23:本文50-54
挿図の赤数字は①の場合、全109語の37番目及び40番目を示す、以下同様に②の場合は全189語の、③は全186語のそれぞれ50番目を示す。
①は②③に比べて収録語彙がかなり少なく、ご覧いただくように「やま」、「く尓(に)」のみ収録。
注:行数の表示はここでは②を基準(③も同じ)50行目から54行目までとする。
50行目:日本語いずれも「やま」その英語読み③①「まおんていん」②「まうんていん」(mountain)で英文字を連想。
51行目:日本語③②いづれも「ぬま」その英語読み③「めるし」②「まあし」(marsh)でどうやら英文字にたどりつく。
52行目:日本語③「可(か)王(わ)」その英語読み「そ。うる」どうにも綴り字が思い浮かばない。お手上げ、識者のご教示を!②「かは」の英語読み「れ者(ば)-あ」どうやら「river」にたどり着く。
ところで『ゑんぎり志ことば』には「かわ な可れ可ハ リ。ウル」とある。これは「river」であろう。なんとなく③に近い。ジット見ている内にこれは片仮名の≪リ⇒ソ≫の読み違えを平仮名にしたから「り。うる」ではなく、「そ。うる」となって連想を断ち切られてしまったようだ。片仮名に戻せば、なんとか読めるではないか!≪ソ⇒リ≫右往左往したがこれで一件楽着かも・・・。
53行目:日本語①②③とも「く尓に」、英語読み③「可(か)おんてりい」①「可(か)おんてりゐ」ここでは≪い⇒ゐ≫の違い、英文字「country」。②の英語読み「らんど」(land)
54行目:日本語②③とも「いし」、英語読み③「春(す)と於(お)ん」②「すとん」「stone」無理なく読める。
次回 24:本文55-57
挿図
①佐野屋冨五郎『外国商通古と者つけ』(刊年不明)手持ち原葉、一枚もの
②佐野屋冨五郎『外国商通言葉集』(刊年不明)横浜市中央図書館所蔵、折本
③佐野屋冨五郎『外国商通古と者附』(刊年不明)神田外語大学付属図書館所蔵、折本
清水卯三郎『ゑんぎり志ことば』万延元年(1860)早稲田大学図書館所蔵