくださる。






5号【チビミズムシだらけだ!】

2012-11-06 22:42:38 | 水生半翅(ミズムシ)

11月4日の公開調査。




ずいぶん、草の緑も薄くなってきた。

で、水生昆虫は・・


  「ぜんぜん、少ないですっ」


  「水生甲虫がほとんどいません!」


など、水の中はかなり寂しくなってきているようだ。




と思ったら、ワンサカいる連中が・・

これこれ。

もう、一網に何百匹入ってんの?というほど。

これまでに比べ、この時期は特に多い気がする。






近寄ってみると・・まだまだ





もう少し近寄って・・小っさ!





指と比べて、このサイズ!!




チビミズムシ属だ(これはハイイロチビミズムシ?)。





これも何種かいるだろう、ということで

部員君たちが今後同定にチャレンジする予定。





              4日調査だけでも、まだまだ話が尽きませぬ。


4号【11月4日の公開調査】

2012-11-04 16:42:37 | 調査

2012.11.4

11時前から、調査スタート。

今日は風が強め、寒め。



展望デッキ前で、ガサガサする。






来園者の方に、部員たちが網の中を見せる。

遠く、八女の方から来ていたお子さんもいたようで。




ただ、季節が晩秋にさしかかり

水生昆虫も少なめ。

※調査内容は別記事にて(かなり面白かったです!)







草むらに埋もれて(分かります?)

無我夢中のギョブ員に


 「何を調べてるの?」


という質問が何度も飛んでいた。





2時間ほどだったが、来園者ともお話できたし

内容も濃い調査ができた。

 

今から冬の調査が楽しみ!

めっちゃ寒そぉ~!!





3号【モノレール祭りで、響灘ビオPR!】

2012-11-03 19:02:36 | その他

2012.11.3



北九州モノレールの「モノレール祭り」。

今年で第9回だそうだが、魚部は4回目の参加。



若松の自然を伝えるコーナーの半分で、

響灘ビオトープをPR!






今年も人が押し寄せていた。







生きたコガタノゲンゴロウや小さなゲンゴロウたち、

それとゲンゴロウ標本の展示で、響灘ビオトープを紹介。





響灘ビオトープからお預かりしたパンフレット300部、

他のイベントでも配布しようと思ってたけど

モノレール祭りだけで250部を配ってしまったほどの盛況。


ま、小倉南北区の皆さんに知ってもらえてよかったのでは。


(中には、もう行ったよという方もおられたとか)







2号【11.4の「公開調査」のお知らせ】

2012-11-02 23:10:30 | 顧問イノウエ


11月4日(日)、公開調査をおこないます。

時間は、10時半過ぎ~お昼過ぎくらいを考えています。



来園者の皆さんがいらっしゃるときに

魚部の高校生たちが

水生昆虫調査をしています。



お声掛けいただいたら、水生昆虫など

網の中の生きものをお見せしたり、

お話したりします。



ちょうど出くわしたら、気軽に話しかけてください。

















1号【ケシゲンゴロウ】

2012-11-02 22:41:11 | 水生甲虫(ゲンゴロウ)


(響灘ビオトープ産、2012.10.19撮影)



第1号は、ケシゲンゴロウ。

普通種なのかもしれないが

福岡県ではどこでもいる、わけではないと思う。



植生の豊富な浅い場所を好む。




響灘ビオトープでは、まさに普通種。

場所や時期によっては、網の中が本種だらけ。




丸い体形と特徴的な模様で、他のゲンゴロウとは

間違いにくいと思うがいかが?




ギョブ顧問は好きなゲンゴロウの一つだ。

(だいたいどれも好きだけど・・)