第37回全日本小学校バンドフェスティバル全日本吹奏楽連盟、朝日新聞社主催)が17日、大阪市大阪城ホールで開かれる。県内からは生駒市立あすか野小と河合町立河合第三小が出場。演奏形態や演技、衣装に趣向を凝らし、全国の舞台に挑む。

 出場15回目のあすか野はマーチングで大河ドラマ龍馬伝」の曲を奏でる。黒船を描いたパネルと坂本龍馬の写真の前で、V字形に並んで楽器を構えフィナーレ。壮行会の演奏に保護者らが拍手を送っていた。

 出演者は26人と少ないが、幕末の動乱を思わせる迫力ある音づくりに力を入れた。顧問の山本浩司先生(43)の歴史好きが高じ、演出も多彩だ。衣装は黒船で来航したペリーをイメージ。演奏台や旗などの道具を多用しながら様々な隊形で行進し、黒船や薩長同盟などを表現する。

 ログイン前の続きフリューゲルホルンなどを担当する部長の大山和加菜さん(6年)は「幕末を駆け抜ける龍馬をイメージして吹きます」。

 6年連続6回目の出場の河合第三。アイルランドの舞台作品「リバーダンス」の曲を27人で披露する。冒頭は優美な旋律がゆっくり流れるが、装飾音符や連符が続くフレーズが度々登場する曲で、難易度は高い。場面ごとに演奏隊形を変え、軽快なドラムのリズムに合わせたダンスも見どころ。

 河合第三は来年度末に閉校する。顧問の橋本和久先生(30)は「今年の出場が最後かもしれない」と指導に熱が入る。「ダンスの曲やから楽しくやるで!」。運動場で通し練習をする児童らに、橋本先生が呼びかけた。部長でユーフォニアムの稲葉倫子(りこ)さん(6年)は「このメンバーで出られて良かったと思える悔いのない演奏をしたいです」と話した。(加治隼人)