宝物。

ひとり言など

からすみ…

2015-07-13 20:02:31 | ボッタルガ

バイクに乗せてもらったお礼にわたしから食事に誘った。

初めは、ただ単にお礼をしたくて誘ったに過ぎなかった。

 

2回めはそのお礼にと男性の方が連絡をくれた。

わたしは少しおかしかった。

 

「それじゃあ、お礼にならないよ。」

と言うと、大きな声で

「いやいや、とんでもない。」という返事がかえってきたからだ。

 

優しい人なのだろう。

会話を重ねていくたびに、わたしの心が溶かされていくように感じた。

わたしが、ふともの思いにふけっていても、雑誌に目を通し

穏やかな表情で時間を潰してくれていた。

 

窓越しの木々がキラキラと輝いて見えた。

 

何気ない会話は、わたしのポッカリと空いた心に

柔らかい色をつけていった。

 

「今度の日曜日空いてる?」

突然、大きな声がわたしに届いた。


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