言語というものが、時間(歴史)的 に、空間(地域)的 に、
変化する、のは常識である。 だが、
キャズ君らが、 ▲ 外国コトバの乱用:[C-309]
などに書いてることだが、
そのために、同時代の自国民同士の間で、自国語を用いてさえも、
正確な意思疎通が困難になる場合がある、
と改めて指摘されると、 些か意外 . . . 本文を読む
「追い詰められた産業立国」という新聞の特集記事に、サムスングループの薄型テレビの部材開発部門をほぼゼロから育てた森脇健の紹介がある。 森脇が、24年間働いた日本の会社を定年も迫っていたのに退職して、渡韓した理由は、サムスンが社長が来日して口説いたり年俸などの条件の良さの魅力以上に、技術者が正当に評価されない日本企業への不満があった。 開業医、弁護士、証券などに比べて、科学・技術の分野で働く人、半世紀の間に日本の経済的優位を築いてきた働き蜂、が最も処遇が悪い . . . 本文を読む
3月30日の新聞に「ホイッスル・ブロワー」(笛を吹く人)の話がある。
アイリーン・フォスター という(笛を吹く人)への米国政府の処置の話で、日本人から見ると本当に羨ましい。 (笛を吹く人)とは、ラルフ・ネーダーが70年代に作った用語で、反則を見付けた審判が笛で警告することから来ていて、「告発者」、「通報者」、の意味だとのこと。 . . . 本文を読む
「バブル獄中記・長田庄一」(発行所 幻冬舎)
は、戦後の東京で裸一貫から貸金業を立上げ、東京相和銀行
を築いた“金融界の風雲児”長田庄一(1922~2010)が、
バブル崩壊に伴って経営が破綻。 見せかけ増資の疑い
で2000年5月に逮捕され、110日間の拘置所生活と
検察に依る取調べ、自らの波乱の人生を
“獄中”で綴った手記、である。
本を詳細に紹介することは出来ないので、参照の便のために、
話 . . . 本文を読む
長田氏の裁判も、O君の裁判も、2010年頃だったら、村木事件のように、検察の無見識が問われたかもしれない。
数年後だったら判決は違ったろう、と思われる。
最後まで検察に抗って、2004年に獄中死したO君の無念さ、を改めて思う。 O君に比べれば、最後まで抗っても有罪判決を受けたが、生命だけは全うして、後世に残す本を書けた長田氏の方が、まだ幸いだった。 . . . 本文を読む
今回の本を読むまでは、
無実の罪を被せられて服役し、何かの機会に冤罪が明かになった人物の報道を見ると、何故、被告は、取調べ、乃至は裁判の過程で、無実を主張しなかったのかと、私は不思議に感じたものである。
今回の本を読んで、その辺の事情が初めて理解出来た。 . . . 本文を読む
歴史の真実とは、伝えられ難いものであり、
我々が常識的に承知しているものが
全く事実と逆であることも、良くある話である。
学校で習う歴史学でなく、我々の周辺で
語られる人物像の話でも、同様なことがある。
.
以前に書いた、▲歴史認識(2):[A-13]、に
佐久間ブログに在った、
「人物の誤評価の例」 :
{ ▲ 出逢い(8)終章(続):O君の評価
. . . 本文を読む
「原子力」の歴史を語るのならば、本当はキューリ―夫妻の話
から始めなければならない。 近頃では世間一般で
日常的に用いられる用語になった放射能の単位は
SI単位系のベクレル(Bq)だが、以前は
実用単位の、キュリー(Ci)を用いていた。
その名称は研究者の名前から来ていて、
1(Ci)が、(ラジウムRa:1gの放射能の強さ)で、
370億ベクレ . . . 本文を読む
集団の社会組織に有害な状況がはびこり続けると、
革命が生じて修正が行われる。 この仕組みが
無ければ、人類は生物全体の数億年の歴史の中で、
生き残って来られなかった。 我々のDNAの中に、
その要素が組み込まれていることは確かである。
しかし、生物個体の成長過程である「変態」や「脱皮」
などと違って、人類社会組織の成長のその仕組みが
発動するのは、個々の社会構成員の寿命より . . . 本文を読む
★ ★ 中野孝次の遺言と須坂の浄運寺 ★ ★ 角張成阿上人 ★ ★ 法然の数多い弟子の中でも、最高の弟子で、特別な存在であった角張成阿上人。 法然入滅後、時間の経過していない時期の資料には、その名前も事績も書かれているのに、後の世の中では名前が消され、忘れ去られるようになった事情などを、纏めた2冊の本を読んだ。 . . . 本文を読む
第二次世界大戦の終了後に、米国陸軍が
ドイツ軍の作戦について将軍たちから陳述記録をとり、
編纂したものの抄録が、 「運命の決断」(原書房)
という本になっている、という。
その紹介文によると、将軍たちは、 「ヒットラーは
夢想家であり、現実主義的な政治家でなかった」
ことを陳述しているが、記録調査の主任、
米軍のマーシャル編集官はこれを批判し、
「プロの将軍たちが支持 . . . 本文を読む
ニュー羽田これなら成田要ったのか?
という川柳を見て思う。 成田空港が要ったのか、要らなかったのかの歴史は、経済的にどうであったかの問題を超えて議論をし、責任を明確にしなければならない。
成田で浪費された金銭と人命は、組織事故ではない。 為政者の犯罪である。 . . . 本文を読む
8月末にイラク駐留米軍が戦闘任務を終了し、オバマ大統領は
“イラクでの戦闘終結を米国民に告げる演説”を行った。
これに絡んでの話題で、記事草稿を用意しながら、ブログに
公開せずにきたが、この時点での資料としてメモを残しておく。
最も重要な点を一言で言うと、
パウエル氏が悔恨の発言、をしていることだ。
パウエル氏の略歴、をまず紹介しておく。 氏は、
(87~89年)に、 . . . 本文を読む
太平洋戦争の終結後に、ブラジル在留の日本人社会に、
「勝ち組・負け組」事件が有って、多数の死傷者が出た
ことは、当時微かに聞いたけれど、詳しいことは、
全く知らなかった。
日本でも8/15の終戦を、承知するか、しないかで、
各所で小規模な衝突はあったから、情報伝達の
不完全なブラジルの地で、国粋的な人間が、
“日本の敗北を素直に認めない”、
くらいのことがあって . . . 本文を読む
▲第64回終戦記念日
を書いてから、もう一年が経った。
8/6には広島原爆の、8/9には長崎原爆の、65周年の関連事業が
いろいろあり、それらを報じるメデイアの姿勢に、
私は昨年の記事に書いた以上に、空しさを感じた。
口先ばかりで恰好を付けているが、要するに不勉強で
歴史を真剣に学んでいないことが見え見えなのだ。
其処を掘り下げるのが、次の戦争を防ぐのに最も大切なポ . . . 本文を読む