じじいが嫌いだ

俺はじじいが嫌いだ。
勘違いしないでくれ。
お年寄りが嫌いだと言ってるんじゃない。ご年配の方は労ってるし、高齢者には電車でも席を譲るよ。
年配者や高齢者とじじいは違う。世間では一緒かもしれないが、俺の中では別物だ。
暴走老人と言われる、わがままで傍若無人なじじいが嫌いなのだ。

じじいはわがままだ。今まで無かったルールを、さも昔からあったようかのようにクレームを入れる。
じじいは動きがとろい。そのくせ自分はちゃんと動いてるように錯覚してるから、人に迷惑をかけてる事を気づいてない。
じじいは今の世の中を嘆く。自分たちが作ってきた結果なのにぼやかれてもなぁ。
じじいは「今の若いもんは」と毒づく。しかし、やってることはジジイの方がよっぽどタチが悪い。
じじいは地球に優しいエコカーに乗ってるが、人には全然優しくない。

新幹線の中で焼身自殺をしたじじいがいた。人様に迷惑をかけるなと言われて育った世代のはずなのに。
「誰でもよかった」「むしゃくしゃしてた」「世の中に悲観した」
不思議な事に長く生きてるじじいも、まだ年端もいかない若者も、取り調べに対し同じ事を言うから不思議だ。

今日7月9日、阪急電車京都線の線路を車で走ったじじいがいる。
大阪の南方-崇禅寺間のレールの上？を車で走ったそうな。深夜じゃないよ。電車が行き交う昼間だよ。
捕まったこのじじいは「道を間違えた」って。どうやったら道路と線路を間違えるんだ？あそこはあきらかに路面電車の線路とは違うぞ。

高速道路を逆走するじじいもいる。
これ又必ず「間違えた」って言い寄よるんだが、どうやった間違えられるのか聞いてみたい。名神のインターで神戸方面と名古屋方面を間違えたとか、阪神高速の環状線からいつまでたっても湾岸線に入れないって言うのならわかる。でも、逆走？できるのか？

駐車場で事故を起こすじじいもいる。
「アクセルとブレーキを間違えた」もはや運転免許取り上げなきゃイケナイ。
免許更新の際は適性試験と簡単な標識識別検査、路上運転をさせた方がいい。高齢者はゴールド免許なんか与えず、1年更新でチェックしなきゃ。

車のメーカーも「自動安全ブレーキ」とか「車線なんとか」とか「先行者追尾レーダー」とかもいいんだけど、高齢者対象の装置を作れないものかね。高速の降り口からの入ろうとしたらブザーが鳴るとか（あっこれ駄目だ。以前セキュリティーホーンが鳴りっぱなしなのに平気で走ってるじじいドライバーがいた。じじいは耳が悪い奴が多い。自分の車が鳴ってるのさえわかってなかった）


高齢化社会の到来と言われてる。実際日本の人口の四分の一は高齢者だ。少子化の今、これからこの割合はどんどん膨らんで行くだろう。
日本人の平均寿命が伸びている今、どんどん高齢者は増えていく。
今までと一緒でいいのか？暴走老人が増えていくのは止められるのか？

じじいは嫌いだ。

いじめ問題 その2 いじめを無くせって軽々しく言うな

「いじめをなくせ」
いじめ問題があるたびに、よくこんなスローガンを耳にするが、「それは無理」っていつも思う。

「なぜ？」
だっていじめって無意識でやる行為だもの。
意識してやってる事なら本人に罪悪感あるからやめさせる事もできるが、無意識でやってる事は善悪の意識が無いから言ってもわからない。
子供が蟻の巣に水を入れて溺れさせたり、虫同士を戦わせたり、鳩の群れを追いかけたりするのと一緒。
いじめをやってる奴らはこれと一緒。

それにいじめって学校だけじゃなく世の中に溢れてるもの。
ちょっとした失言をSNSやネットで責め立てる。これはいじめじゃないのか？
会社で使えない上司や部下にあらかさまな態度を取る。これは？
夫婦のDVや幼児虐待だっていじめだろ？姑の嫁いびりは？

俺からしてみれば政治家や有名人の発言のあげ足をとって、責め立ててる奴も全部いじめにしか思えない。たとえどちらに正当性があろうともね。

日本が資本主義で、競争社会である以上、格差は存在する。それを無理矢理平等だのって当てはめるから無理がくる。ピラミッド社会の頂点にいる人間はいじめなんかしない。そんな事に興味も無い。でも中間層は少しでも下の人間を見つけて「俺はあいつと違う」「私の方があの子より優れてる」って思わなきゃ、自己の存在を認められない。これがいじめを産む原因でもあるんだろうね。

「むかつく」「だるい」「うざい」「うっとうしい」。
そこには正当な理由なんて無い。無意識。
個人が思ってるうちはいいが、同調してみんなでよってたかって一人を責め立てる。それがいじめ。
暴力、差別、偏見、中傷、誹謗、誤解、無視、妬み、いやがらせ・・・。それらは学校だけじゃないだろ？社会でもそこらに溢れてないか？
それを無くす？無茶だ。
分別ある大人がやめれないものを、無邪気な子供がやめれる訳が無い。

こういったいじめ事件が起きると必ず「昔はこんないじめなかったのにね」なんて言うおめでたい大人がいる。
バカを言っちゃいけない。昔からいじめはあった。もっとひどかったかもしれない。
そんな人は見て見ぬ振りしてたのか？よほど無関心だったのか？それとも無意識に「私には関係ない」って避けてたのかね。

運動神経が無い。勉強ができない。野球が下手。貧乏。方言。国籍・・・。それ以外にもいじめはそこらへんにあった。それは事実。
かくれんぼでいじめられっ子が数を数えてる間にみんな帰ってしまったりとかね。花いちもんめだって残酷だ「あの子が欲しい」「あの子は要らない」「相談しましょそうしましょ」

当時の漫画でいじめが普通に描かれてたのでもわかるだろ？当時にいじめが無かったら描かれるか？
少年漫画なんて当たり前にいじめが描かれてた。ただし、そのいじめを努力や才能で克服するストーリーがそのあと続くけどね。
「エースをねらえ」「ガラスの仮面」「生徒諸君」「花より男子」「キャンディキャンディ」少女漫画でもいじめを描いた作品は多い。「シンデレラ」だって「アルプスの少女ハイジ」だってそうだろ？
その作品を読んだ人、見た人は「自分はこんな事はしないぞ」とか「私はこんな卑劣な行為はしたくない」って思っただろう。そしていじめられてるシーンを観て「負けるな！」「頑張れ！」って感情移入してたはず。
だからいじめが現実にあっても、味方がいたり、早めに解決ができたりできただけの事なんだよ。

今、学校でいじめが解決できない原因の一つは、今の大人がよってたかって学校の先生（学校や先生の威厳）を弱くしたからだ。

昔はいじめが発覚したら（だいたい女の子が先生にチクる）、そのいじめてる生徒を先生が呼び出して説教してた。それでもその子らが理解できないようならげんこつ食らわしてた。それでもわからないようなら「親に報告する」。昔は親が怖かったから『それだけは・・・』って。後はいじめてた子に謝りにいって握手しておしまい。
先生や親が怖かったからこの構図は成り立ってた。

それが今じゃどうだい？
先生にチクっても先生は動かない。いや、動けないんだよ。
先生がいじめをしてる生徒を呼び出して説教したとしたら、本来は子供に「弱いもんいじめみたいなみっともない真似しなさんな」って諭さなきゃイケナイはずの親が、翌日学校に怒鳴り込んでくる。「本当に調べたんですか？」「何の根拠でうちの子が悪いと決めつけるんですか？」しかもいじめをしてた生徒の親全員で。今度は親達が先生をいじめにくる。
いじめをしてる自分の子より、いじめられてるその子に問題があるようになってしまう場合もある。

更にちょっとでも殴ったりしてたら、「体罰だ～！」「暴力教師だ」「話せばわかるのに何故殴る必要が」って。
そう、これがモンスターペアレンツの常套手段ね。
学校も教育委員会ももめ事は嫌いだし「体罰禁止」とか言ってる手前、正しい事をした先生を守るどころか、免職や転校で処分してしまう。
悪い奴が残っていい奴がいなくなる。この負のスパイラルを作ったのが、今の親と教育委員会。

これでどうやっていじめを無くせと軽々しく言えるのだろうか。
今は下手すりゃ、この先生にチクった生徒が次のいじめのターゲットにされる時代だ。

昔はいじめは水面下だった。ひと昔の学校には不良グループ（落ちこぼれと呼ばれてた）が存在してた。勿論、不良はまじめな子や気弱な子にパンを買いにいかせたり、授業のノートとらさせたり、パシリにしてたよ。だけど、これをいじめって意識は無かったね。勝手な言い分だが逆だね。まじめな子は不良の僕（しもべ）になる事で学園生活の安全を手に入れてたんだから。本人が苦痛と思えばいじめ。そう思わなければパシリ。でもね、不良は先生からいじめられてたんだからね。クラスからも無視されてる場合もあったよ。

じゃぁ昔はどうやっていじめを解決してたか。一つの例を紹介しよう。
もしこのまじめな子（A君）がいじめられたとしよう。いじめてるのは不良グループじゃなく、まじめグループのちょっといちびってる（いきがってる）奴ら（B君達）。いじめに気づいた子（何故か女の子の方が多かった）は、先生にチクる前に不良グループの男の子にチクル。「B達がA君をいじめてる」
途端に正義感に燃える不良達。正当で暴力がふるえる事もさながら、女子にもいい格好ができる。なにより「Aは俺らのパシリだぜ。B達ごとぎがなにいちびっとんねん」ってね。変なプライド。

体育館裏や校舎裏、ファミレス駐車場等に呼び出されるB達。「お前ら最近Aに対してしょうもない事してるらしいなぁ」『いや、別に僕らは・・・』「全部わかっとんねん、何様のつもりやねん、」「最近いちびりすぎちゃうか、しばくぞ、こら」
そのあとどうなるかはわかるよね。

ハイ。これでいじめ問題解決。
A君は無事いじめから脱出。次の日から必死に焼きそばパンを買ってたりするんだが、B君達はもうA君に対して何もできない。もし逆恨みをしてまたいじめをして、バレたら次はどうなるか・・・。
このいじめ事件、受験勉強に勤しむ生徒、クラブ活動を頑張ってる生徒、誰も知らないまま、水面下で消え去った。

えっ？不良やヤンキーも弱い生徒いじめてたって？
そうだね実際ヤンキーの中には弱いもんいじめするそんな奴もいたよ。カツアゲしたりね。そんな奴は「へたれ」って呼んでた。見るに見かねてくる行為が続くとこいつはそのうち仲間の不良グループに呼び出される。

当時の不良やヤンキーのポリシーは「弱いものいじめはみっともない」だったからね。弱いもんいじめをする奴は「かっこわるい」だった。
これを親や先輩、仲間から徹底的に教え込まれてた。不良のアイデンティティ唯一のボーダーライン。

それがわからないいちびりヤンキー（へたれ）は、必ず元仲間にボコボコにされる。それでも懲りない奴は、はみご（仲間からの追放）をされる。無視。相手にしない。地元の仲間に相手にされないそいつがそのあと、シンナーでラリってゲーセンでたむろしてようが、知らないうちに町を出てようが、同じような奴らとつるんでいようがもう関係ない。奴らのその後なんて興味も無い。
今考えりゃこれも一種のいじめかね？


のび太はジャイアンにいじめられてたが、彼には「ドラえもん」って強力な助っ人がいた。
今のいじめられてる子らには、親も先生も友だちも頼りにならなくなってる。ドラえもんは待っても無駄だ。

「いじめを無くそう」って叫ぶくらいなら、「いじめはかっこわるい」を叩き込んだ方が早い。
「弱いもんいじめはみっともない」「困ってる奴に手を差し伸べない奴はかっこわるい」「見て見ぬ振りは最低」
これらを小学生の時から教えろ。大人が人間の美学を教えろ。漫画やドラマでもかまわない。それだけでいじめをする奴はかなり減る。
でもね、それでもいじめは根絶できないと思うのよ。見えないフラストレーションのはけ口がいじめだからね。LINEもTwitterも2チャンネルも無くさなきゃ。でも無理だろ？

せめて、いじめがあったときに逃げずに助けてあげようよ。戦ってあげようよ。逃げるのを手伝ってあげようよ。