母から連絡があり、父の定年を知
った。父が定年を迎える。
私が社会人になって、何年目の頃
だったのだろうか。
その日、私は休暇をとり父の職場
に、車で迎えに行った。
父の職場を見た。父は挨拶をした。
職場の皆さんは、玄関まで見送り
に出てきてくださり、花束を持っ
た父を送っていただいた。
父が職場を去った。
私の車の中では無言であったが、
「寄りたいとこがある」と父の言葉
にその店に行った。
今思うと、店は父のために、用意
してるわけで、父と二人で飲んだ。
その店が何処にあったのか、記憶
をたどるのだが解らない。いまは
その店に感謝している。
父と何を飲んだのか、なにを、話
したのだろうか。覚えている父の
言葉は、「母さんが心配してる帰
ろうか」である。
父が亡くなったある日、母から、
あなたが父の定年の日、迎え
に来てくれ一緒に飲んだと、父
がとても喜んでいたと、聞いた。
あれから、何年がすぎたのだろ
うか。
あの頃の父と同じ歳になり…。
父を思う。
今まで生かされたことに感謝ですね。それにたくさんの出会いも偶然ではなく必然なのでしょうね。