2022/5/30~6/1にかけて投稿した「金剛山ロープウェイ(大阪府)の休止<実質廃止>後の様子」(その1・その2・その3)の続きです。
2022/9/17付で、朝日新聞のサイトに以下の記事が掲載され、さっそくWikipediaの「金剛山ロープウェイ」の項目にも反映されています。
運休中の金剛山ロープウェイを撤去工事へ 民間の譲渡先見つからず
記事には「定例村議会に関連予算の債務負担行為(限度額800万円)を盛り込んだ補正予算案を提案し、全会一致で可決された」とありますが、もちろんたった800万円で撤去できるわけがありません。「債務負担行為」は将来にわたる債務を負う契約を結ぶことを意味し、まずは2023年度の予算案に撤去に向けての準備・調査費を盛り込むべく、費用800万円を上限に2022年度中にその内容を検討しよう(かかった費用は2023年度予算に含める)という段取りなんでしょう。
日本国内には、事実上廃止なものの、正式廃止となると設備を撤去する費用が掛かるためずっと休止中のままのロープウェイがいくつかあり、
(例)恵那峡ロープウェイ(民営、2000年休止)、六甲有馬ロープウェイ表六甲線(神戸市の外郭団体が運営、2004年休止)
それと同様の扱いになるかとも思いましたが、こちらは村営ロープウェイなので、村有財産として放置するわけにもいかないということでしょうか? 撤去の対象は駅の建屋そのもの・各種機械類・ロープ・ゴンドラ・支柱など多岐にわたり、もちろん単年度での撤去は無理ですが、2023年度当初予算案時点で総額がどのくらいになりそうかの試算レベルでは出てきそうです。
ちなみに、山上の金剛山駅舎のうちロープウェイの運行に直接かかわらない部分は、Wikipediaにもあるとおり屋根を撤去して2016年12月に展望テラスとして再整備され、2017年夏には「大阪金剛山ダイヤモンドテラス」という愛称もつきましたが、
https://takatotamagami.net/works/public/kgst/
https://www.sankei.com/article/20170821-GOBDNQFBPJKWJLH2DZNRIIZZKA/
整備から2年3か月でロープウェイは運行停止となり、現在は(山麓駅と異なり)駅舎付近には近づけないようです。
駅の場所自体は大阪府民の森・ちはや園地内なので、ロープウェイ撤去後も駅舎のうち展望テラス部分は残して活用してほしいところですが、果たして・・・