21日に札幌市である第42回全日本アンサンブルコンテスト全日本吹奏楽連盟、朝日新聞社主催)。奈良県内からは、中学校の部に生駒市立生駒中吹奏楽部のサクソフォン四重奏が関西代表で出場する。

 メンバーは1年生と2年生が2人ずつ。4人とも小学校からの経験者だが、少人数のアンサンブルは初めて。関西大会前日まで、1人ずつ曲の一部分を吹き、4人で音色をそろえる練習を徹底した。曲目は長生淳作曲「トルヴェールの《惑星》より『彗星(すいせい)』」。

 16分音符が連続する細かいリズムが特徴で、バリトンサックスの新山遥さん(2年)は「低い音も素早く動くので小指がちぎれそう。大変です」。

 ログイン前の続き何度も変化する曲調を表現しようと、隕石(いんせき)が目の前を通る光景や遠くにきらめく流れ星を想像し、息づかいを工夫した。ソプラノサックスの川上祐佳さん(同)は「素早い部分は速い息でしっかり鳴らし、ゆったりする部分はやさしくあったかい息を使います」。

 生駒中にとって、アンサンブルコンでの全国出場は3年ぶり。関西大会の会場で結果を聞き、アルトサックスの村岡明日香さん(1年)は思わず「ぎゃー」と叫んだ。「泣き叫ぶぐらいうれしかったんです」。テナーサックスの岡田優咲(ゆさ)さん(同)も「まさか行けると思わなくて、聞き間違いかなと思った」と振り返る。

 全国大会では「楽しみながら、金賞を狙う」と4人は口をそろえる。北海道での食事も楽しみ。岡田さんが「毎日じゃがバターがいい」と話すと、「そんなんいやや」と3人が笑った。