映画でお喋り♪猫とひなたぼっこ

もと映画少女の”猫”のお喋りです♪

春の雪

2005年11月15日 | 映画感想(日本)
行定 勲監督を知ったのは
『 GO 』だった。
この映画は 私の 2001年の邦画 ベスト1 
リピートし 
夫や 子供たち(当時 高校1年と 3年)を 連れて行き
WOWOWで放映されたのを 録画し(てもらい)
「超オススメ」として 友人たちに そのビデオを 貸しまくっているくらい
好きな作品である。 原作も 買った。

行定 勲 という名前は 心に刻み込みこまれ
『 贅沢な骨 』 『 ロックンロールミシン 』 など 
上映時間が 厳しくても 名古屋で かかる映画は チェックして観に行った。
ところが 『 北の零年 』を撮ると知って・・・・ ??????
     ある 記事によると
     深作欣二 死後 「東映を 頼む!」と 誰ぞやに託された・・・ということ (らしい)

サユリストには たまらない映画だったらしいけれども
私は 少し 哀しかった。
行定 監督のオリジナリティを感じる映画を 観たかったから。

・・・・・
故に 『 春の雪 』の予告を観ても
あ~ また 大作を撮るんだな~・・くらいにしか 思っていなかった。
妻夫木くんは 好きな俳優さんだけど 竹内結子さんは 苦手・・注
   注:一昨年くらいに観た 『 天国の本屋~恋火 』の試写会の舞台挨拶での
     感じの悪さが ず~~~っと 後をひいている。
     おまけに 好きだった中村獅童さんと 結婚しちゃうし
     なんだか打算高いような 気がするのだもん。
                   (ファンの方 ごめんなさい)


前置きは ここまでにして  感想です。


撮影が 『 花様年華 』の 李 屏賓 
さすがです。
のっけの かるたとりの場面 から 思わず息を呑む・・・・・・・・光と影の織り成す美しさ・・・
ああ・・・この 場面が 観れただけでも いいや・・・・
   いえいえ とんでもない。
       予想に反して とても 出来のいい映画でした。


予告からは 身分の違いがテーマの love affair を想像していたのですが
実にストイックでした。
ストイックな女性像は 結構 今までに描かれていて
自分も 同性ということで 共感したり 切なくなったり・・・
                     という経験は あったけれど
これほどまでの 「男性」のストイックさは 初めてでした。
まさに 清様が
「ナルシスト」 と 「美学」 の帝王 (というイメージが 三島にはある)
三島 由紀夫 そのものに 思えて仕方がありませんでした。

夢物語のような 二人の密会と 終焉でしたが
あの時代・・そして 彼らの身分の なせるわざ。
     それゆえ 半ば 憧れ・幻想の世界として
     現実から 離れた ところに さまよいこんだ・・という感覚を味わうことが出来ました。
     これは 『 スキャンダル 』を観たときと 近しい 感覚です。

映画の内容について あれこれ 語るのは やめにしておきます。
この映画で
私は 三島由紀夫文学を
いちから 読んでみたくなりました。
そして ちょびっとだけ
聡子演ずる 竹内結子 さんを 好きになりました。
         行定監督の 力量を あらためて感じました。

そして あのストイックな 清様と あの時代の 美術・映像・世界観に会いに
リピートしたいな・・と思っています。


     2005.11.06  「春の雪」  TOHOシネマズベイシティにて鑑賞 ★★★★


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2 コメント

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気に入っていただけて (冴子)
2005-11-16 08:22:53
よかったわ。

ね、三島文学をあそこまでそのまんま映像化出来るとは正直思ってませんでしたね。

ロケハンやキャスティングの全て、行定さんの細かな気遣いの上に成り立っているんでしょうかね~



私は2回観ましたが、DVD欲しいです。



妻夫木くんがこの作品を引っさげて韓国の釜山映画祭に出席し、今逆ヨン様現象を巻き起こしているとか…



韓国でもいい日本映画がたくさん上映されるようになるといいですね~
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カメレスです。 ()
2005-11-21 17:10:09
あの映画は かなり 細かいところまで 気を使って製作されたと 思います。

あと二日のフリーパスで リピートできるかな?と思っていましたが 体力がなくあきらめました。

妻夫木くんは 今後も楽しみですね♪
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