寺社の向背(こうはい 拝殿などの正面にある、ひさしを張り出した部分)などに、屋根の雨水を受ける雨水受けと、樋(とい)がよく設置されています。寺社の屋根は広いので、流れ落ちる雨水の量はさぞかし多いことでしょう。それぞれに、いろいろな形があるようで、それをご覧ください。
吉田神社(宮内町3193-1)
昭和39年奉納の天水受けは鋳鉄製です。縦樋はありません。
光円寺(酒門町52)
昭和37年製の鋳鉄製天水受けです。カップのような形を重ねた、装飾的な縦樋が、雨水を導いています。
定善寺(酒門町363)
タガをデザインしたのでしょうか、上下に縁(ふち)がある、樽型の天水受けで、四角い縦樋がつけられています。
天徳寺(河和田町914-1)
佐竹氏の「扇に月」の家紋をほどこした天水受けはハスの葉形で、下は反り花になっています。沢山の輪を連ねたくさり樋が下がっています。
香積寺(渡里町111)
ここも天水受けはハスの葉形です。くさり樋は、輪とカップ形の金属が交互に連なっています。
神応寺(元山町1-2-64)
天水受けに鉄の釜が使われています。丸い樋が下がっています。
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