バイクに乗せてもらったお礼にわたしから食事に誘った。
初めは、ただ単にお礼をしたくて誘ったに過ぎなかった。
2回めはそのお礼にと男性の方が連絡をくれた。
わたしは少しおかしかった。
「それじゃあ、お礼にならないよ。」
と言うと、大きな声で
「いやいや、とんでもない。」という返事がかえってきたからだ。
優しい人なのだろう。
会話を重ねていくたびに、わたしの心が溶かされていくように感じた。
わたしが、ふともの思いにふけっていても、雑誌に目を通し
穏やかな表情で時間を潰してくれていた。
窓越しの木々がキラキラと輝いて見えた。
何気ない会話は、わたしのポッカリと空いた心に
柔らかい色をつけていった。
「今度の日曜日空いてる?」
突然、大きな声がわたしに届いた。
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