二人のピアニストに思う

gooニュース、注目のトピックスで「フジ子ヘミングがNHK斬り」を見て自分でもブログを作り、発言したくなった。

NHK問題{正月の感想(2)・続}

2008-01-29 11:57:01 | ニュースの見方
前記事の最後の部分を、再掲する。
   ↓  ↓  ↓
NHKの『倫理の空洞化』、『公器としての自覚の欠如』は、その頃よく指摘された。
例えば、2005/2/1の毎日新聞の大石恭彦氏(東洋大教授・メデイア法)の、「放送現場から声上げよ」、などは一例である。

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その大石氏の文章に、1968・5のフランス五月革命で、
フランス国営放送ジャーナリスト達が
「放送品位の向上」をスローガンにスト入りし、

時間は掛かったが、82年に実を結んだ話が、紹介されている。

フランス五月革命のときに、私もフランスに居た。

私の最も忘れ得ない出来事は、友人のM君がジロンド地方から選出されてしまいそうになり、大慌てで、
 「どうか、俺に投票しないでくれ」、
というビラを多量に印刷し、来訪する人に数百枚づつ渡して、どうか街で配ってくれと依頼していたことであった。

「俺に投票してくれ」、ならば、分かるが、投票しないように依頼するなんて、さすがフランス革命で現代の民主主義を産み出した国だと、感銘を受けた。

M君は科学技術の分野では一流であるにせよ、職業政治家でない。
M君の上司・P氏ならば、世界的にもそれなりの知名度のある人である。
P氏はレジョンドヌール勲章の受章者で、来日して我が家に見えた時には、小学生だった私の娘が丁度読んでいた{怪盗ルパン}に出てくる、ルパンが貰った有名なレジョンドヌール勲章を、P氏が着用しているのを見せて貰って大喜びした。

しかし、M君は職場ではP氏の部下だし、勲章を貰っているような地位ではない。
その程度の平凡な市民であるM君を、本人が拒否しなければ選出してしまうような、フランスの国民性に日本との差を強く感じた。

ボルドーで、そのM君の家で夕食をご馳走になりながら雑談して居た時に、私はこの家にはテレビは食堂に置かないの?と聞いた。  すると、M君は、
「フランスでは、テレビは、程度の悪い人間の見るもので、当然我が家では置かない」、
と言ったのには驚いたのを忘れられない。


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そうした世間の評価の中で、上記の大石恭彦氏の文中にある、
「フランス国営放送ジャーナリスト達の『品位の向上』を目指すスト
が出てきたのであった。

大石氏の文章は、一般の日本人には余り知られていない出来事を紹介しているが、
更にその前提として、私の様な体験の持ち主でないと充分には理解出来ない背景があった。



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後註
正月の感想(1)、を書いたときには、それに続けて「正月の感想(2)」、の題でエントリーを書く予定でいた。
ところが、Alpsブログを見てコメントを入れた経緯から、予定を変更して、▲旅は計画をチャンと、を書いたのだった。
其処に今度は佐久間先輩の、またまた、NHKの問題、が出てきて、またこれにもコメントしたくなった。
述べたい事柄は、当初に「正月の感想(2)」、に考えていたことと無縁ではないので、このコメントを「NHK問題{正月の感想(2)}」、の題で書き、当初予定していた話を、「正月の感想(3)」に回す。


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