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かものはしのハッシイ

アクリルケージ屋さんの日常 by norita

桃太郎の逆襲 第6話

2007-06-13 12:40:00 | ハッシィ童話

つづき
秘密の洞窟の中でパオーンとハッシィが話していました。
パオーン「もうそこまでペンギン警部が来てるのに、
基地の改造は壁紙貼ってシャンデリア付けただけだよ?」
ハッシィ「まあ急いで改造にかかろう。
時間稼ぎはポンキチに任せて、
完璧な基地にしないと。」
パオーン「あとどれぐらい、改造にかかるの?」
ハッシィ「一週間もあれば完璧だよ。」
パオーン「どっしゃー、ペンギン警部はあと2㎞の所だよ。」
ハッシィ「ポンキチに頑張ってもらうさ。
作戦番号2番ー。」
ハッシィは力強くボタンを押しました。
砂漠の夕方はとても寒いので、
桃太郎達は震えていました。
桃太郎「ひぇー寒いですね、そろそろ行きましょう。」
ペンギン警部はペンギンなので寒さは平気です。
ペンギン警部「皆もう出発できるかー。」
皆寒いのもあって全員が頷きました。
震えながら出発すると突然岩の下から、
小さなホテルが表れました。
桃太郎「うっひゃー、こんな所にホテルがぁ。」
警部「怪しいー罠かもしれない?」
ホテルの横にはそば屋さんが、
いつの間にか建っていました。
黒ちゃん「ドッヒャーさっきまでは
確かホテルだけだったような?」
桃太郎「ですがこう寒くっちゃ、
何か温かいものでも食べたいですね。」
寒さに弱い赤鬼が言いました。
赤鬼「ともかく行って見ましょう。」
ペンギン警部達はホテルに入ると、
小さいけれどこじんまりとして、妙に落ち着くホテルです。
ホテルのカウンターの向こうでレッサーパンダが
ニコニコしています。
レッサー「いらっしゃいませ、お泊りですか?」
警部「いや先を急ぐので、
ちょっと寒かったのとそば屋が気になったものだから?」
レッサーパンダはペンギン警部達を
ロビーのソファーに座らせると、 
レッサー「横のそば屋はホテルの経営で、
手打ちそばでございます。」
桃太郎「手打ちそばとは?凄いですね。」
レッサー「とっても美味しいですよ。」 
警部「じゃ我々に食べさせてくれますね。」
レッサー「それができません。」
レッサーパンダは残念そうに言いました。
警部「ウッベーどうしてですか?」
それを聞いていた桃太郎が言いました。
桃太郎「ちょうどそば粉がきれているとか?」
レッサー「めちゃくちゃあります。」
桃太郎「げっげー、じゃ手打ち職人が休みとか?」
レッサー「私が打ちますので。」
桃太郎「じゃ客がヘンチクリンで鬼なんか居るからですか?」
レッサー「いいえ私どもはお客様を選んだりいたしません。」
桃太郎「じゃなぜ?凄く高くてお金が心配とか?」
レッサー「こんな所で営業しておりますが?
良心的な値段だと思います。」
警部「じゃなぜ駄目なんですか?」
レッサー「このそば屋はホテルに泊まって戴く
お客様専用になっております。」
つづく

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桃太郎の逆襲 第5話

2007-06-11 12:40:00 | ハッシィ童話

つづき
ハッシィ達がいる秘密の洞窟まで2㎞と、
ペンギン警部達がせまっていました。
ペンギン警部「敵の基地は近い、
どんな罠が出てくるかわからないので気をつけるんだ。」
黒ちゃん「それにしても暑いですね、喉が渇きますね。」
モニターを見ていたハッシィが言いました。
ハッシィ「作戦番号1番発進。」
ハッシィがボタンをポチリと押しました。
するとペンギン警部達の少し先に
ジュース屋さんが突然表れました。
ペンギン警部「岩山に不自然にジュース屋が表れたぞ、
何かおかしい?」
黒ちゃん「ちょうど喉が渇いていたので
嬉しいじゃないですか?」
黒ちゃんは気にしません。
岩山に表れたのはウサギのジュース屋でした。
さっそく桃太郎が近づきました。
ウサギ「美味しいフレッシュジュースだよ、
オレンジ・パイン・マンゴー色々あるよー。」
桃太郎「今岩山の中から出てきませんでした?」
ウサギ「何言ってるんですお客さん、
うちは先祖伝来ここで商売してるんでさぁ。」
桃太郎「こんな砂漠の人が通らない所で?」
ウサギ「砂漠だから売れるんですよ、
ぼったくれますからねドッヒャヒャヒャ。」
桃太郎「ぼったくりなんですか?」
ウサギ「冗談ですよ、まあ一杯飲んで下さい。」
ウサギはそう言うと桃太郎にオレンジジュースを出しました。
桃太郎は一気に飲み干すと言いました。
桃太郎「旨いジュースだぁもう一杯下さい。」
それを見ていた黒ちゃんが言いました。
黒ちゃん「ところで値段はいくらですか?」
ウサギ「そうですね、皆さん全員飲み放題で銀貨一枚です。」
黒ちゃん「全員で?鬼もですか?」
ウサギ「はーい、全員です。」
ペンギン警部「何か罠の臭いがするなぁー。」
黒ちゃん「罠の臭いじゃなくてジュースの臭いですよ。」
結局皆喉が渇いていたので、
しこたまジュースを飲んだので
お腹がパンパンで動けなくなりました。
それをモニターで見ていたパオーンが言いました。
パオーン「作戦番号1番完了。」
ハッシィ「これでしばらく休憩しなくちゃなるまい。」
ドアが開くとウサギが帰って来ました。
ウサギはクルット回るとポンキチになりました。
ポンキチ「ただいまー。」
ハッシィ「ご苦労様、さあ作戦番号2番だポンキチ用意して。」
ポンキチ「げっもう?人使いが荒いなぁ。」
ポンキチはブツブツ言うとドアから出て行きました。
あまりにもジュースを飲み過ぎた、
ペンギン警部達はその場で動けませんでした。
ペンギン警部「これじゃ当分動けないなぁ、
赤鬼なんかボールみたいになってるし。」
黒ちゃん「まぁー1時間もしたら動けますよ。」
桃太郎「そうですね、お腹はタップンタップンですが
1時間もしたら大丈夫ですよ。」
だんだん夕方になって気温が下がって来ました。
砂漠の夜は寒いので皆震え出しました。
つづく

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桃太郎の逆襲 第4話

2007-06-08 12:40:00 | ハッシィ童話

つづき
桃太郎達は並んでペンギン警部に言いました。
桃太郎「警部私達は今回鬼さんとも協力して、
怪盗ハッシィを捕まえるべく時空を超えてやって来ました。」
警部「ほっほー鬼さんと協力して?」
桃太郎「何か?」
警部「鬼に協力して貰って、
もとの時代に戻ったら鬼を退治して宝を奪うんですな鬼ー。」
赤鬼「ゲッゲーそんな事を考えていたのか?」
桃太郎「くそうばれたかーじゃなくて、警部何を言うんです?
今回はもう宝物なんていりません。」
警部「えっなんで、なんです。」
桃太郎「純粋にハッシィを懲らしめたいんです。
ヒッヒッヒッヒッ。」
警部「絵本の主人公の笑い方じゃないよ。」
桃太郎「そうですか?じゃクックックッ。」
警部「まあ、おまぬけ桃太郎だからしょうがないか?」
犬「ペンギン警部、桃太郎さんはお話しをめちゃくちゃにされて、
気が動転してるんです。」
警部「まあいいでしょう。我々も手伝いますよ、
こないだもあと少しで逃がしてしまたので。」
黒ちゃん「今回はこの秘密兵器がありますから。」
桃太郎達は黒ちゃんの持っているトランクを見ました。
桃太郎「秘密兵器ですか?」
警部「後でお見せしましょう。」
警部達は秘密の洞窟に向かって歩き出しました。
その頃ハッシィ達は秘密の洞窟を改造して、
基地にしていました。
パオーン「ハッシィ壁紙はこの色でいいの?
って言うか何で洞窟に壁紙なんか?」
ハッシィ「やはり快適な空間を造らないと。」
ポンキチ「照明はここらへん?」
ハッシィ「もっと右かなぁ?」
天井には大きなシャンデリアが付きました。
ハッシィ「なかなかゴージャスな空間だね。」
パオーン「基地の改造じゃなくて、どう見てもリフォームだね。」
ハッシィがゴロゴロと持って来たのは、
移動しき収納クローゼットでした。
その時洞窟の中に警報が響きました。
ビーコンビーコンビーコン
ハッシィ「何の警報?」
ハッシィが慌ててパオーンに聞きました。
パオーンは電子レンジからスパゲティーをだすと、
パオーン「あーこれ電子レンジの音だよ。」
ハッシィ「電子レンジはチーンって音じゃ?」
パオーン「よく忘れるから目立つ音にしたんだよ。」
するとまたビーコンビーコンビーコンと警報が響きました。
ハッシィ「パオーンまた電子レンジが鳴ってるよ。」
スパゲティーをすすりながらパオーンが言いました。
パオーン「知らないよ?」
ポンキチがモニターを見ながら、ハッシィに言いました。
ポンキチ「緊急事態発生だよモニターを見たら?」
そこにはペンギン警部と黒豚の黒ちゃん、
桃太郎達と大きな赤鬼と、青鬼が写っていました。
ハッシィ「ペンギン警部はともかく、
桃太郎達までいるぞ距離はどれくらい?」
ポンキチ「ここから2㎞位かなぁ?」          
ハッシィ「攻撃準備。」
つづく

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桃太郎の逆襲 第3話

2007-06-06 12:40:00 | ハッシィ童話

つづき
アリババ「一回の移動だけだってー。」
ハッシィ「そうなんだよ。」
ハッシィがポチリとボタンを押すと、
ボムッと大型トラベラーマシンは消えて行きました。
ハッシィ「邪魔者は消えたので、さっそく洞窟の改造をしよう。」
パオーン「早くしないと、
ペンギン警部が近くにいるような気がするよ。」
その頃ペンギン警部と黒ちゃんは、
昼ご飯を食べていました。
黒ちゃん「警部、ハッシィ達の事だから
罠を一杯仕掛けているでしょうね。」
ペンギン警部は生魚を一口で飲み込むと言いました。
警部「たぶんでも今回の秘密兵器は性能は凄いから、
どんな罠でも大丈夫だよ。」
黒ちゃん「僕の計算ではあと二時間で秘密の洞窟です。」
警部「まあ焦る事もないだろう。」
ドガーンピカーンいきなり黒い雲が広がり、
ザッザーと雨が降って来ました。
黒ちゃん「警部雨です、あっちの木の下に避難しましょう。」
警部「そうしよう。」
警部と黒ちゃんは、急いで大きな木の下に入りました。
するとピカピカドガーンと凄いカミナリが木に落ちました。
「どっしゃー。」
「しびれるー」
見事にカミナリに命中したペンギン警部と黒ちゃんは
のびてしまいました。
その黒い雲のキレ間から、
ポトーンポトーンと桃太郎達が落ちて来ました。
桃太郎「うわー痛い、でも下にペンギンがいて助かったー。」
桃太郎の上に犬とキジと猿が落ちて来ました。
犬「うっわー。」
キジ「どっひー。」
猿「ありゃりゃりゃりゃりやー。」
ドスンドスンドスン
と桃太郎の上に落ちて来ました。
桃太郎「うっひゃーうっひゃーうっひゃー。」
桃太郎の上に犬とキジと猿が落ちて来ました。
桃太郎の下にいたペンギン警部も目を覚ましました。
警部「いたたたっ。誰だ上に乗っているのは?」
桃太郎「すみません、でも逃げないと。
鬼が落ちて来ます。」
ヒューンヒューンと赤鬼と青鬼が空から落ちて来ます。
桃太郎達とペンギン警部と黒ちゃんは、
蜘蛛の子を散らすように逃げて行きました。
ドスーンドスーン
土煙を上げて鬼が地面に落ちました。
鬼の形をした穴が二つ開いています。
穴を覗き込みながら桃太郎が言いました。
桃太郎「鬼さん大丈夫ですか?」 
赤鬼「痛ててでも大丈夫ですよ、鬼は丈夫です。」
青鬼も穴からはい上がって来ました。
それを見てペンギン警部がビックリして言いました。
警部「あっこの前宝物をハッシィに取られた、
おおぼけ桃太郎と鬼だぁ。」
桃太郎「おおぼけは、よけいでしょう。」
犬「これはペンギンさんいつかは、
助けていただいてありがとうございます。」
犬とキジと猿はお礼を言いました。
警部「それは気にしないでいいけれど、
なぜこの世界に?」
桃太郎「ハッシイに奪われた宝物を取り返しに来たのです。」
警部「赤鬼や青鬼もいますが、敵じゃないんですか?」
つづく

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桃太郎の逆襲 第2話

2007-06-04 12:40:00 | ハッシィ童話

つづき
原っぱの真ん中にボムッと煙りが立ち込め。
中からトラベラーマシンに乗った、
ペンギン警部と黒豚のクロちゃんが表れました。
警部「とうとう追い付いたぞー。」
クロちゃん「警部ここにハッシィが隠れているんですね。」
警部「ああアリババと40人の盗賊の世界だからね、
宝物もたっぷりだよ。」
クロちゃん「ハッシィ達は何処に隠れているんでしょう?」
警部「秘密の洞窟以外隠れる場所はないだろう。」
クロちゃんがトラベラーマシンからトランクを 二つ出しました。
クロちゃん「警部、今回は秘密兵器があるので安心ですね。」
警部「クロちゃん慎重に運ぶんだ、とても危険だからね。」
クロちゃん「はい気をつけます。」
二人は秘密の洞窟を目指して歩き始めました。
その頃鬼ガ島では桃太郎達が洞窟の中で 、
何やら儀式の様な事をしていました。
桃太郎「鬼さん鬼さん、
なかなか時を越えて移動しませんよ?」
赤鬼「ここにいる全員が同じ場所を思い浮かべないと、
駄目なんです。」
桃太郎「全員と言うと、
私と犬とキジと猿そして赤鬼さんと青鬼さんですね。」
赤鬼「そう言う事になりますね。」
桃太郎は皆に向かって大声で言いました。
桃太郎「皆よーく聞いてくれ、
同じ場所と同じ願いを心に念じないと。
皆一人づつ念じてる事を言い合って、合わせよう。」
犬「ハッシィのいる所に連れて行って下さいワン。」
キジ「ハッシィの奪った宝物の所に連れて行ってケケンケン。」
猿「ハッシィの所だウッキー。」
赤鬼「桃太郎さんは何と願ってるんです?」
桃太郎「もちろんハッシィ覚えてろよ、アホーです。」
赤鬼「ドッピャー、場所が入って無い。
やはり大ボケ野郎は桃太郎だぁ。」
桃太郎「えっすみません、ちゃんとします。」 
赤鬼「いいですか?
ハッシィのいる場所に移動させて下さい。
皆で同時に願うのです。」
桃太郎と犬とキジと猿、赤鬼と青鬼が同時に祈ると、
岩から煙りがモクモクと出て皆を包みました。
ピカッドドーンカミナリが光ると桃太郎達は消えてしまいました。
洞窟に入ったハッシィ達はアリババと40人の盗賊を
大きな鍋に入れていました。
ポンキチ「ハッシィ鍋に入れて煮て食べるの?」
ハッシィ「どっひゃー、
こんなまずそうなアリババなんか食べるわけないじゃん。」
パオーン「この鍋はトラベラーマシンを改造した、
大型のトラベラーマシンだよ。」
ハッシィ「ここに居て貰っても、
しょうがないので他の絵本の世界に行って貰うのさ。」
ポンキチ「なーんだ、ところでどこの世界?」
ハッシィ「ウサギと亀かなぁ、のどかな所だろうし。」
それを聞いたアリババが言いました。
アリババ「ひどいやつらだ必ず帰って来るぞー。」
ハッシィがニヤリとしました。
ハッシィ「この改造トラベラーマシンは、
一回しか移動出来ないんだよ。」
つづく

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