変な動きの台風のおかげか、最近ちょっと暑さがましになった気がする。
夏なんだから暑いのは当たり前なんだけど、急に異常に暑くなったもんだからマスコミやメディアも大騒ぎ。
つい数年前まで、クールビズだ、省エネだ、地球温暖化対策だって言ってたのに、今年はエアコンつけろ、それもつけっぱなしにしろなどと言っている。
この暑さに便乗して、2020年東京オリンピックを夏にするのはおかしいとか、競技は朝にしろとか言っている。
さらに高校野球の夏の大会もなぜこの暑い夏にするんだぁって騒いでる。
どこまでエスカレートするのだろう。
夏の高校野球、各地の予選では時間をずらしたり、水分補給の休憩時間などを充分に取り入れてやっている。
2020年の東京オリンピックも協議時間をすらしたり、安全対策を検討し始めてる。
それでもテレビではコメンテーターが「こんな暑さの中大会をするなんておかしいですよ」と言っている。
そのほとんどが部外者なのに、物知り顔で口出しする。相変わらずいっちょかみのアホが多くてうんざりする。
日大アメフト部のタックル問題でもそうだったが、ろくにルールも知らない奴が物知り顔で危険だと騒ぐ。
当のアメフト経験者や、アメフト関係者のほとんどは何のコメントも出してないのに勝手に騒ぐ。
同じく今回も真夏の甲子園について、肝心の高校球児が「この暑い中で試合をさせられるのは地獄だ」とか、元甲子園球児が「あれはいじめだ、提訴する」なんて言ってるなら別だが、誰も何も言ってない。エアコンの効いたスタジオで他人事のくせに、関係者でもないくせにしたり顔で批判してるクソどもを見るたびに「あぁ相変わらずだなぁ」って思ってしまう。
元高校球児で甲子園にて報徳学園を優勝に導いた元近鉄の金村がテレビで言っていた。
「夏の甲子園でやることに意義があるんです」と。
彼の時代はまだスパルタの時代だっただろう。それでも彼曰く、あの頃それでも甲子園を目指してた自分がいるから、今も頑張れてると言い切る。
そう思ってる元球児、いや高校野球に限らずクラブ活動に打ち込んできた元学生アスリートたちは多いのではないかね。
10種競技元チャンピオンの武井壮も言う。
「大会の気温がとか言ってるが、練習のほうがもっとハードだ。大会なんて競技時間はあっという間だが、練習でもはもっとヘドが出るくらい長時間ハードな練習をしてるのだ」と。
夏の甲子園全国大会をするべきかどうかのアンケートを、現役の高校やプロを含め元球児にとってみればいい。
夏の東京でのオリンピックをどうすればいいかも、現役のアスリート、元アスリート、メダリストに聞いてみればいい。
いかに今スタジオや紙面で偉そうに語ってる評論家やコメンテーターの意見がずれてるかわかると思う。
ここで極論を持ち出して「根性論はもう古い」って言い出す馬鹿が出てくるから言っておくが、俺は根性論を肯定してるわけではない。
こじつけるのはやめてくれ。論点をずらすのはやめてくれ。
練習中水を飲むなとか、うさぎ跳びをしろとか、倒れても根性でタチアガレとか、理不尽でも先輩の言うことには従順になれとか、一年生は球拾いと声出しと使用人が当たり前とか言ってるのではない。そんなものは今時ナンセンスだ。そんなものは俺たちがガキの頃に読んでたスポ根マンガや、ブラウン管の中だけでいい。
一年だろうが実力あるものがレギュラーになれて、近代的に考えた強化メニューで体力や技術を磨くのがいいことは当然だ。
かって常勝と言われたPL学園。桑田と清原のKKコンビを要し甲子園を沸かせたこのチームをいきなり引き継いだ中村監督がしたことは、それまでの悪しき慣習を廃止し実力主義の公平の徹底だったことはあまり知られていない。
それまで一年生は球拾いとか声出し、先輩の雑用が当たり前だったのを、一年生でもノックに参加、投球練習にもバッティング練習にも参加させた。実力を練習中に目の当たりにするから、一年生がレギュラーになろうが、三年生が選ばれようが文句は出ない。この公平さに当時20以上の高校から誘いのあった清原はPLに進学を決めたらしい。
多分今も甲子園常連の高校のほとんどは実力主義になってるのではないかな。
甲子園に出てくる高校では一年生がエース、1年生が4番なんて当たり前にいる。これだって改革のおかげだろう。だから古き慣習の改革を否定はしない。時代に合わせてというか、強くなるため、勝てるため、そして楽しむためには改革も必要だ。
でも世間一般に今騒がれてる改革は、ほとんどが改革ではなく崩壊への道を歩む。
先のPL学園が監督が変わった後に噴出した部内のいじめやしごき問題。これを元PLのOBでもある桑田真澄が「いじめやしごきで強くはなれない」と言ってしまったことによって部が廃部になっていったと思う。それくらい当事者の言葉というのは重いのだ。
北海道の駒大苫小牧も田中マー君大活躍の後、一年生補欠生徒の親によるスリッパ叩かれ事件の告発や、部員が卒業式に居酒屋で飲酒してたというチンコロなどがあった。でもこれはマー君をはじめOBが何のコメントも出さず、近隣の住民や店舗なども全くコメントとしなかったせいで(おかげで)有耶無耶になった。
そう、こんな問題はすべて当事者や関係者が騒げばいいしか企画や修正、提案や議論をすればいいことだ。
部外者が何を言っても動じることはないし、変えなければいけないことは変えていき、帰れないもの履けなくていい。
そして極論には極論。嫌ならその世界から逃げればいい。その自由はある。
元大阪府知事・大阪市長の橋下さんが真夏の甲子園を否定してたが、公職の時なら別だが、今は部外者だ。
暑い中でプレーさせる高校野球を否定したが、自分は北野高校でラグビー部主将だった時に、寒い中での試合や、土砂降りの雨の中で泥だらけになりながらのプレーをしたことがなかったのか?って思う。
とかく最近は部外者がしゃしゃり出て、正義を降りかざす。そしてそのほとんどが問題がずれている。
先のアメフト問題もそうだが、大相撲の地方巡業で市長が倒れた時に女性が土俵に上がったことから吹き出した土俵に女性が上がれないのはおかしい問題もそうだ。
なんか微妙に問題をすり替え、当事者を無視して違う方向に持って行こうとしてる。
偏差値教育の否定で、平等教育だ、ゆとり教育だ、個性を大切に、先輩の言うことに従順なんて・・・。
言ってることはいいのだが、それでどんどんヤバい方向にエスカレートする。
体罰はおかしいというまではまだわかるが、ちょっときつく指導するとPSTDになったとか、不登校にさせられたという。
先生なんてただの職業でただの人間なんだから、仰げば尊しを歌うなんておかしい。挙げ句の果てには君が代斉唱はおかしいとまで言い出す。
何処かの誰かが日本人から闘争心や根性を奪い去ろうとしてるようにしか思えない。
極論だが、そういうことの積み重ねによって得られるはずの、満足感や達成感、そして挫折。それらをいっさいがっさい否定して若い世代が競争心、あくなき努力、限界を超えるためのトレーニングをすることを奪おうとして気がする。
そしてその若者たちは社会に出て言うのだろう。
こんな暑い中(雨の中)外回りの営業に行かせるなんておかしい。
先輩に偉そうに指示される。やったことのない仕事をしろと言われた。これはパワハラだ。
成果が上がらないからといって残業を押し付けられる。ここはブラック企業だ。
就業後や休日に技術や新システムの研修に出ろという。それならそれに給与が出ないのはおかしい。
責任ある役職なんか引き受けたら、自分の時間がなくなる。俺は(私は)社畜になりたくない。
誰もが平等のはずなのに、なぜあいつが先に出世するのかわからない。上は見る目がない。俺は競争をしたくないから実力を隠してるだけなのに。
そのうちこう言う。
仕事だけが人生じゃない。自分は自分らしく生きたい・・・。
SNSで芸能人や有名人のつぶやきや画像に、否定的・嫌味なコメントを入れるのが楽しみ。
自分の今置かれてる環境は、すべて社会のせいだ、行政が悪い、政治が悪い。
極論には極論ということでかなり大げさに書いてみたが、あながちハズレでもない気がする。
真夏の甲子園の是が非かは当事者が決めてくれ。
真夏のオリンピックも当事者が意見を出し合って決めてくれ。
部外者はつぶやこうが、意見を言おうが、提案はいくらでもすればいいが、自分は関係ないってことを自覚してくれ。
第100回全国高校野球選手権記念大会のCM「ダンス編」が放映されてる。
今回は、97,98,99年と過去3回の大会CMに出演した、大阪3校ダンス部が共演。
寝屋川市の同志社香里高校、大阪市の立今宮高校、堺市の大阪府立登美丘高校(バブリーダンスで一躍有名になったね)、そして演奏と合唱は兵庫県尼崎市立尼崎高校が担当。計502人の熱演だ。
YouTubeでもアップされてるこの映像を見てくれれば、甲子園への熱い思い、伝統、そして開催場所や時期を変えれないのがわかると思う。
戦ってるのは選手だけじゃないのだよ。
開始場所変えろ〜ドームでやればええやんとか、夏にする必要あんのか、伝統がどうしたなどと言ってる人達よ。せめてこの映像を観てから文句をいってくれ。
そして今年はもう一つ楽しみなのがある。
昨年仙台育英高校が応援歌として使ったことで注目を集めた「ダイナミック琉球」って曲。
E-ZEE BANDのイクマあきらの楽曲で、沖縄ではThe boomや夏川りみが唄って広く知られる『島唄』と同じく愛されてる曲らしい。エイサーとともに歌われるこの曲は、成底ゆう子というアーティストが歌うのを聞いて最近知ったのだが、かなりいい。沖縄の曲ってハイサイおじさんやジンジンなどもそうだけど、どんだけテンポ早くしてもなんか温かみあるのよね。
これは絶対アルプススタンドでの応援に合う。独唱からの合唱と吹奏楽とチアリーディング。新たな甲子園の応援歌定番曲となりそうだ。
灼熱の太陽の下、グラウンドで戦う選手たち
直射日光に負けない熱気で、スタンドで必死に声を枯らし応援するベンチに入れなかった補欠選手、ブラスバンド、応援団、同級生やOB、教職員や家族、そして一般観客。
こんなクソ暑いときに熱中症の危険を冒してまでとか、エアコンの効いたスタジオから、涼しい部屋から指先ひとつで批判するなよ。
部外者は黙っとけ。