シャープが「AQUOS R2」発表 6型WQHD+液晶、静止画+動画用のデュアルカメラ搭載【更新】
シャープが5月8日、スマートフォンAQUOSの新機種「AQUOS R2」を発表。2018年夏モデルとして投入する。
AQUOS R2は、シャープが2017年に投入した新フラグシップモデル「AQUOS R」の第2弾モデル。「AQUOS R compact」でおなじみの狭額縁設計「EDGEST fit」デザインを採用したことで、AQUOS Rと同じ幅74mmをキープした。画面サイズは6型に、解像度はWQHD+(1440×3040ピクセル)にアップ。画面のアスペクト比は19:9と縦長になった。
より滑らかなタッチパネル操作を可能にする「ハイスピードIGZOディスプレイ」は、1秒当たりの表示更新回数が従来の120から100に下がったが、ディスプレイの内部構造を刷新することで、AQUOS R比で約25%応答速度が向上した。
【訂正:2018年5月8日15時16分 初出時に、AQUOS R2のディスプレイについて、1秒間の表示更新回数を「120」としていましたが、正しくは「100」です。おわびして訂正致します】
機能面では、アウトカメラに「静止画用」と「動画用」2つのカメラを搭載しているのが大きな特徴。それぞれのカメラで最適な画角や被写界深度、手ブレ補正を取り入れている。
静止画用カメラは有効約2260万画素で、新たな画質エンジン「ProPix」によって、よりノイズを抑えて撮影できるようになった。焦点距離(35mmフィルム換算)が22mmの広角レンズで、F値は1.9。画面タッチ時のブレを抑えるよう光学式手ブレ補正も採用した。機械学習をベースにしたAIにより、人、料理、犬、猫などの9つの被写体ごとに、最適な画質で調整して撮影できる機能も新たに用意した。
有効約1630万画素の動画用カメラは画角が135度、焦点距離(35mmフィルム換算)が19mmで、静止画用カメラよりも広角だ。シャープは「ドラマティックワイドカメラ」と呼んでいる。被写界深度を深くすることで、被写体+背景など、より広範囲にピントを合わせられる。動きながらでもブレを抑えて撮影できるよう、AQUOS R比で補正角を2倍取ったという電子式手ブレ補正も採用した。
AIが動画撮影中に被写体や構図を分析し、子どもの笑顔やペットがカメラを向いた瞬間などを捉えて撮影できる「AIライブシャッター」も用意した。動画の撮影中に、静止画用カメラで静止画を撮ることも可能だ。
OSはAndroid 8.0で、2年間のバージョンアップを保証する。サイズは約74(幅)×156(高さ)×9(奥行き)mm、重量は約181g。カラーバリーションはPremium Black、Platinum White、Aaua Marine、Coral Pink、Rose Redの5色展開。
プロセッサはQualcommのSnapdragon 845を採用。内蔵ストレージは64GB、メインメモリは4GB、バッテリー容量は3130mAh。IPX5/8の防水と、IP6Xの防塵(じん)もサポートする。スマートフォンとして世界で初めて(シャープ調べ)、HDR映像方式の「Dolby Vision」と立体音響技術「Dolby Atmos」の両方を取り入れ、画質と音質にもこだわった。
スマートフォンからさまざまな情報を話し掛けてくれる「エモパー」は「8.0」に進化。通勤や通学の経路を自動学習し、朝に、経路で電車遅延があった際に教えてくれる。天気情報は通常の予報に加え、服装や日差しの対策など、より具体的なアドバイスもできるようになった。
販路や価格は明らかにされていないが、AQUOS Rと同様、大手キャリアから販売されることが期待される。
シャープ,新型スマートフォン「AQUOS R2」を発表。四隅も丸い縦長液晶パネルとSnapdragon 845の採用が見どころに
AQUOS R2は,2017年夏に登場して好評を博したAQUOS Rシリーズの第2世代モデルで,最大リフレッシュレート100Hz表示が可能な「なめらか倍速表示」に対応しつつ,AQUOSスマートフォンとして初めて,
- アスペクト比9:19,解像度1440×3040ドットという縦長アスペクト
- 上端のフロントカメラ部分や上下左右の四隅を丸く切り欠いたデザイン
の,シャープ独自開発による液晶パネルを採用するのが大きな特徴となっている。HDR表示も可能で,Dolby LaboratoriesのHDR表示規格「Dolby Vision」に対応するなど,液晶のシャープらしい充実したスペックや機能を有するのはポイントだろう。
このアウトカメラで注目すべき点は,2つのカメラのうち一方を静止画用,もう一方を動画用カメラに位置付けていることだ。上下に並んだアウトカメラのうち,上側のカメラは動画用で,画角が約135度(35mmフィルム換算で19mm相当)という広角撮影用になっている。下側の静止画用カメラは,画角こそ約90度(35mmフィルム換算で22mm相当)だが,有効画素数約2260万画素という高精細さが特徴だ。
2つのカメラとAIベースの撮影機能を併用し,動画を撮影しながら見どころとなるシーン――たとえば,人や犬,猫の顔がはっきり写った瞬間――を自動判別して,同時に静止画を撮影できるというのも,今までのスマートフォンにはない特徴と言えよう。
搭載するSoC(System-on-a-Chip)はQualcomm製のハイエンドモデルである「Snapdragon 845 Mobile Platform」だ。メインメモリ容量は4GBで,内蔵ストレージ容量は64GBと,2018年のハイエンドモデルとして不足のないスペックを有している。
SoCのスペック向上に合わせて,放熱構造も改良を加えており,前世代機となる「AQUOS R」と比べて熱を拡散する能力は2倍に,最高性能を持続できる時間は約7倍に向上したとのことだ。放熱能力の強化は,持続して高負荷がかかり続けるゲーム用途にも恩恵がありそうである。
●AQUOS R2の主なスペック
- メーカー:シャープ
- OS:Android 8.0(Oreo)
- ディスプレイパネル:6.0インチIGZO液晶,解像度1440×3040ドット
- プロセッサ:Qualcomm製「Snapdragon 845」(CPUコア Kryo 385×8,最大CPU動作クロック2.6GHz,GPUコア Adreno 630)
- メインメモリ容量:4GB
- ストレージ:内蔵64GB+microSDXC(最大容量400GB)
- アウトカメラ(メイン):有効画素数約2260万画素,F1.9,画角約90度(35mm換算22mm相当),光学式手振れ補正機能搭載
- アウトカメラ(サブ):有効画素数約1630万画素,F2.4,画角約135度(35mm換算19mm相当),電子式手振れ補正機能搭載
- フロントカメラ:有効画素数約1600万画素
- バッテリー容量:3130mAh
- 対応LTEバンド:未公開
- 対応3Gバンド:未公開
- SIMカードスロット:nanoSIM(nanoUIM)
- 待受時間:未公開
- 連続通話時間:未公開
- 無線LAN対応:IEEE 802.11ac
- Bluetooth:未公開
- USBポート:Type-C
- 公称本体サイズ:74(W)×156(D)×9(H)mm
- 公称本体重量:約181g
- 本体カラー:Premium Black,Platinum White,Aqua Marine,Coral Pink,Rose Red(※通信事業者によりカラーバリエーションは異なる)
また,同時にシャープは,SIMロックフリー対応のミドルクラス市場向け新型スマートフォン「AQUOS sense plus」(アクオス センスプラス)を2018年夏モデルとして発売することも発表している。発売日や価格,詳細なスペックは明らかになっていない。
本製品は,シャープ製スマートフォンとしては初となる,大手通信事業者を通さずに販売するSIMロックフリー専用モデルとのこと。SIMロックフリー対応スマートフォンとしては珍しく,「おサイフケータイ」機能に対応するのが見どころと言えよう。
搭載SoCは,Qualcomm製のミドルクラス向け「Snapdragon 630 Mobile Platform」。5.5インチサイズでアスペクト比9:18,解像度1080×2160ドットの縦長液晶パネルを採用しているのもポイントだ。