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映画 The Lincoln Lawyer

2011-03-29 18:45:09 | レビュー

The Lincoln Lawyer はマイケル・コネリーのベストセラー同名小説の映画化だ。
原作は非常に良くできており、それをどう視覚化するかが注目された。

ミッキー・ハラーはリンカーンの後部座席で仕事をする刑事担当辣腕弁護士で、彼の車のナンバープレートは「無罪」となっている。
彼はあらゆる種類の刑事裁判を担当し、常に冷静でありながらどこか世の中と司法を斜めに見ている。
この複雑なキャラクターをマシュー・マコナヒーが見事に表現している。
特に台詞がない場面でのちょっとした仕草や表情がミッキーの人格を的確に具現している。
このマコナヒーの演技に関して、原作者のコネリー自身が次のように評している。
"The story is about a cool, calm man being put into a desperate situation. McConaughey makes that leap convincingly."
(冷静できれる男が八方ふさがりの状況に追い込まれるという筋書きだ。マコナヒーはその過程を迫真の演技で見せてくれる。)

この情報だけでも、いい映画だと思えてくるのではないだろうか。
実際その通りだ。
他の俳優陣も素晴らしい。
メリサ・トメイは「いとこのビニー」以来のファンなのだが、この映画でもきらりと光っている。
ミッキーが彼女の演じる前妻マギーに、眠ってしまった娘を手渡すシーンは特に印象深い。

ウィリアム・メイシー、ライアン・フィリップ、ブライアン・クランストン、フランシス・フィッシャー達も堅実な演技を見せている。
カメラワークに多少の不満があるが、編集と音楽は良い仕事をしている。

司法制度の矛盾を突いて派手に活躍する弁護士が次第に追い詰められ、絶体絶命のピンチを迎える。
過去の司法取引の亡霊にも悩まされる。
その難局をミッキーがどうやって乗り切るか。
後半に向けてギアアップしていく展開はサスペンスに富み、飽きることなく楽しめる。

★★★★☆



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