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小父さんから

ミーハー小父さんの落書き帳

記事/羽田ハブ化構想 浮上かけ“急旋回” 日本の地盤沈下、焦り

2009年10月16日 | ニュース
世界最大級ハブ空港・シカゴ・オヘア国際空港。旅客数でヒースローやドバイに抜かれたのかな?


 今、ブログともだちのwoodさんともこのことを話題にしているが、日本航空がなかば倒産のような形になってきたところで、空港の経営も大きくも小さくも完全な曲がりかどに来てしまっているね。ずっと以前に、ある人が各県は空港と国際会議場を建設したがる。ところが、このふたつの経営はほとんどがうまく行っていないと言っていた。それが、現在は、どこも廃止しても可笑しくないようになってしまったのだろう。

 小さくは、そんなとこだろうが、国の予算を大きくつぎ込んだ成田、羽田、関西国際空港となると、本四架橋やアクアラインのように簡単には行かない。時の内閣が東を向いたら西は風邪を引いてしまう。政治というものが、国家予算をどこに回すかで首を吊る人もウハウハ喜ぶ人も出てくるわけで、国民が皆、何が10年後、100年後の日本に大事なのか?そんなことも考えなければいけない時代が来てるんだね。政治なんて簡単に言ったら自分にとってどちらが得なのかを選ぶことだと思うんだが。



【クローズアップ2009:羽田ハブ化構想 浮上かけ“急旋回” 日本の地盤沈下、焦り】

  <世の中ナビ NEWS NAVIGATOR>

 前原誠司国土交通相が打ち出した羽田空港の国際拠点空港(ハブ空港)化。来年10月の第4滑走路完成を機に、羽田をハブ空港化し、24時間態勢で国際便を運航する構想だ。ハブ空港整備が遅れた日本の空港の存在感が、アジア地域で低下していることへの危機感が背景にある。羽田の利便性は大幅に向上する一方、成田、 関西、中部の各国際空港の地盤沈下は必至。自民党時代の政策が次々と転換されていく中、「羽田は国内線、成田は国際線」を前提にする日本の空港行政も根本から覆ることになる。

 成田の07年の国際線旅客数は3440万人と、アジアでは香港、チャンギ(シンガポール)に次ぎ3位。だが、成田を追う仁川空港(韓国)は滑走路3本、24時間運航で発着枠に余裕があって成長余力が大きい。

 一方、成田は4000メートルと2180メートルの2本で騒音問題のため24時間運航はできない。空港反対派住民の所有地が残り、滑走路の延伸、増設も難しく、発着枠拡大の余地に乏しい。アジアでの日本の空港の地盤沈下が進む危機感が羽田ハブ化の背景にある。

 国内線が集中する羽田との乗り継ぎの不便さも、成田のハンディだ。そのため、日本の30弱の空港に定期便が就航する仁川を、欧米への乗り継ぎに使う日本の旅客が増加。車輪の中心軸「ハブ」から放射状にスポークが延びる語源のように、外の空港への路線網が広がる仁川について、前原国交相は「日本のハブ空港は仁川になっている」と断言する。

 羽田のハブ化について国交相は「羽田と地方空港の双方に利益のある関係を作れる。仁川に移っていた国際線を羽田に取り戻せる」と説明。羽田経由の国際線が増えれば、地方からの海外旅行が便利になるというわけだ。

 東京の国際空港はもともと羽田だった。だが、1960年代、空港需要の増加で手狭になった上、当時の技術では沖合埋め立てによる滑走路増設が難しかったことから、国は成田空港建設を決定。78年の成田開港後、羽田の国際線の大半を成田に移した。

 80年代からの沖合埋め立てで増便が可能になり、03年以降、ソウル、上海、香港への定期チャーター便が羽田に就航。今月25日には北京・首都空港線も開設される。新滑走路完成後は、昼間時間帯(午前6時~午後11時)に年間約3万回の国際定期便枠を新設、深夜早朝時間帯(同11時~午前6時)も年間約3万回で、アジア、欧米路線すべてに対応する24時間空港になる。

 それでも国は「国際線は成田」の原則を維持してきた。反対闘争を経て、地元自治体の理解を最優先させてきた経緯があるからだ。

 一方、ハブ空港化するうえでの課題は、発着能力の一層の拡大だ。羽田空港の発着数は現在、1時間当たり31便、年間30・3万回と、上限に達している。4本目となるD滑走路(長さ2500メートル)完成後は、1時間当たり40便、年間40・7万回まで段階的に増やせるが、さらに発着回数を増やすには飛行経路に当たる千葉県民との調整が必要。米軍が管理する横田空域の存在で飛行ルートが制約を受ける問題も残る。【位川一郎、平井桂月、久田宏】

 ◇関空地元、東京一極集中に反発
 前原国交相が羽田空港のハブ空港化を表明したことで、関西国際空港の地盤沈下を懸念する関西経済界や大阪府には動揺が広がったが、関空のハブ化に向け、巻き返しを図ることで一致した。

 「関西の経済界としてシリアスに反応する必要はない」。関西経済連合会の下妻博会長は13日の会見で、羽田ハブ化の影響について、こう述べた。下妻会長は「国交相は『関空を後回しにする』とは話していない」と強調。「関空をハブ空港にしないなら負担金を打ち切る」とした大阪府の橋下徹知事に同日電話で「瞬間湯沸かし器のように(発言を)とらえることはない」と、冷静に対処するよう求めた。橋下知事は「そんなもんですかねえ」と答えたという。

 橋下知事は同日、「データをそろえれば理論武装できる。(前原国交相も)絶対に分かってくれる。日本のため、東西に(ハブ空港は)二つ必要だ」と巻き返しに全力を挙げる考えを強調した。府幹部は「羽田の整備を先行させる『時間差』論なら分からないでもないが、関空の強化は当然必要だ」と指摘。航空行政の全体像が示されない中での「東京一極集中」に強く反対する考えを示した。

 しかし、関空の行方が業績を左右する企業の心境は複雑だ。関空へ特急や高速バスを運行する南海電気鉄道の山中諄(まこと)会長は「関空への明確な支援策が早急に提示されなければ、東京一極集中の流れに拍車をかけることになり、関西経済へのマイナス影響は計り知れない」と危機感をあらわにした。

 国交相の発言は成田空港、中部国際空港の地元自治体にも波紋を広げた。千葉県では成田市を含む空港周辺9市町の首長らが13日、国交相に羽田ハブ化の撤回を求めていくことを決めた。

 成田空港はB滑走路の2500メートル化工事が終わり、今月供用開始する。森田健作千葉県知事は「住民や関係者が話し合い、一つ一つ積み重ねてきたのに、国交相の一言でパーだ」と批判。八ッ場ダム中止に続き、事前連絡がないことについて「理不尽なことが続くなら、千葉県は怒りますよ。冗談じゃない」と怒りをあらわにした。

 中部空港への影響も必至だ。羽田ハブ化で、便数の多い羽田から海外に向かう人が増える可能性があり、地元政財界は懸念を表明する。【清水直樹、田辺一城、駒木智一】

 ◇韓国・仁川周辺は新都市建設計画
 【ソウル西脇真一】北東アジアのハブ空港化を進める韓国・仁川国際空港(仁川市)周辺では、人口約51万人を想定する新都市の建設など大規模プロジェクトが続いている。19日には、仁川空港のある同市永宗島と新都市がある同市松島を結ぶ世界第6位の仁川大橋(全長18・4キロ)の供用が開始される。大橋は黄海をまたぎ、空港とソウル以南の所要時間を約40分短縮する。

 建設に4年4カ月、事業費に約2兆5000億ウォン(約1925億円)をかけた。永宗島や松島などでは、造成した計209ヘクタールの敷地に経済自由区域や物流拠点、研究機関、住宅などあらゆる機能を集積した新都市の建設が進められている。2020年には人口約51万人を目標としている。

毎日新聞 2009年10月14日 大阪朝刊

 記事/発信箱:ドラマのある空港=福本容子(経済部)

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羽田と関空をハブ空港に (道草)
2009-10-16 06:56:40
前原誠司国土交通相が言っているように、日本の地方空港は韓国の仁川空港をハブ空港として使っている。
羽田空港の滑走路が足りないから。
来年には羽田空港に第4(D)滑走路ができるが、それでも滑走路が足りない。
予算を取って、速やかに第5(E)滑走路を作り本格的なハブ空港としてもらいたい。
国内外の人と貨物の利便性が向上するだけでなく、国益ともなるものである。
観光立国として外貨を取り入れるためにも必要である。
韓国の航空会社2社は、日本の25都市に乗り入れ、韓国ハブ空港経由で日本人を海外に送り出している。
現状では、日本の地方空港は、半ば韓国のために作ったようなもの。
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道草さんへ (小父さん)
2009-10-16 22:41:03
成田が24時間飛べる空港じゃないことが、
一番の大きなネックのようです。

前原大臣が羽田をハブ空港にする宣言はしたものの、
成田を国内線空港にするでもなし、なんら変わったことはおこらないようです。

確かに、韓国の航空会社は日本各地のローカル空港に
入り込んで見事に仁川空港と結びつけているようですね。

道草さんがおっしゃる第5(E)滑走路の建設と
関空のハブ空港化が実現するとしたら、かなり
遠い将来の話になるように思います。
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