二人のピアニストに思う

gooニュース、注目のトピックスで「フジ子ヘミングがNHK斬り」を見て自分でもブログを作り、発言したくなった。

リーマン予想と小世界

2012-09-15 12:39:15 | ニュースの見方
9月11日に、BSで
「素数の魔力に取りつかれた人々、リーマン予想」
   という再放送TV番組が放映された。
前回も見て、超一流の世界的数学者の資質、能力の凄さに驚嘆
したものだが、今回は別の視点からの感動があったので書き残す。


実は私も若い時に、将来数学者になることを考えた時期があった。
田舎中学で剣道部の稽古以外には特に何もしていなかった私は、
  15歳の時に肺病を病んで病床につき、もてあました時間を消化
  するために偶然、微積分学の本を見て興味半持ち、読み終えた。
これが恐らく有利に働いたのだろうが、中学在学中なのに
  当時難関とされていた旧制高校に入ることが出来た。
高校の寮で同室になったK君は中学時代に微積分学は勿論、
  群論、環論なども終えて、類体論を勉強していた。
  大学の理工学部でも数学科でなければ学習しない分野だ。
彼に唆されて私は、寮の図書室に一週間閉じ籠って、
  複素関数論の本を読んで、その理論の美しさに感動したりした。
数学を将来の進路にするようにと考えたこともあったが、
  自分の資質の限界を悟って、それは断念した。

「リーマン予想」で見る超一流数学者の姿からは、
  彼らが大学生とすると、私は幼稚園児程度の差があることが、
  よく分かるので、私は数学者にならなくて良かった
  と今にして思う。

     ★ ★ ★ ★ ★

処で、今回「リーマン予想」の再放映を見て、私が
  最も興味を持ったのは、
  現代数学の最先端の素数分布理論と、
  物理学の最先端である核エネルギー順位との、
  思いも掛けない相関、 の発見の物語である。


それは、
ヒュー・モンゴメリー(ミシガン大学教授でζ関数のゼロ点の間隔に関心を持つ)
と、 フリーマン・ダイソン(プリンストン高等研究所の名誉教授であり、
            原子核のエネルギー順位間隔に関心を持つ)
   との、 全く偶然の出会いで生じた。

いずれも世界的に著名な学者ではあるが、片方は数学者、
  他方は物理学者であり、従来面識は無かった。
偶々ダイソンの居るプリンストン高等研究所で数学者たちの
  集会があった時に、研究会の休憩時間に茶飲み場に来た
  ダイソンを見掛けた人物が、モンゴメリーに彼を
  紹介してやる、といった。

モンゴメリーは、畑違いでもあるし、別に紹介して
  貰わなくても良い、と言ったが、紹介されて、
  自分の仕事の話をした。
それを聞いたダイソンが、自身の仕事との関連に
  気が付いたのであった。

この日、モンゴメリーがプリンストンに来なかったならば
  或いは、偶々会合の休憩時間にダイソンがお茶を飲みに
  降りてこなかったならば、
  或いはモンゴメリーの友人がダイソンを紹介してやる
  と思わなかったならば、  更に或いは、
  それほど気乗りもしていなかったモンゴメリーが
  ダイソンへの紹介を受け付けなかったならば、
人類のこの大きな知的な進歩は無かった

全くの異分野と思われていた二つの領域の相関を
  人類が知ったのは、僥倖だった。
人類70億人の中でその様な最先端知識を持っていたこの二人が、
  偶々その様な状況で会い、仕事の話をしたのには、
  人智を超えた意思が働いたような気もする

或いは、 スモールワールド・ネットワークの考えを、
  此処でも思い知らされる気分である。
人類滅亡論[1]人知の限界 ◆超科学(1):[C-2][05/04/11]
  ▲ 日米開戦70年(2):[C-266][2011/12/8]、
                           参照


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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
リーマン予想解決 (tai)
2013-03-02 18:35:15
「物理と数学のかきしっぽ」っていう

本でB5で3ページぐらい

リーマン予想を肯定的に解決しました。
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