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金剛山ロープウェイ(大阪府)の休止<実質廃止>後の様子・その1

大阪府の南東部にあり府内唯一の村の千早赤阪村と奈良県御所市の境に、金剛山という関西ではよく知られた山があります。大阪府の最高地点(1056m)であり、四季それぞれに魅力があります(新緑、納涼、紅葉、樹氷)。交通の便も良いことから、毎日のように登山される方もおられます。

その金剛山には1966年に千早赤阪村営のロープウェイができ、かつては観光客で賑わいました。しかし近年は赤字が続き、グルメ杵屋を指定管理者とするなどして経営再建に努めたものの、2018年に発生した大阪府北部地震を受けてロープウェイの駅の耐震診断を行ったところ強度不足が判明したため、2019年3月15日から運休を余儀なくされました。

しかし、村には耐震補強の資金を捻出する余力はなく、かつ電気設備なども老朽化が激しいことから、2021年2月についに村として再開を断念しました。

https://www.vill.chihayaakasaka.osaka.jp/material/files/group/1/2021021801.pdf

https://www.vill.chihayaakasaka.osaka.jp/kakuka/kanko/2/3232.html

但し、正式に廃止にすると撤去費用が嵩むため、民間への譲渡による運営再開の可能性を考慮して休止扱いとし現在に至っています。

休止後3年余り経過した2022年5月、山麓側の駅の様子を見てきました。

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現在も、河内長野駅(南海・近鉄)および近鉄富田林駅からロープウェイ行のバスが運行されています。

http://kongoujidousha.com/search.php

https://www.nankaibus.jp/assets/pdf/rosen/rosenzu/ro_kawachinagano_220401.pdf

土日祝の昼間はいずれも基本30分間隔の運行で、登山客の足として活躍しています。

ただ、終点のバス停の名称は「金剛山ロープウェイ前」(河内長野駅からの南海バス)、「千早ロープウェイ前」(富田林駅からの金剛バス)ですが、決してロープウェイの山麓駅のすぐ前ではありませんでした。

おそらく、ロープウェイの山麓駅付近にはバスが何台も待機できるだけのスペースを確保できなかったからと思われますが、実はマイカー向けの広い有料駐車場がよりロープウェイ駅に近いところにあったりします。公共交通が優先になっていなかったのが???ですが。

駐車場の手前の道路わきには、ロープウェイが健在だったころの看板がそのままになっています。

(続く)

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