宝物。

ひとり言など

白と水色…

2014-11-09 18:10:37 | 

再びわたしは目を覚ました。

うっすらと白い天井が見えた。

 

「うう…。」思わず声を出してしまった。

 

すると「大丈夫?」

懐かしい声が横で聞こえた。

 

頭をゆっくりと少しだけ動かし、その女性を見た。

顔は少しやつれていたが、瞳の大きな綺麗な人だった。

 

薄い水色のTシャツは、なだらかな曲線を描いていて

白のスカートはわたしの目に眩しく清楚な感じの人だった。

でも誰かは思い出せなかった。

 

誰だろう…この女性は…

 

 

「記憶がないのね…無理に思い出さなくていいよ。

今はゆっくりしてね。本当に無事でよかった…

いっぱい心配したよ…」

 

その女性はやさしく笑いながらそう言った。

 

しかし潤んだその瞳からは涙が溢れ

雫が白いスカートを濡らしていた…