GOKIGENRADIO

バーボングラス片手のロックな毎日

珈琲いかがでしょう 実写版ドラマがすごく良かった

2021-05-28 21:56:29 | BOOK/COMICS

コーヒーが好きだ。

そんなコーヒーをテーマにしたドラマが放送されてた。

「珈琲いかがでしょう」

コナリミサトさん原作の漫画を、中村倫也主演でドラマ化した作品。

先日最終回だった。

 

いやぁ、面白かった。

普段ならTVドラマのレビューは初回、または2-3回見たあたりで書くのだが、あえて最終回までやめておいたのには訳がある。

コナリミサトさんの原作漫画は単行本2巻なのだが、それをどこまでやるのかに興味があったから。もし最後までやるなら絶対ネタバレになっちゃうから。

というのもこの「珈琲いかがでしょう」という漫画、1巻あたりではほのぼのとしてるが、2巻あたりでどんどん「何があった!」「どうした」って気にやむくらい内容がハードになるのだ。

TV東京のプロデューサーもドラマスタート前のインタビューで「このドラマ、一口目はちょっと甘〜く感じるかもしれませんが、回を追うほどに意外なほどにビターでハードなテイストに仕上がっていきます」とコメントしてたくらいだ。

ってことは、2巻の結構エグいハードな内容もやっちゃうってことだろ。なら、ネタバレしたら申し訳ない。そう思って今まで我慢してた。

 

ストーリーは中村倫也演じる「青山」がワゴンカー(今でいうキッチンカーね)「たこコーヒー」で、日本全国あちこちの場所で珈琲の移動販売をやってる。

各地で出店する「たこコーヒー」には、なかなか思うようには生きられない人や、傷ついた心を持つ人がコーヒーを飲みにやってくる。

青山(中村倫也)の淹れる一杯のコーヒーと優しい言葉で、そっと癒されていく。

 

とまぁこんな感じで書くと「おっ、癒し系のほんわかしたドラマだね」と思うだろう。ハードな日々や人間関係に疲れた人を、一杯のコーヒーが癒してくれる、そんな話だねって思うだろう。

確かに前半はそうだ。

豪華ゲストが毎回登場し、それぞれ生き方に迷ってたり、心が傷ついてたりするお客を演じてくれてる。

生真面目な故に疎まれ後輩に出し抜かれてしまうOL・夏帆。平凡な毎日に嫌気がさし死にたがってる女性・貫地谷しほり。田舎にうんざりし東京でキラキラ輝きたい女子高生・山田杏奈。夢を持って上京したのに挫折した臼田あさ美。

原作には無いドラマオリジナル脚本もあって、仕事もルックスも完璧と自分では思っていたが、実は裏で同僚のOLたちから小馬鹿にされてた事実を知ったり、下に見てた同僚・小手伸也にも追い越されたり、自信喪失するサラリーマンを戸次重幸が演じる。

スナックのママ・滝藤賢一は田舎町では理解されないゲイ。ある日偶然店に寄ってくれた同級生の丸山智己は、実は怪しい水などを売るマルチ商法販売員だった・・・。

これらの人を癒してくれるコーヒーを、青山(中村倫也)が淹れてくれる。

 

しかし、これら第3話(一回が2話仕立てなのでここまでで6話)の随所に、後のハードな内容の伏線が張られてるのだ。

あぁ、これは原作通りハードな部分までやっちゃうのね、と思った。

いいのか。引かれるくらいエグいぞ。絶対、この前半部分で癒しドラマだと勘違いしてしまった人は脱落するぞ。

キン肉マンをギャグ漫画と思って油断して読んでたら、ラーメンマンやブロッケンJr.が出てきたあたり一気にハードになったのと同じパターンだ。気合い入れて観ないときついぞ。

 

コーヒーを入れながら、ほんわりゆっくり語りかけるように話す青山(中村倫也)だが、右手には薬指と小指が隠れる手袋を常にはめている。

第2話(ep.3)、のどかな田舎の生活にうんざりして、テレビや雑誌でキラキラに見える東京に憧れる女子高生・山田杏奈。青山(中村倫也)のコーヒーワゴンに潜り込んで東京まで連れてきてもらい、ネットで知り合った女性(臼田あさ美/ep.4にも登場)に案内してもらったり泊めてもらうという。でも、実は騙されてて「あんたレベルは東京にはゴマンといる」と現実を突きつけられるわ、「タダで泊めてもらえると思ったん?」と半グレ男達に襲われそうになる。

そこに中村倫也登場。

優男に見える中村倫也をなめてかかり喧嘩を仕掛ける半グレ達。だが、あっけなく中村倫也にやられる。強い。強すぎる。喧嘩慣れしてる動き。そしてその目はいつもの優しい目ではなく、深い闇をたたえた瞳。

ラーメン屋で「まだびびってんすか」という後輩に先輩半グレは「ありゃァ、絶対過去に人を殺してる奴の目だ。真っ暗(まっくろ)の目だ」と。その会話を聞いていたチンピラが「兄さん、その話詳しく教えてくれない?」と・・・。

チンピラの名前はぺい(磯村勇斗)。この前半部分では正体は謎のままだが、青山(中村倫也)を追ってる(探してる)みたいだ。

 

青山(中村倫也)の強さは、第3話(ep.6)のゲイのママ・滝藤賢一が、元同級生の丸山智己にマルチ勧誘されてるところでも発揮される。執拗にハンコを押させようとする丸山智己を、スナックの奥のソファで寝てた中村倫也があっけなく成敗。その強さは異常だ。喧嘩慣れしてるってレベルじゃない。

第4話(ep.7)で、パンクしたタイヤを交換してもらうために寄った、昔の仲間が経営するガソリンスタンド&修理工場。昔の仲間ゴンザ(一ノ瀬ワタル)は青山(中村倫也)の過去を知ってるみたいで、本当にコーヒー屋になったん?なんかの罠?と勘ぐる。

あげくには「なるべく早く出ていってくれ」と、完全にビビってる様子。

そのガソリンスタンドの客で、愛する妻(松本若菜)を亡くしてコーヒーを絶っていたトラックドライバー(野間口徹)の心を癒した後、中村倫也は次の街へ。

 

頼まれてた希少な豆を渡すために、元バリスタチャンピオンの光浦靖子のカフェに立ち寄る。

そこで開催してるコーヒー教室には、遊び半分の有閑主婦の生徒に混じって、第一話(ep.1)で登場したOL夏帆の姿が。青山(中村倫也)の淹れてくれた珈琲で、コーヒーの世界にすっかりハマってるみたいだ。

しかし、昔の仲間ゴンザ(一ノ瀬ワタル)はぺい(磯村勇斗)に脅され、娘の無事と引き換えに青山(中村倫也)の車にGPSを仕掛けてた・・・。

ついにぺい(磯村勇斗)に見つかった青山(中村倫也)。巻き込まれる夏帆。

 

青山(中村倫也)の過去や、青山を追うぺい(磯村勇斗)の正体などが後半明らかになっていく。

 

ここからがハードな内容になるのだ。かなりエグイ暴力描写などがあるから、録りだめしてて一気観しようとしてる人は注意。特に気の弱い人や、ほんわかしたドラマと勘違いしてる人は、ここから先は見ない方がいいかもしれない。読まないでくださいね。

 

青山(中村倫也)は裏社会の人間で、暴力団(組織)の依頼で必要のない人間(ほるもん)を始末する壊し屋だった。当時は金髪で、無表情に淡々と相手を殴り続け、その圧倒的な暴力で平気で人を殺す。そう、常軌を逸脱したまっくろな目で。

その姿に憧れていつもくっついてるぺい(磯村勇斗)。

 

ある日、またも組織から依頼を受けた「ほるもん」を処分した後、二人は路地裏で変な浮浪者と出会う。その男の名前はタコ(光石研)といい、手にコーヒー豆を入れた籠(煎るための網)を持っている。

「美味しいのを飲ませてやる」と言うタコ(光石研)についていく二人。タコの住まいはお約束のガード下のバラックだが、中は驚くほど整理整頓されている。特にコーヒーミルやドリッパー、カップなどコーヒーに関するものはピカピカだ。

そのタコ(光石研)が淹れてくれたコーヒーを飲んで、青山(中村倫也)は驚く。

「美味い」と。

ぺい(磯村勇斗)には美味しさがわからない。

この二人の演技が素晴らしいのだ。

 

その後、青山(中村倫也)はタコ(光石研)の元に通い、コーヒーを習うのだが、人生で初めて夢中になれるものに出会えた喜びや、子供のようにコーヒーに夢中になる姿を見事に演じてる。まっくろな目をした殺し屋とは思えない。

コーヒーの淹れ方だけでなく、人生を楽しむために大事なことを色々、タコ(光石研)から教わ流うちに、次第に暴力だけの世界に嫌気がさし、ほるもんを処理する(仕事)にも躊躇するようになる。

 

コーヒーの美味しさがわからないぺい(磯村勇斗)は、コーヒーに夢中になる兄貴分に、置いてきぼりを食った子供のように寂しそうだ。青山(中村倫也)がコーヒーの道具を片付けた時の嬉しそうな顔。やっと自分のところに戻ってきてくれたんだと。やっといつものあの圧倒的な暴力の兄貴に戻ってくれるのだと。

磯村勇斗はこんな誰かを慕うチンピラ役が似合う。

「SUITS/スーツ」では中島裕翔演じる鈴木大貴の幼い頃からの親友というか悪友・谷元遊星役。真っ当に働こうとしてる中島裕翔を自分の裏稼業に巻き込もうとする、厄介な幼馴染を演じてた。

「今日から俺は!!」では、三橋(賀来賢人)や伊藤(健太郎)の喧嘩相手で、不良の巣窟と言われる開久高校のNo.2、相良猛を演じてた。「狂犬」と異名されるほど卑怯な喧嘩を得意とするが、最終回で番長の片桐(鈴木伸之)とともに開久高校を去る時の寂しそうな顔。

どちらも、強がっているが、置いてきぼりを食らいたくない、ひとりはいやだ、寂しいのは嫌いだという役だった。そして今回の「珈琲いかがでしょう」でも、見事に青山(中村倫也)を慕う弟分を演じた。

そういや、中村倫也も「今日から俺は!!」に出てたな。東京の不良・白原(紅野と偽名名乗ってる)で、無関係の大学生のアパートを勝手に占拠して居座ったり、開久高校の生徒をリンチして歯を全部抜いたりと、やりたい放題。自分が逃げるためなら仲間も平気で裏切る悪党を演じてた。

そう考えると中村倫也が今回演じた過去の壊し屋も、ぴったりな役なのかもしれない。

 

青山(中村倫也)がリンチされるシーンなどもかなりエグイ描写だが、その時の「俺はただ美味しいコーヒーが淹れたい。ただそれだけです」と言う中村の表情はとても印象的なのだ。

青山(中村倫也)がリンチにあってる時のぺい(磯村勇斗)は切なさそうで、「お前も殴れ」と命令された時のなんとも言えない表情は、こちらまで泣きそうになったよ。

淋しさを紛らわす飴のことも、そして三代目の命令で探してた理由も切ないが、自分の足をナイフで刺して青山(中村倫也)を逃がす健気さも最高だ。

そして今度は自分がリンチされながら思い出す珈琲が苦手な理由も・・・。

 

なんで三代目が青山(中村倫也)を探していたのか、そもそもなんで青山(中村倫也)はくみ抜けしてまでワゴンでコーヒーの移動販売しながら全国回っているのか。

細かいところが知りたければドラマや原作漫画を読んでくれ。俺が説明するより、スッキリ明瞭だ。

 

 

一つだけ気になったのはウインナーコーヒーの話。

今時「ウインナーコーヒーって、ウインナー・ソーセージがコーヒーに入ってるの?」なんてこと質問する人はいないと思うが、問題はそこじゃない。

ドリップコーヒーに生クリーム(ホイップクリーム)を乗せたこのウインナーコーヒーが、オーストリアのウィーン発祥だからそう呼ぶんだってところまではいい。

でもそれなら「ウィーン・コーヒー」でいいじゃないか。「ブラジラー・コーヒー」とか「コスタリアーコーヒー」とは言わんやろ?

それに「ブラジル」とか「コロンビア」って、豆の産地だけで呼ぶよね。それならただ単に「ウィーン」と呼べばいいじゃないか。

そもそもウィーンはドイツ語読みで(Wien)ヴィーン、フランス語読みなら(Vienne)ヴィエンヌ、米語で(Vienna)ヴィエナだ。ウィーンは日本語読みか?

「トルココーヒー」とか、「ベトナムコーヒー」というのだから、「オーストリアコーヒー」でもいいじゃないか。

謎は深まるばかりだ。

 

 

俺は1日に何杯もコーヒーを飲む。

以前は少ない日で5杯、多い日は10杯以上飲んでたが、最近は1日マグカップ3杯程度に落ち着いてる。ただし在宅時で、出かけるとカフェやサテンを見つけては入ってしまう。

カフェインは身体に・・・とか、飲み過ぎは・・・とか気にしない。美味しいから飲む。

最近世間では「身体に」とか「健康に」とか気にしすぎね。みんなそんなに健康ヲタクなのかな。病気にでもなってない限り、医者に止められてない限り、美味しいもん食え、好きなもん飲めって思う。

 

それではそろそろ、コーヒー淹れようかね。

たこさん仕込みじゃないけど、俺も結構美味しいコーヒー淹れれるんだよ。

さすがに焙煎まではしないけどね。

青山(中村倫也)のように、キッチンワゴンで移動カフェやろうかな。

 


深夜特急 平野甲賀さんの装丁

2021-03-26 21:51:40 | BOOK/COMICS

ジャケ買いっていうのがある。

レコード(CD)でジャケットが気に入って買ってしまうことだ。

いいジャケットのアルバムは名盤が多い。無名のアーティストであろうと、ジャケ買いをしてそれが“当たり”だった時は、何気に拾った石が実は宝石の原石だったってくらい嬉しい。

 

本でもジャケ買いはある。

その一つが沢木耕太郎の『深夜特急』。

 

本の場合、「タイトル(題名)買い」っていうのもあるが、ジャケ買いもある。

単行本ではそれほど興味がなかった本でも、文庫本化された時に表紙が気に入り読んでみようかなって手に取ってしまうことは多々ある。

 

沢木耕太郎は『バーボンストリート』というタイトルが気に入ってタイトル買いをした。

これがまたすごく面白いエッセイ集で大当たりだったのだ。

 

音楽と同じく、一つ気にいったらその作家やアーティストの他の作品も気になる。

沢木耕太郎の作品は他にないかな?って本屋に出かけて見つけたのがこの『深夜特急/ミッドナイト・エクスプレス』。

全6巻かぁ。

乗り鉄とか鉄男じゃないから(当時はそんな言葉なかったが)鉄道での旅行日記とかだったら嫌だなぁって思いながらも、『深夜特急』ってタイトルとジャケット(文庫本カバー)が気にいったのでとりあえず第1巻(香港・マカオ)を買ってみる。

 

めっちゃ面白い。

一気に読んだ。

これは当たりだ。大正解だ。

すぐに2−6巻まで一気に買ったよ。(当時は「大人買い」という言葉もない)

 

この本の装丁をされたのが平野甲賀さん。

今月22日に亡くなられたとニュースで知った。

訃報で名前を聞いた時、「あれ?どこかで聞いたことある名前だぞ」と、持っていた文庫本を引っ張り出して確かめた。やはりそうだ。深夜特急の装丁(正確には装幀)の人だ。

独特の題字が近未来的で印象的なのだ。

 

 

ジャケ買いとかタイトル買いっていうのはamazonとかではなかなか巡り合わない。

やはり本屋やレコード店に行かないとね。

なんかいいのないかなぁ、掘り出し物ないかなぁって探すのも楽しみなのよ。で、ジャケットやタイトルが気になって手に取って吟味して(または衝動的に)レジに行く。

ネットショッピングの「カートに入れる」とかポチッとワンクリックじゃ味わえないのよ。

データマイニング機能を使った「この本を買った(他の)人はこんな本も買ってます」って紹介は、それこそ大きなお世話なのだ。

 

ジャケ買いとかタイトル買いは、本能と直感との勝負だ(大げさだな)。

勿論たまには負けもある。

しかし、偶然の出会いでいい作品に出会った時、新しい世界が広がるのだ(大げさだなぁ)。

 

でも、ネットで買うのに慣れちゃうとね。やっぱり便利だもんね。人混みもないし。手軽で便利だし。探し廻らんでいいし。店員に面倒くさそうに対応されてイラつかんでもいいし。

ワンクリックで翌日届くしね。

これから本屋がどんどん潰れていくだろうなぁ。実際トーハンなど大型取り次ぎがあ破綻してるもんね。

 

ちなみに深夜特急/ミッドナイト・エクスプレスとは、トルコの刑務所に入れられた外国人受刑者たちの間の隠語。脱獄することをミッドナイト・エクスプレスに乗ると言ったのだ。って本に書いてあってた。

納得。

大沢たかお主演でドラマ化もされたこの名作を表すタイトル。題字と装幀。見事だ。

機会があれば是非読んでみてほしい。損はしない。

 


完全に乗り遅れた〜鬼滅の刃

2020-12-05 22:37:44 | BOOK/COMICS

完全に乗り遅れてしまった。

鬼滅の刃。

 

すごいなぁ。最終巻の発行部数が初版395万部だって?

これって、単純計算で国民30人に一人は読んでるってことよね。

その昔ピンクレディがシングルレコード100万枚売ってた。誰もがメロディ曲を口ずさめ、女の子は振り付け踊れてた。多分今でも踊れるだろう。

沢田研二や山口百恵、美空ひばりは100万枚売れた曲はないのだが、当時のヒット曲は誰もが知ってて歌えた。

鬼滅の刃はそれ以上に売れてるってことだ。395万部(もう400万部でええやん)ってもはやどれくらいすごいのか見当もつかん。週刊少年ジャンプは現在395万部なんて売れていないから、コミックスで読む派がそれだけいるってことだ。

 

しかしこの鬼滅の刃、俺は1ページも読んでいない。

アニメも観ていないし、当然現在公開中の映画「無限列車編」も観ていない。

したがって、全く話題についていけていない。

 

週刊少年ジャンプで連載してたのは知ってる。ドラゴンボールや北斗の拳が連載されてた頃は毎週買ってたのだが(マガジンもサンデーもね)、ここ数年はもう買っていない。

昨年秋頃に芸能人がポツポツ「鬼滅おもしれ〜」って呟き始めたので、「よっしゃ俺も読んでみるか」と本屋に行ってビックリ。

最新巻16巻は売り切れ。

それどころかそれ以前のコミックスも「一人各巻1冊まで」って購入制限までされてる。

あれ?そんなに人気あるの・・・。

今からならまだ間に合うと「大人買いダァ」なんてめっちゃ大甘だった。

書店を数軒廻ったがどこも最新巻はおろか、それ以前の単行本も店頭には3巻と8巻だけという感じだ。そしてどこも「一人各巻1冊まで」ってPOPがある。転売ヤーはここにも出没か。

頼りのamazonもダメ。入荷予定無し。以前のコミックスもセットも、マーケットプレイスでは「足音見やがって」って高額がついてるのしかない。

 

TVでアニメが終わり、そうこうしてるうちに単行本の累計発行部数が2000万部突破したとか2500万部突破とか、その後の新型コロナウイルスの感染患者数のような勢いでどんどん数字が伸びる。

クリスマス過ぎたら、まぁブームも去るかな、それからまとめ買いだなんて思ってたらそれも大甘。

17巻が発売された頃にマスコミが騒ぎ出し、18巻発売あたりではもう完全にお手上げ状態。

5月にはジャンプでの連載が終了したらしいのだが、今度は企業コラボ商品の怒涛のラッシュ。

ローソンとのタイアップから、ロッテ、森永、味覚糖、おやつカンパニーなどのお菓子メーカー、日清や丸美屋などの食品メーカー、ダイドードリンコまで。まるで以前のONE PIECEを模倣してるかのようだ。

イオン、くら寿司、JR、ユニクロ・・・。ちょっと思い出すだけでも結構出てくる。多分もっとあるだろう。

 

同じく連載終了時に「いきものがかり」とのコラボムービーが公開され、映画化やコラボグッズの発売などのPRが始まった『100日後に死ぬワニ』は、受け入れられず大炎上したのにね。

『鬼滅の刃』も『100日後に死ぬワニ』も同じようなメディアミックスを展開をしたのに、片方は大ブームになり、片方は大炎上して今や話題にもならない。

集英社と電通の違いかなぁ。ファン層の違いかなぁ。

 

そしてトドメが映画『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』だ。

新型コロナのせいで新作公開が延期になったり、番宣が思うようにいかない作品が多い中、公開された途端あれよあれよと言う間に記録を塗り替えていく。

『ハリーポッター』も『踊る大捜査線』もぶっちぎり、同じアニメの『もののけ姫』や『ハウルの動く城』も抜き、『君の名は』も『アナと雪の女王』も抜き去った。

262億円の『タイタニック』も抜いて2位に躍り出て、あとは歴代一位、308億円の『千と千尋の物語』だけだ。

 

実は俺、『ハリーポッター』や『踊る大捜査線』は観たのだが、『タイタニック』はDVD化されてから(つまり劇場公開からだいぶ経った頃に)観た。

だって長いんだもん。もっとまとめろよジェームス・キャメロン。あと、沈みゆく船の中で逃げ惑うローズ(ケイト・ウィンスレット)の髪の色が途中で変わってるのはなんでだ。逃げながら染めたのか?

 

宮崎駿が大嫌いだから、『もののけ姫』も『ハウルの動く城』も見ていない。

『千と千尋の物語』もTVでやってるのをなんとなく眺めてみたくらいなので、ストーリーが全然理解できていない。海の上を走る列車の意味がわからないどころか、誰が千で誰が千尋かも知らない。

「宮崎駿が嫌いだ(正確には宮崎駿のアニメ作品が嫌いだ)」と言うと「なんでぇ〜〜??」って疑問符だらけの逆質問をされるが、説明面倒くさいので「タイトルに“の”をつけるから」と答えるようにしている。

『風の谷の』『崖の上の』『魔女の』『紅の』『ハウルの』・・・“の”だらけ。『もののけ姫』なんか“のW”だ。

 

だから『鬼滅の刃』が宮崎駿の作品の興行記録を抜こうが一向に構わない。それどころかありがたい。

「えっ観てないの〜」「なんで〜?」って、まるで「タピオカ飲んだことがないってどこの原始人?」みたいなことを言われなくて済む。

 

いえいえ、勘違いしないで欲しいのだが、俺は

「流行だのトレンドだの、いちいち振り回されてもしょうがない」

なんて、自分らしさとか、ありのまま、自然体を追及するような男ではない。むしろ逆だ。

接客業,ファッション業界の端席にいるものとしては「流行がなんだ」「はやりを追いかけても仕方がない」なんて言ってられない。それどころか先にトレンドをふまえて提案する立場だからな。

夏に長袖を平気で着てる。冬も夏も黒ずくめ&革ファッションを好むのは季節感を誤魔化せるからでもある。

流行りの場所や店にも行く。イベントも見に行く。ファッションショーや新作コレクションとか発表会も呼ばれりゃホイホイ行く。

いろんなところにアンテナ張って情報収集、自分なりに分析し流行や傾向を読み取る。それくらいはする。できる。

だから、流行するもの・コケるものは大体読める自信はある。

 

だけど、鬼滅の刃は乗り遅れた。

気付くのが遅かった。まさかこんなに化物みたいなヒット作になるとは・・・読めなかった。

 

ライブハウスで頑張ってるバンドを見つけ「これ、かなりいいよ」って周りに宣伝する。そして彼女彼らがメジャーになったり売れたら嬉しい。「売れる前から知ってるんだぜ」ってのは自己満足の範疇でいい。「売れたら奴らは変わった」なんて置いてけぼりくらったようなことを言う古参ファンはちょっとみっともない。

同じようなことは新人バンド、アイドル歌手、俳優、タレント、コメディアンなどにも存在する。ジャニヲタにしろヅカファンにしろ一緒だろう。先物買いじゃないけど、売れる前の原石を見つけ応援し成長を見守る。相撲で言うタニマチね。

決して超メジャーになっても「私が育ててあげたんだ」など口に出してはいけない。

ましてやニワカを「今頃?」とか上から目線してはいけない。Welcome!「歓迎するよ、この世界へようこそ」と迎えてあげてくれ。

「まずここら辺あたりから読んで(聞いて)ご覧」とか「これを抑えとかないとファンではない」などと薀蓄や情報をつい新参者に語りたくなるが、してはいけない。すでにスタート地点が違うのだからね。

マイナーな頃から知ってるファンと、売れ始めた頃に目をつけたファン、売れてからはまったファン。沼にはまるヲタになるか、上っ面を通り過ぎるだけのニワカになるかは、人それぞれだからな。

アニメにしろ、漫画にしろ、アイドルにしろ、マニアックなネタや、コアな話題を共に語りたいならファンミーティングやオフ会でやってくれ。その方が存分に楽しめるだろう。

 

鬼滅の刃。

完全に出遅れた俺も、もう少し落ち着いたら俺も読めるだろう。

アニメも見るかもしれないし、劇場版も見るかもしれない。

その時は、どうかお手柔らかに。


野球狂 水島新司引退

2020-12-01 22:54:33 | BOOK/COMICS

筆を折るという言葉がある。

作家が「もう書かない(描かない)よ」と宣言した時に使われる言葉だ。

野球漫画の巨匠、水島新司さんが筆を折るそうだ。いや、この場合は筆を置くかな。学がなくてすまん。

昨今、芸能界では「引退します」と言ってたのに知らない間にしれっと復帰してたり、「そんなこと言いましたっけ?」って感じで平気でカムバックしてたりするけどさ(小林麻耶、お前のことだ)。

漫画家の引退宣言てのは珍しいね。ご苦労様でした。

 

野球漫画といえば、水島新司さんが出てくるまでは根性もので、どこか現実離れしてた。

子供の頃から大リーグ養成ギブスをつけさせられてたり(今なら虐待だと騒がれるな)、分身魔球を投げたりね(真似してゴムボールへしゃげてから投げたよ)。『アストロ球団』なんて長い連載中たった3試合しかしてないのに、毎試合ごとに誰か死んだりするくらいどっかフィクションだった。

 

巨人の星も侍ジャイアンツも、当時一番人気球団だった巨人(読売ジャイアンツ)がメイン。その中で水島新司さんはあえて阪神タイガースを描いた。

それが『男どアホウ甲子園』。

これも今なら物議を醸しそうなタイトルだが、当時はそんなの誰も気にしちゃいねぇ。

阪神の本拠地・甲子園球場を見て育った藤村甲子園って主人公。投げる時に「ぅぉオオおおおお!」と言う(叫ぶ)。類い稀ぬ投打のセンスで高校野球〜六大学、そしてプロ野球と成長していく。

高校野球ブローカーなる怪しいやつが出てきたり、学校側が陰謀企てて甲子園出場停止に追い込まれたり、この漫画の頃はまだ水島新司さんもちょっと現実離れ。

ドラフトで阪神じゃなく巨人に指名されたらそれを蹴って東京大学へ入学するんだが、カンニングでだ。すごいだろう。できねぇって。しかも中退して阪神に入団する。

 

『男どアホウ甲子園』の印象的なシーンは、寮かなんかの廊下で、先にあるろうそくの炎を投げた球の風で消そうとするのだが、最後は「ぅぉオオおおおお!」と投げた球が通過すると廊下に面した部屋のドアが全て開くのだ。どんな風圧だ。漫画だからいいのだ。

 

水島新司といえば『ドカベン』だろうと言われるが、この『男どアホウ甲子園』が少年サンデーで連載してたから、少年チャンピオンで『ドカベン』が連載始まった時は柔道漫画だったのよ。

しかもめっちゃ貧乏。畳屋のおじいちゃんに妹とともに育てられてた(両親はどこへ?)。岩鬼は逆に金持ちね(その後親が倒産して没落)。殿馬とか里中は柔道編ではまだ出てきてなかった気がする。(かなり昔のことなので記憶が曖昧だ)

で、『男どアホウ甲子園』の連載が終わってから、晴れて野球漫画に転向。中学編(柔道編)が終わり高校編(野球編)になったが、柔道時代のライバル、影丸や雲竜も野球に転向して登場してた。

でもこの頃はまだフィクションが入ってたね。

元ピアニスト殿馬くんは秘打「白鳥の湖」「G戦場のアリア」「黒田節」などから、さらに秘走「運命」とかよくわからんものやってた。彼がピアニストとして指の短さを克服するため指間の皮を切ってたのはちょっと衝撃だった。

ドカベンにも根性・スポ根体質が残ってたね。

明訓高校の野球部監督・徳川さんは「酔いどれノック」「ごぼうぬきノック」というスパルタ教育だ。今なら「しごき」だの何やかんや問題だ。

神奈川県大会予選で南海権左のいる吉良高校ってとこと対戦したチームが熱中症で試合放棄するのだが、そのチームの監督が「あまり水を飲むとバテるぞ」と言ってたことは覚えてる。当時はそれが常識だったのよね。あのころ根性論をぶちまけてた体育の先生は、すべての卒業生に謝れよなって思う。

 

人気の高いライバル・白新学院の不知火。

彼は最初片目が義眼って設定だったのだが、ただ単に角膜の障害って変わって父親からの移植で見えるようになった。彼は庇に切り込みの入った野球帽を深めにかぶり右目だけで見てたのだが、移植後もキャラ設定のためかそのままだ。ちなみに「白新学院」も知らない間に「白新高校」に変わってた。

彼こそ「明訓(ドカベン)さえいなければ・・・」の一人。5回県予選で明訓と対戦し全て接戦で負けている。甲子園に出れてない悲劇の投手だ。

 

一番印象的なのは2年の夏。2試合連続のパーフェクト(完全)試合を達成し、三回戦で明訓高校と対戦。9回終了までパーフェクトピッチングだが、白新も里中にノーヒットに抑えられる投手戦。延長戦に突入し、ここで「ルールブック盲点の一点」を取られ敗退する。

この時の不知火の「俺は負けてない。俺は勝った。なのになぜ・・・なぜ点が入ってるんだぁあああ」は悲壮すぎる。

まさかこの盲点ルールが、実際の野球の試合で使われた時はさらにビックリした。2012年の甲子園2回戦、そして2019年秋田県大会決勝だ。覚えてる人も多いかもしれない。

 

俺の好きなキャラの一人、大阪通天閣高校の阪田三吉。通天閣打法でめちゃくちゃ高いフライを打ち上げ、その間にベースランニングする。目測を誤りキャッチングに失敗した時にはすでにホームインしてるという打法。

ドームなら天井に当たってしまうから打ってもしょうがないが、甲子園なら可能というバカバカしい打法だが、当時アッパースィングで真似したよ。

彼は地元大阪で、野良犬に石をぶつけて気絶させてコントロールと球速を鍛えてた。連載時はその気絶した犬は近所のがめついババァに売っていた。「えぇ赤犬やな」「2000円やな」「がめついなぁ」ってね。

それが単行本になってる今は「危ないとこやったな保健所に連れて行かれるとこやで」に変わり、「2000円やな」とお金渡すシーンは「これで犬の餌買うてきたって」「へっ気前のええこっちゃ」に変わってる。今だと何かと問題あるんだろうね。

 

もう一人、土佐丸高校の犬飼三兄弟、長兄の犬飼小次郎は不知火のようにクールで、さらにワイルド。闘犬の牙を研ぐヤスリで、スパイクの歯を磨く(昔はスパイク部分が金具の刃のようになってた)。スライディングの際に野手を傷つける殺人スパイクって、今ならこれ一発アウトだけどさ。

 

ドカベンもいいけど、『あぶさん』も名作だ。

地方に講習に行くと、先々で地元の美味しい店に連れて行ってくれたりするのだが、大阪から来たというのがわかると必ず「大阪でしたらやっぱり阪神ファンですか」と言われる。

阪神は大阪の球団ではない。本社は別として、甲子園球場は兵庫県だ。最初はギャグのつもりで「いえ。PLファンです」とか「浪商と北陽です」とか言ってたのだが、ただの高校野球ファンと勘違いされることも多かったのでやめ、「大阪ですので近鉄と南海。と断言するようにした。

残念ながら今はどちらの球団もない。近鉄はオリックスに、南海はダイエー〜ソフトバンクに変わった。

本拠地は日生球場と藤井寺球場。どちらもガラガラでゆっくり見れた。日生は専門学校帰りにね、藤井寺は外野席(芝生)で寝転がってラジオ聴きながらね。

 

そんな南海ホークスを描いのが『あぶさん』。

酒を愛し、呑んだくれの景浦安武が主人公の野球漫画だ。しかも実名でかなりプロ野球選手が登場する。アニメ化はされてない。っていうか権利とか許諾の関係できないんだろう。

 

その酒場で呑んだくれてたあぶさん・景浦安武を南海にスカウトしたのが岩田鉄五郎。

『野球狂の詩』で「にょほほほほ〜」と老体に鞭打ちながら投げる東京メッツの左腕のピッチャーだが、『あぶさん』では南海ホークスのスカウトになっている(景浦の高校野球時代の監督でもあるみたい)。

彼が東京メッツのドラフト一位に指名したのが水原勇気。女性初のプロ野球選手。現実では未だセ・パ24球団には存在しないが、ジェンダーフリーの昨今、アメリカメジャーリーグが登用したら、日本の球団も動く気がする。

 

あぶさんの景浦は連載途中からDH、そして代打専門になったのだが、東京メッツの水原勇気は1球ストッパー。勝ち試合の9回2アウト2ストライクからの1球限定。

よく考えたら「それはおいしいとこだけ持ってくだけでは」って感じだが、その決め球は「ドリームボール」と異名をとる。漫画でもどんな球なのかよくわからない。

ただ印象的なのは、ドリームボールの完成度を上げるために、トレーニングにボウリングを取り入れたところ。おかげでこの頃ボウリングに行くと、水原勇気が頭によぎって仕方がなかった。ちなみに彼女は単行本10巻からの登場だ。

 

って書き出したらだらだらと長くなってしまった(それはいつものことだが)。

男どアホウ甲子園、ドカベン、あぶさん、野球狂の詩、どれも鮮明に思い出せる。

しかし、『あぶさん』は107巻完結だが、最後の方はもう読んでないのでラストどうなったのか知らない。

『ドカベン』は「大甲子園」までで、その後の「プロ野球編」「スーパースターズ編」「ドリームトーナメント編」は飛び飛びでしか読んでない。里中が誰と結婚したのかもよくわかってない。

累計205巻ってことは単一タイトルだったら亀有両さんより長編だな。まぁすぐ後ろにゴルゴ13が控えてるけどね。クッキングパパもいるね。

 

画業生活63年。

長い間、お疲れ様でした。ありがとう。


岩波新書が美味しんぼの言い回し

2020-10-04 22:02:00 | BOOK/COMICS

なんか最近、中の人が頑張ってるね。

SHARPやパイン飴の中の人がフランクなのは結構有名だけど、最近ではアメリカ在日海軍司令部が「ロナルドレーガン(空母)日本にください」ってツイートに『やだ』って即答したり。

これぞSNSって感じだね。

誹謗中傷するためのものじゃなくコミュニケーションツールだからね、楽しく使おうよ。

 

さて、そんな中岩波ション所さんのツイートが結構面白い。

岩波新書さんが「中国寄りだと」とか言われてることに対して呟いたTweet。

要約すると

「岩波新書は中国寄りだとか言われてるけど、そういう人たちは明日本屋に来てね。『中国』と呼ばれる地域の多元性に焦点を当てた本で、学問とはどんなものか感じさせてあげますよ。」

 

まぁ例のごとく一部のネット民によって「偉そう」とか「上から目線」という批判的なコメントがあったらしいが、それに対しても

「このツイートが『上から目線』だという批判をいただいてます。『美味しんぼ』の山岡士郎の有名な言い回しを模したため、そのような印象を与えたようです。」

と意図を説明。

 

そう、最近の若者は知らないかもしれないが、この言い回しは「美味しんぼ」での山岡士郎が料理人やグルメ気取り、勘違い野郎にいう有名なセリフまわしだ。

「本当の寿司を食わせてやる」

「1週間後に食べさせてやろう」

などなど。

 

海原雄山の「こんなものが食えるか!」「店主を呼べい」と同じく、山岡士郎が料理に満足できなかった時に、諭すように言う定番のセリフだ。

 

ホイチョイプロダクションの漫画「気まぐれコンセプト」でもパロディされてた。

 

しかし、これだけでこの話は終わらない。

岩波新書のライバル、中央公論新社の新書部門「中公新書」が岩波新書のTweetを引用してTweet。

なんとこちらは京極さんの名台詞を模して、「岩波はん、なんちゅうもんを出してくれたんや...なんちゅうもんを...」と。

 

これは同じく美味しんぼの、京極万太郎さんの有名なセリフ。

鮎対決で山岡士郎の後、海原雄山が出した鮎を食べての京極さんのセリフ。

「なんちゅうもんを食わせてくれたんや・・・」(涙ボロボロ)

 

岩波新書と中公新書、仲がいいのか。

まぁこういうやりとりは微笑ましくていい。

偉そうだとか上から目線だとか、しょうもないクレームもどきの誹謗・中傷する暇あったら、本を読めよ。

 

京極万太郎さんは、第1巻第4話ですでに登場してる。

登場時はルノワールの絵を貸すの貸さないので、接待の料亭の料理にケチをつけてごねてた京極さん。億万長者に「ケツの穴の小さい爺さんだ」とケンカを売る山岡士郎。

そしてこの時に「明日またご馳走させてもらえませんかね」と山岡が言う。その後に続く黄金パターンが初登場した。

そして翌日岡星で京極さんに出したのが美味しい米と味噌汁とイワシの丸干し。貧相な献立にうろたえる周りを制し、食べ始め、満足する京極さん。めでたしめでたし、ルノワールを貸してくれることに。

そして最後に京極さんは山岡に言う。

「ところであんた・・・、最初に会うた時から気になっとったんやが・・・」

「あんた、海原さんの息子さんと違うか?」

この回には京極さんをはじめ、その後幾度となく登場する岡星や辰さんも初登場(海原雄山は第6話で初登場)。その後の美味しんぼには欠かせない名脇役勢揃いの回であり、美味しんぼの食に対する方向性(高価や贅沢な食材だけが満足させるものではない)を打ち出した記念すべき回だ。

 

前述の「なんちゅうもんを食わせてくれたんや・・・」はこの回ではない。

第64話だ。

京都に帰ろうとして東京駅の階段で転んで、捻挫で入院した京極さんを見舞う東西新聞社の面々。「病院の飯は口に合わへんでなぁ」と嘆く京極さんに「早く美味しいもん食べたい一心で回復早まるかも」と言う山岡。

「じゃぁ退院したら美味しいもんご馳走してな」「天ぷらがエェなぁ、鮎の天ぷらが食べたい」という京極さん。山岡も了解したところで、海原雄山が見舞いに登場。

「退院したら美味しいものをご馳走しましょう」と言う雄山に「いや、山岡はんにすでに鮎の天ぷら頼んだし」と答える京極さん。

「天ぷらの揚げ方もろくにわかってない上に、鮎のことを知りもしない男が、鮎の天ぷらか。恥の上塗りのまた上塗りだ」とケンカを売る雄山。

まぁ定番のパターンね。

 

雄山VS士郎の「それほどまでいうなら食わせてやる」「食わせてみろ」は、度々登場している。

 

そして退院後、これまた美味しんぼ重要キャラ、雄山の師匠であり人間国宝の陶芸家、唐山陶人の家で鮎対決。

山岡の後に雄山が出した鮎を食べての京極さんのセリフがこれ。

「なんちゅうもんを食わせてくれたんや・・・」

 

吟味して保津川の10cmの鮎を出した山岡に対し、雄山が出したのは京極さん生まれ故郷の高知・四万十川の鮎。

「最良の材料だとか、最高の技術だとかではなく、もてなす心だ」と一喝する雄山。

「お前は以前、京極さんが四国の出身と知ってイワシの丸干しを出したことがあるはずだ」と。(京極さんが米相場で立身したとかも考慮してた)

「鮎の味は川によって違う。それならどこの川の鮎が京極さんに喜ばれるかわかりそうなもの。それを鮎に関する小賢しい知識で忘れてしまうとは・・・」

 

どんなに最高の材料と料理と店を用意しても、もてなす心が大事なんだと諭す雄山。

言い方は毎回きつく、今でいうパワハラだが、言ってることは正しい。

 

そして、不思議なことになぜか海原雄山は京極さんに優しい。

以前も普段どんな食事をしてるかを「京極さんに見せろと言われたら断れん」と言ってたし、雄山を尊敬するという若い寿司職人にも「京極さんのオススメとあれば間違いありますまい」と言ってた。

京極さんは、まだ陶芸家としても美術家としても売れていないころの雄山を知っていて、美食倶楽部も立ち上げたころから知ってるのだろう。

究極と至高の対決でも審査員として対決を見守り、そして山岡士郎と海原雄山を仲直りさせようと何かと世話を焼く。

京極万太郎。かなりいいキャラクターである。

 

美味しんぼ。アニメ版。

10月2日から、公式YouTubeチャンネルで期間限定で無料配信中。

1988年10月から日本テレビ系で放送された全121話。

今こそ、

「なんちゅうもんを食わせてくれたんや・・・」

を見るチャンスだ。

 

ちなみに以下はコミックスで、山岡の「食べさせてやるよ」セリフのあった回を一部抜粋。

町の洋食屋でも

料理の腕自慢の会社社長の別荘でも

浅草の豆腐料理専門店でも

成り上がりのデパート社長に対しても

他にも小籠包や寿司など様々な食材、料理で「食べさせてやろう」がある。

是非、アニメ観て探してみてくれ。


アル中の元TOKIO山口を責める人

2020-09-25 19:06:01 | BOOK/COMICS

元TOKIOの山口達也が逮捕された。

酒気帯び運転で車と衝突事故を起こしたらしい。

この報道がいつものことであるがひどすぎる。

芸能界を引退してもはやただの一般人でしかないのに、いいのか?ってレベル。

 

「絶対やらかすと思ってた」とか「懲りないなぁ」とか「これで芸能界復帰は途絶えたな」なんて一般SNSで飛び交うのは仕方がない。

しかし、ワイドショーとか報道番組を見てると、辞めたとはいえ元同じ世界にいた人を、ここまで責めるか〜?って思ってしまうくらいひどい。

そこまでボロカス責める権利がお前たちはあるのか?って思ってしまうのよ。

 

いや、勘違いしないでほしい。

こういうこと書くとすぐ「かばうんですか」とか「罪を犯したことは間違いない」って正論ぶちかましてマウント取りたがる輩が出てくるが、俺は別に山口の飲酒運転をかばう気などさらさらない。

酒を飲んで暴れる奴、いらんこという奴、物壊す奴、真っ直ぐ歩かん奴、酔っ払いは全部嫌いだ。

炉端の焼き場やバーのカウンターで嫌ほど見てきたし、飲みに行った先で一緒にいた奴がこの状態になったり、隣席の奴がそうなったりするたびにうんざりする。

ましてや、酒を飲んで思考回路がまともな判断ができない状態で、鉄の塊である車やバイクを運転する奴なんて言語道断だ。従って酒気帯び運転で捕まったことに対してかばう気などさらさらない。

 

酔ってる奴に限って言うんだ。

「酔ってない」って。「大丈夫だ」って。

で、平気で運転するんだ。俺はまともに運転できる。これくらいの酒では酔ったうちに入らない。もう酔いは覚めてる。大丈夫ってね。

で、どっかにぶつかって事故するとか捕まるならまだいい。場合によって人をはねたり、取り返しのつかないことになったりする。

その自覚も責任感も、酒を飲んでて「大丈夫」ってほざく奴は持ち合わせていない。

 

俺が言いたいのは、そんな酒。

夏の日に晴れた空の下で飲むビール。うまいねぇ。

寒い日、鍋でもつつきながらの熱燗。うまいねぇ。

オーセンティックなバーで飲むスコッチ。うまいねぇ。

炉端や居酒屋で美味い肴をアテに飲む焼酎ロック、うまいねぇ。

部屋でブルース聞きながらロックグラスで飲むバーボン、うまいねぇ。

酒はうまい。

しかし、そんな酒もある一定の線を超えたら危険な飲み物になる。

二日酔いとか、気分が悪くなるとか、記憶がないとかを経過して、ある時アル中になる奴がいる。

 

アル中。言わずと知れたアルコール中毒である。

今はアルコール依存症っていうように推奨されてるらしいが、アル中と言った方がいいと思う。

乞食を路上生活者、ボケ老人を認知症徘徊老人とか言いかえたところで本質は変わらないけどな。

で、アル中は自覚症状がない。

酔っ払いが「酔ってない」というのと一緒で、アル中が「俺はアル中になっちまったよ」とか言わない。

飲み過ぎとか、行動が変なだけで、「私はアル中になんかなってない」と絶対認めない。

朝から飲んでも罪悪感もない。飲み過ぎても記憶がない。いつから酔ってるか自覚もない。そうこうしてるうちにアル中が出来上がる。酒が飲めないと手が震えるとか、そんな症状がでたらもう末期やで。

 

俺は医者でもカウンセラーでもないから正確なところはわからんけど、彼はアルコール中毒だろう。

飲んでも飲んでも飲み足りないアル中もいれば、暇があればついつい酒を飲んでしまうアル中もいる。普段は普通なのに飲んだら豹変するアル中もいる。飲む量が半端ないってアル中もいる。

 

しかし、コメンテーターたちはその彼を責める。

「自制心に欠けてる」とか「他のメンバーのことを考えなかったのか」とか、中には「あの時の松岡の声は彼に響かなかったのか」なんてのまで。

以前に酒を飲んで不祥事を起こしTOKIO及びジャニーズを退所したのは周知のとおり。

でも考えてくれよ。あの時ジャニーズ事務所は彼を守ってくれなかったのだよ。契約終了して放り出したのだよ。

TOKIOのメンバーも「今戻りたいって言われてもなぁ」と、まぁ形はどうあれ見捨てたんだよ。

そりゃ、内心は「戻ってくるの待ってるぜ」とかだったのかもしれない。「今は耐えて病気を治してくれ」と一縷の希望に賭けて待ってたのかもしれない。

でも相変わらず生活態度が変わっていないみたいだって、それで長瀬が諦めて退所する流れになったのかもしれない。全部憶測に過ぎないけどな。

それを「メンバーの気持ちを考えろ」とか他人に言われてもなぁ。

今回メンバーもジニーズ事務所も何の声明も出してないのに、昔の会見の時のことを出してきて「山口は裏切り者」「山口はみんなの期待を裏切ったやつ」って図式を作ってないか。

 

今回の追突事故の相手が警官だったに始まり、乗ってたのはハーレー、ぶつかる前に蛇行運転する姿が防犯カメラに、飲んでた量はこれくらいだった、これはビールに換算すると35-ml缶何本分、朝から飲んでないといかない量だとか夜通し飲んでたに違いないとか。

こんな捜査情報の漏洩って、個人情報保護法以前の問題じゃないのか。

挙句には離婚して今は家賃8万円の郊外のマンションに住んでるとか、質素な(貧しいと言いたいのだろう)生活をしてるとか。

まぁここぞとばかりに言いたい放題責め放題。

アル中(アルコール依存症)だとしたら病気なんだけどねぇ。

 

だいたいそんなん言うんだったら仕事回してあげてよ。

元芸能人なんてつぶしがきかないんだから。芸能界しか知らないんだから。

特に彼は元アイドルで元ジャニーズ、紅白にも出てた誰もが知るTOKIOのメンバーなのだ。

野村義男ほどの演奏テクニックが彼にあればスタジオミュージシャン(裏方)としてできるだろうけど、彼にそれほどのベースの腕があるとは思えないし。

喋りができるわけでもないからバラエティで使うわけにもいかない。演技をしてるのも知らない。

まぁ、それより先にどこのTVもラジオも彼は使わないわな。ジャニーズに忖度するし。

歌唱印税の他に、自分たちで作詞作曲してたらその印税も入ってくるだろうけど、どうなのかな。どんな契約でレコード(CD)出してたかわからないからなぁ。

ってなるとどこかで働くか。でも君なら雇うか?スタッフの女の子に悪さしそうとか言われそうだもん。偏見とか差別ね。仕方がないと言えばそうだが、それもメディアの報道の弊害。

となると、彼が自分のお金でバーとか飲食店開くとかだが、まぁ無理だろう。

まだ右も左もわからん時からジャニーズで、芸能界しか知らない男が飲食店の経営や商売をしても成功する要素はほぼない。ノウハウもないしね。3年くらいで借金まみれで閉めるのがオチだ。

 

よく芸能界は不祥事に甘い、すぐ戻ってくこれるなんて言われる。

普通の会社なら懲戒免職だとかなんとか。芸能界は普通っていう常識外だと思ってくれた方がいい。

だってサラリーマンなら転職しても生きれるが、芸能人は芸能界でしか生きていけないのよ。

俳優とかは役者として、歌手は歌うことしか、芸人はわらわせることしかできないのよ。他のこと知らないし、できないのよ。だから、みんな戻ってくるんでしょ。迎えてくれるんでしょ。

 

覚せい剤に比べりゃ、飲酒運転なんて微罪だ。下手すりゃ行政処分だ(ただし酒気帯び運転は刑事罰です)。

罪の大小の問題じゃないって?じゃぁ、何?

飲酒運転でしかも逃げた人間が平気で報道ワイドショーの司会に座ってるじゃないか。坂上忍ってやつだけどさ、知らない?

「とくダネ!」って番組で元NHKのアナウンサーとやらが偉そうに「アイドルとして生きてきたから自律ができてなかったんだ。自立ではなく自律、自分を律する自律」なんて言っていた。

アイドルとして生きてきたから自律できてないのではない。アイドルとして生きてきたから一般人としては生きていけないのよ。

 

「自律できない人は自分で立つことができない。一人で生きていくことができなんです」なんて言ってる。

じゃぁ自律じゃなくてやっぱり自立やんってツッコミ入れたいのはチョット我慢して、この人が何を言いたいのかサッパリわからん。奥さんが戻ってきて面倒みるべきだとか言いたいのかねこの人は。

 

言っておく。アルコール中毒、アルコール依存症は病気である。

本人の意思でなんとかってのはもう絶対無理。覚せい剤中毒、ギャンブル中毒と同じく、一度、中毒・依存症のレベルまでいったら、自分の意思で止めれるわけがない。

痩せたいっていいながら甘いものがやめれない人はよくわかるだろ?スィーツ中毒、甘いもの中毒、お菓子中毒、そう言われたらどう?夜中の悪魔の囁きに勝てるか?そしてこう言われるんだ、「ダイエットできないのは自律心がないからだ」と。

だぶついた腹をなんとしなきゃなぁと言いつつジムを3日坊主で辞めた人も自律心がないのだね。

逆に雨の日でもジョギング、ランニングを欠かせない走らないといけないって人はもはや中毒なのかね。

食事制限をし、体にいいものしか摂らず、規則正しい生活と、トレーニングやストレッチを欠かさないで、仕事でも家庭でもストイックに過ごしてそれでも充実してる人。そんな人って一体何人いるんだい?

ねぇ教えてよ、下重暁子さん。84歳の今までそんな生活してこられたんだろうね。すごいね。えらいね。

自分の意思で止めれるニコチン中毒(タバコ)でさえ止めれない俺も自律心ないのだね。ゴメンね。

 

でもね、依存症の人をよってたかって責め立てる世の中は果たして正常なのかね。

仕事も無い。外に出たらなんか見られてる気がする。外食もしにくい。昔言ってた店やには業界の人が来そうでいけない。家族もいない。やることも無い。

で、家で酒を飲む。飲んでる時だけは嫌なこともなんもかんも忘れられる(気がする)。誰も止めないから酒量は増える。朝から飲む。昼からでも飲む。夜になっても真夜中でも明け方が近づいても飲む。

だって誰に怒られるわけでもないし、誰も止めないし、明日もやることがあるわけじゃないし。

そりゃ、アル中になるよ。

 

今回の件で免許没収だろう。

酒気帯び運転違反点数25点で、欠格期間(免許を取れない期間)2年。ハーレーは没収(多分返却されるけど、運転できない)ってことは足も無くなる。

顔が知られてるから電車やバスには乗れないだろうからタクシーか。ってなるとますます外に出なくなるなぁ。ってことはまた家で酒飲むぞ。

それしかやることがないからな。施設に入らない限り酒を断つのは無理。このままでは体がボロボロになっちゃうぞ。

 

責め立てる暇があったら、なんとか救済する方法がないのか、その他大勢のアルコール依存症、アル中患者の厚生とかも考えて報道してくれよ。

 


少年隊植草克秀と錦織一清の退所

2020-09-20 17:56:16 | BOOK/COMICS

紅白歌合戦で「仮面ライダー」と加山雄三が間違えて言ったのが1985年。

仮面舞踏会と仮面ライダー、似てるっちゃぁ似てるが、何か直前に仮面の話題でもしてたんだろうか。

あれから35年。

少年隊の植草克秀と錦織一清が、今年の12月31日をもってジャニーズ事務所を退所すると発表された。

 

東山紀之は相変わらずドラマでよく見かけるし、今も『刑事7人』が放映中だ。

映画『おとなの事情 スマホをのぞいたら』の公開も控えてる。鈴木保奈美や常盤貴子も出てるちょっともしろそうな映画だ。

植草克秀と錦織一清はこのところあんまり見かけていない。舞台や劇場の方に力入れてたのかな。

 

まぁ、植草克秀は56歳、錦織一清は55歳。

退所というよりは定年退職と言ってもいいかもしれない。

最近じゃぁ国も年金を払いたくないもんだから、定年の年齢あげたりしてるけどさ。

 

フォーリーブスはあんまり知らない。先日『激レアさんを連れて』に郷ひろみが出てて、デビュー前どころかまだ契約もしてない段階でジャニーさんに北海道に連れて行かれ、そこで行われていたフォーリーブスのステージでいきなり「俺たちの弟を紹介します」って。

そんなことや郷ひろみの芸名の由来やデビューの由来なんかも語っていたが、ジャニーさんの思い出を郷ひろみが語ってるというのは、考えりゃすごいことだ。ひと昔前なら考えられない。業界タブーだ。

 

同じくジャニーズ事務所の人気を不動にした金パチトリオ、たのきんこと田原俊彦、近藤真彦、野村義男。

田原俊彦の事務所退所は揉めたねぇ。干されたねぇ。あれだけ人気があったのに、どこもテレビは使わない。いや、使えないのか。忖度ってやつですか。

近藤真彦は未だジャニーズにいて、もはや重鎮だ。幹部だ。芸能活動(ドラマや新曲出したり)をあまりしてるイメージはないのだが、まだ健在って感じ。

 

シブがき隊は1988年に解散。元木は役者として一流だし、薬丸は情報番組の顔だね。布川は何してんだろう。

光GENJIは諸星くらいしか見ないなぁ。なんか他のメンバーは覚せい剤で捕まったり、離婚でもめたり、何かと大変そうだ。(95年解散)

男闘呼組は、岡本健一好きだったなぁ。今でも彼が出てるドラマはついつい見ちゃう。上手いよ。たしかここも誰かメンバーが覚せい剤で捕まった気が・・・。(93年解散)

SMAPは解散したのかどうか。中居くんが退所する際に初めて解散の言質があったが、それまでは「草なぎ、香取、稲垣」の脱退〜独立って扱いだった。

最近ようやく忖度がゆるくなってきたのか、地上波にもこの3人が出始めてる。草なぎは来年の大河ドラマ(吉沢亮主演:青天を衝け)で徳川慶喜公を演じるらしい。

 

植草克秀と錦織一清が抜けても少年隊の名前は残すらしい。ってことは今後も「少年隊のヒガシ」なのね。

名前は大事だ。グループ名やバンド名もね。

TOKIOは山口達也がいなくなっても、来年長瀬智也がいなくなってもTOKIOだ。

NEWSは何人いなくなってもNEWSだ。

関ジャニ∞も、KAT-TUNもそうだ。

嵐は休業ってことだけど、どうなるんだろう。

KinKi Kidsは「KANZAI BOYA」だったら売れてたかなぁ。SMAPも「スケートボーイズ」だったら微妙だ。まぁ、それ言っちゃ嵐も「クエスチョンズ」になる寸前だったそうだが。名前は大事だ。

 

Hey!Say!JUMP、Kis-My-Ft2、Sexy Zone、A.B.C-Z、ジャニーズWEST、King & Prince・・・。

もはや誰がどこのメンバーかよくわかっていないのだけどね、グループ名でなんとか区別つけてる。

 

ここ2-3年でも、今井翼、渋谷すばる、錦戸亮、中居正広、手越祐也・・・どんどんジャニーズ事務所を辞めている(退所してる)印象だけど、普通そんなもんじゃないの?事務所の移動や退所って。

いつまでもずーっといる人もいれば、即移動する人もいるでしょ。

最近じゃぁ大手のオスカーから退所が相次いでるって騒がれてるけど、みんなそれなりに事情あるんじゃないの。

米倉涼子や草刈民代はともかく、ヨンア、長谷川潤、岡田結実、剛力彩芽、堀田茜、紫吹淳、福田沙紀・・・。事務所のコストカットだとかギャラが原因だとか、扱いとか仕事の入れ方だとか、まぁ、勝手にあることないこと掻き立ててるね。

上戸彩、武井咲、菊川玲などまだ残ってる人のことまで勝手に想像して心配してあげてる。ご苦労なこった。

 

今更って感じが漂うけど、少年隊のふたりの退所は一般企業でいう定年。早期退職。卒業。

これで「ジャニーズも」とか「ジャニーズは」とか想像力豊かに掻き立ててもしょうがないぞ。

今、ジャニーズにいるメンバーが迷惑するだけだ。

 

暇なら間違い探しでもやっておけ。


美食探偵明智五郎 音楽が切ないサスペンスドラマ

2020-06-28 20:56:54 | BOOK/COMICS

美食探偵。

今夜が最終回である。書こう書こうと思っているうちに最終回になっちまったい。したがって最終回以外のネタバレを多々含むので、録りだめしてて最終回放送後に一気に見ようとか、オンデマンドで一気見しようとか、とにかくまだ見てない人は読まないでね。

 

美食探偵。タイトルから想像すると、ハハァ、このドラマは美味しいものに目がない探偵が、食の知識に絡めて事件を解決に導く話だなってなるよね。半分当たりで、半分ハズレ。

これはサスペンスドラマである。

 

確かに主役の探偵・明智五郎は美食家で、料理や食材の豊富な知識を活用して事件の謎を解く。

しかし最近乱立してるグルメドラマのように「うーん、美味い」と唸りながら舌鼓を打ったり、以前東山紀之でドラマ化された「食いタン」のようにパクパク食べ堪能してから「じゃぁ事件の謎を・・・」なんて展開にはならない。

食や食材、料理に絡んで事件が起こるのだが、その内容はかなりエグい。

タイトルで「美味しいものを食べる探偵ドラマ」と勘違いし、「夜10時から放送だから見てたら腹が減る夜食テロだろうな」などとは間違っても思わないでくれ。ご飯を食べながら見るなんて無謀な真似はしないでくれ。

 

と、書いてみたが、ドラマを見ていない人には全く理解できないだろう。なんのこっちゃって感じだろう。ごめん。でも、本当にご飯食いながらは見れないのよ。

 

ドラマや登場人物を簡単に説明する。

老舗百貨店の御曹司(ブラックカードを持つボンボン)で3食を大事にしてる(生きてるうちに食べれる回数は限られてるのだから外したくない)探偵・明智五郎を中村倫也が演じる。

何を演っても中村倫也と言われ始めてる。これはすごいことだ。田村正和、木村拓哉の域にそろそろ近づいてるってことだ。

確かに「下町ロケット」の頃はパッとしなかったが、「スーパーサラリーマン左江内氏」「今日から俺は!!」あたりで吹っ切れたのか、「ドロ刑-警視庁第三課」「初めて恋をした日に読む話」「凪のお暇」「不協和音」など立て続けに出演しスタイルを確立。クールというよりはニヒル、第二の及川光博とも言える。

 

特に今回のスーツはGood。よくもまぁ原作漫画のスーツを見事に再現したもんだ。

そしてこのボルドー色のスーツは彼くらいしか着こなせないだろう。(自分も昔こんなスーツ着てたことがあるが過去は封印したからね)

たぶんオーダースーツだね。ジャストサイズだもん。多少動いてもツレやヨレがない。いいテーラーで仕立てたな。生地も特殊っぽいぞ、っていうかこの生地どこで見つけてきたんだ?あまり見かけない生地だが。裏地もちょこっと見えたがちょっと変わった柄だな。

シャツもオーダーじゃないかな?ループタイも含め、中村倫也=明智五郎のイメージにぴったりだ。

 

おっといけない脱線しちまったい。本題に戻ろう。

そして彼の探偵事務所の前にキッチンカーを出してしまったのが運の尽き、助手扱いにされてしまう小林苺(小林一号とネーミングされる)を小芝風花が演じる。

このふたりが最初に組んだ事件は、夫の浮気を疑う主婦・小池栄子からの調査依頼。まぁこれは簡単にカタがつくのだが、その際に中村倫也が言った言葉をきっかけに小池栄子が覚醒。夫を包丁でスパッと横一文字に切って殺害。居場所を突き止めた中村倫也と小芝風花の目前で崖から飛び降り自殺する。

 

はい、ここまでが第1話。

原作漫画を読んでる身としては、第1話「うーん・・・」と判断しかねるような内容だったのだが、第2話以降を見て、「あぁ第1話はepisode0扱いだったんだな」と理解。

「あれ?これなら別に飯食いながら見れるやん」と思うでしょ。第1話は小池栄子が旦那の首を包丁で斬るシーン以外は、別に茶碗片手に見ても、箸を持ちながら見ても大丈夫さ。なんならワイングラス片手でもいいぞ。

 

第2話で死んだはずの小池栄子は生きていて、地味な主婦から美しく艶やかな殺人鬼「マグダラのマリア」に変貌する。自分のことを「マグダラのマリア」と自ら名乗るなんて「中二病か?」って感じだが、この後からの小池栄子、マジで怖いのよ。

中村倫也のところに送ってきたモナリザの絵葉書と同じく、何を考えてるかどこを向いてるのかわからないマリアを演じる小池栄子。殺人を通して中村倫也とコミュニケーションをとる。「あなたが私を変えた」と言い「あなたも私を望んでるでしょ」と言う。下手すりゃ勘違い野郎だが、中村倫也にはわかるみたいだ。

 

小池栄子は殺したい願望がある人に近づき巧妙に心理を操作し殺人を幇助する。殺人教唆ってやつですね。

第2話では、青森で実家のりんご農家を手伝ってる志田未来に、裏切った高校時代からの彼氏をりんごを使っての毒殺を教唆する。

第3話では、フレンチビストロのシェフ武田真治に、悪質なレビューをネットに書き込むブロガーをぱんで窒息死させる方法及び疑われない対処法を教唆する。

第4話では、旦那のキッチンハラスメントに悩む仲里依紗に助言し、耐え切れず刺殺してしまった後は武田真治をサポートに送り解体を指示する。

 

どうだ、これでもまだ「飯テロ番組」とのんきに飯食いながら見れるか。食事するのが怖くなるはずだぞ。いや第4話なんか特に食事中に見るのは絶対無理だろう。

結婚当初は旦那に美味しい料理を食べさせたいと夢見ていた仲里依紗だが、現実は旦那の実家から次々送られてくる茶色い惣菜類でパンパンになっている冷蔵庫にうんざりしてる。ハラスメントに耐え切れず衝動的に殺してしまった仲里依紗に「あら、もう殺してしまったの?」とPCから淡々という小池栄子。

手伝い(指導)に来たシェフ武田真治。夢見た冷蔵庫は解体された○○でイッパイ。そしてラスト、踏み込んできた警察と中村倫也に追い詰められた仲里依紗はダストシュートに身投げする。悲しくグロい結末。

これで飯を食いながら見れる人がいるとしたら、その人はどこかぶっ飛んでしまってるか、すでにマリアファミリーの一員かだ。

 

第5話では刑事・北村有起哉の娘(離婚して妻が引き取ってる)が小学校でいじめられている。重度の牛乳アレルギーなのだが周りのガキはわからないのか、からかい、そしてそれがいじめに変わる。大したことないとか好き嫌いだとか、所詮小学生の脳みそ。大人が言わなきゃわからないのに、担任の先生は綺麗事を言うだけで何も解決しようとしない。現実社会でも同じだよね。

アレルギーを甘く見ゃいけない。アナフラキーショックで年間どれくらい死んでるか。

いじめを苦にしてSNSに「死にたい」と書き込んだ途端、マリア小池から返信。「クラスメイトも担任も殺しちゃえ」。給食に仕込んじゃえと悪魔の囁きに導かれてしまうこの小学生の女の子は、あの「義母と娘のブルース」で綾瀬はるかの義娘の小学生時代を演じた横溝菜穂ちゃんだ。

ついでに言えば北村有起哉と同じく刑事の佐藤寛太(劇団EXILE)は、寺島進主演の「駐在刑事」に二人とも同じく警察役で出てる。北村有起哉は警視で管理官らしく堅物、佐藤寛太は副署長〜署長〜管理官で階級は警視なのだが寺島進にいいように使われてる。どこか今回のドラマとかぶる。

ちなみに今回のドラマで北村有起哉が喋ってるのは広島弁と勝手に思い込んでたが、先日の放送で「あれ?これって高知弁(土佐弁)?」って。思い込みって怖いなぁ。

 

第6話では、中村倫也の実家(百貨店扇屋)の実権を狙う専務が仕組んだお見合いで、後継者中村倫也を亡き者にしようと用意された料理をすり替える。

第5話と同じく第6話でもマリアファミリーの武田真治と志田未来が登場。

 

この美食探偵は最近売れに売れまくってる中村倫也のスケジュールのため、かなり前倒しで撮影してたおかげでここまでストックがあったから、軒並み放送延期や中断になった4月クルードラマを横目に通常放送できていたが、この第6話のラストあたりの尺がまだ撮影できてなかったみたい。

苦肉の策のリモート撮影でラストをつなげてたみたいだが、それはそれでよかった。小芝風花と中村倫也がそれぞれ暗幕バック一人芝居で演じたはずだが、悪くない。特に小芝風花が、中村倫也を助けるため躊躇なく燃え盛る炎の中に飛び込んでいける小池栄子に、敗北宣言するシーンはちょっと泣ける。

スタート時は「ちょっとうざいかなぁ」と感じた小芝風花の演技だが、彼女はやっぱりうまい。これからまだまだ伸びるし売れるだろう。

って、すでにウレッコだったらごめん。(「特撮ガガガ」くらいしか彼女の出演作知らないの)

 

そしてもう一人、富田望生。

「3年A組」で知った時からベタ誉めしてるのだが、彼女はいいねぇ。

今回彼女は小芝風花の友人で、恋のアドバイスをしたり、なぜか助手二号扱いにされてしまったり、それをまんざらでもないどころか期待以上の働きしたり。

車も運転すりゃ、バイクも乗る。大食いで食べるの大好きというキャラ・桃子を演じる富田望生。彼女のコメディアンヌ本領発揮のおかげで、下手すりゃグロいしエグいこのドラマが和らいでいる。いい女優だなぁ。

 

新型コロナの緊急事態宣言解除により撮影再開し、放送再開された第7話、第8話では武田玲奈が地下アイドル役で登場。

小芝風花の高校時代からの同級生で、3人組アイドルグループ「爆音エンジェルズ」の一員。心が病んでいてストーカー(森永悠希)に悩まされている。中村倫也の探偵事務所にメンバー全員で寝泊まりするも、マリア・小池にコンタクトを取り、彼にドクツルダケを食べさせ殺害する。

この闇オチする武田玲奈が圧巻。可愛い顔して罪の意識がない犯罪者って怖いよな。ダイナマイトボートレースのCMで田中圭を軽くあしらう武田玲奈も可愛いかったけどな。

 

森永悠希は勘違いストーカー役がうまい。ルシファーと自ら名乗る厨二病のキモさもそうだが、疑いながらも愛する推しのココちゃん(武田玲奈)が作ってくれた手料理だからと食べちゃうとこなんて、ヲタっぽくていいよね。

そして苦しむ演技はさすがだね。これはちょっと「ボイス 100緊急司令室」(唐沢寿明/真木よう子)での死に方とデジャヴ感あったけどね。(ちなみに特撮ガガガにも彼は出てる)

キノコに当たっての中毒死はしたくないなぁ。ドクツルタケってそこらへんに生えてるキノコがかどうかわからんが、絶対食べたくないな。キノコは最近でこそ食えるようになったが、基本嫌いだし大丈夫か。

 

ライブシーンで、新型コロナ感染予防対策がされてるのが目を引いた。ソーシャルディスタンスとってペンライト振ったり、推しカラーのマスクしたりとか。これってこれからのアイドルコンサートでも活用されそう。推しの手料理には気をつけて。

 

このドラマ、第1話で崖から飛び降り死んだと思ってた小池栄枯が生きてたのをはじめ、第4話でダストシュートに飛び込んだ仲里依紗がシレッと生きてたり、「魁!男塾」か「リングにかけろ」のよう。

死んだ人間が平気で復活とか、舞台から消えたキャラがまた復活して出てくるとか、少年ジャンプ感があるが美食探偵の原作は「Cocohana」で連載中の少女漫画だ(これも集英社だ)。

 

原作者は「海月姫」(映画版:能年玲奈/TV版:芳根京子)、「東京タラレバ娘」(吉高由里子)、偽装不倫(杏)と、漫画界の池井戸潤のごとく次々と実写化されている東村アキコ。つい最近も自叙伝的漫画「ひまわりっ」が平祐奈主演(父親役は高橋克典)でテレビ宮崎開局50周年記念ドラマとして実写化された。

ただ、この東村アキコさん、グルメではない。美食家でもない。

実弟の森繁拓真も漫画家で、「いいなりゴハン」という食べ歩きエッセイ漫画を描いているのだが、これに東村アキコさんはちょこちょこ登場する。この漫画が誇張でないとすれば、たぶんグルメでも美食家でもない。

別に美食家でもないのに美食探偵を書いたらダメだというわけではない。その理屈で言えばサイコ犯罪者を描く漫画の作者は精神を病んでなきゃいけないし、医療漫画を描く人は医師免許を持っていなければいけなくなる(手塚治虫は除く)からな。

締め切りに追われ、パパッと交代で食ったり、深夜に食べたりするのがザラの漫画家にグルメはいない。料理を美味しそうに描くのが苦痛と言われるが(誰が?)、実際この美食探偵の原作でも大して料理は美味そうに描かれていない。

一番美味しそうに描かれてるのはドラマでも何度か登場するちくわの磯辺揚げ。とても学園祭で平気で黒毛和牛のフィレ肉を焼く男(明智五郎)が好むとは思えないが、そこは漫画(ドラマ)だ、許してくれ。

 

さて、いろいろ書いたが、このドラマの印象的なのは食ではなく音楽だ。

エンディングに流れる宇多田ヒカル書き下ろしの『Time』がすごくいい。憂いを帯びた旋律と歌声が、このドラマの世界観をすべて表してる。宇多田ヒカル、人間宣言してからもすごいなぁ。

そしてドラマを盛り上げてくれるのが、劇中にBGMとして流れる音楽。

作曲家坂東祐大さんの旋律はクラシックの匂いがする。美食探偵の狂気の部分とコメディの部分を隔て、物悲しさもある世界感を見事に表現してる。この人はよく知らないのだけど、アレンジ(編曲)が得意なのかな。同じメロディラインでも場面ごとにいろいろ変えてる。

 

う−ん、音楽のいいドラマは心に残るよね。

 

ちなみに「爆音エンジェルズ」の劇中ライブ曲『爆発ラブリー☆デイズ」はYouTubeで公開されてたぞ。今も見れるのかわからないが、「最高のドッカーン」「燃えてBang Bang」「愛が溢れて伝わるエンジェルスマイル」。これぞアイドルソングって歌詞と王道のメロディ&リズム。武田玲奈ちゃんが可愛いぞ。

 

さぁ最終回、今から観ようっと。

やばいなぁ、今はやりのなんとかロスに陥りそうだ。


らーめん才遊記 行列の女神

2020-04-21 20:53:09 | BOOK/COMICS

新型コロナのせいで春ドラマの放送延期が次々と発表されてる。

再放送や総集編で繋いでる中、放送が開始されたドラマもある。まぁコロナ禍が落ち着くまでは撮影ができないから、どれも2話か3話で休止になってしまうんだろうけどさ。

 

テレビ東京系「ドラマBiz」枠で、鈴木京香主演のドラマ『行列の女神〜らーめん才遊記』が始まった。

原作は河合単さんの漫画『らーめん才遊記』。ヒット作『ラーメン発見伝』の続編というかスピンオフというか、とにかく美味しそうなラーメンがうんちく満載で描かれた漫画だ。

『ラーメン発見伝』の主人公はサラリーマン・藤本。らーめん知識が豊富で、将来は自分のラーメン屋を開業することを目標にしてる彼の前に立ちはだかる敵というかライバルというか師匠というか、微妙な存在の芹沢達也。続編になる『らーめん才遊記』はこの芹沢達也と、彼の経営するフードコンサルティング会社に入社してきた、新入社員・汐見ゆとりがメイン。

 

原作では男(しかもつるっ禿げ&メガネ」の芹沢達也を、ドラマでは芹沢達美(女)と名前も性別も変え、彼女を鈴木京香が演じる。

鈴木京香といえば、昨年キムタク主演ドラマ『グランメゾン東京』で、ミシュラン三ツ星を目指すフレンチレストランシェフを演じてた。彼女はコックコートも似合うし、演技も申し分ない。

 

しかし、今回のメインはラーメンだ。カレーと共にもはや国民食とも呼べるラーメン。これを美味そうに映すのは大変だぞ。なんてったってテレビ画面では匂いも味も分からないからな。美味そうに食べる演技もそうだが、効果音や演出ってのも大事だ。

グランメゾン東京のようにフレンチならまだごまかしがきく。なんてったってほとんどの視聴者は、そんな高級フレンチなど食ったことが無い人だから。キムタクが上を向こうが、石丸幹二が「バカうめぇな」と遠州弁で言おうが、味のイメージはできてないからね。(決めつけてごめん)

しかし、ラーメンは違う。二郎系だろうが九州とんこつだろうが東京下町中華そばだろうが、食べたことある人が多い。喜多方も札幌も福山も久留米もね。それをどう映像で描くか。

伊丹十三の『タンポポ』、あの映画ほど美味そうにラーメンを食う映像は他には無い。確かあの映画も、宮本信子が旦那が死んだ後も健気に暖簾を守ってるが寂れていくラーメン屋を、山崎努(タンクローリー運転手)がプロデュースして立て直す話だ。渡辺謙や安岡力也のように豪快に食ってくれるかな。

 

現代社会で働く人を熱く描くドラマ枠「ドラマBiz」。

今までにも、江口洋介主演で企業のヘッドハントを描いた『ヘッドハンター」、会社再生を請け負う仲村トオル主演の『ラストチャンス』、あらゆるハラスメント問題を考える唐沢寿明主演の『ハラスメントゲーム』などあった。

昨年も、玉木宏主演で町工場の再生を描いた『スパイラル』、弱者に寄り添い諦めさせない弁護士を反町隆史が演じた『リーガルハート』など数作揃いで、今年1月期には小泉孝太郎主演で実話を基にした病院の再生を描いた『病院の治し方』など秀作ぞろいだ。

 

この枠では男優が主演の上記ドラマ以外にも、真木よう子主演の『よつば銀行 原島浩美がモノ申す』や、中谷美紀主演の『ハル〜総合商社の女』などもあるが、ちょっと「・・・」って感じ。

働く熱い男たちの戦いを描いたら、今は右に出るものがいないヒットメーカー・池井戸潤。彼の作品でも、『半沢直樹』(堺雅人)、『空飛ぶタイヤ』(仲村トオル/長瀬智也)、『下町ロケット』(三上博史/阿部寛)、『七つの会議』(東山紀之/野村萬斎)、『ルーズヴェルトゲーム』(唐沢寿明)、『陸王』(役所広司)、そして『ノーサイドゲーム』(大泉洋)といったように、男が主演の場合が多い。

女性が主人公なのは『花咲舞が黙ってない』(杏)くらいである。

女性はサポート役や奥さん役として、いい感じで描かれてるけど、これって未だにビジネス界は男社会ってことなのかなぁ。

『半沢直樹』では上戸彩、『陸王』では檀ふみ、『ノーサイドゲーム』では主人公の奥様役を松たか子が演じてた。

『ラストチャンス』では長谷川京子、『ハラスメントゲーム』では石野真子、『病院の治し方』では小西真奈美が奥様役を演じてた。『リーガルハート』では反町隆史の奥さん役を和久井映見が演じてたが、この二人見てると『バージンロード』を思い出してしまう。頭の中は安室奈美恵の「CAN YOU CELEBRATE?」が流れてくるのよ。

 

おっといけない。またもや話が脱線してしまったが、今回のドラマはあえて主人公を原作の男から女性に変えてる。フードコンサルティングを描くのに男性より女性の方がいいなって製作陣が思ったのか、それともキャスティングに鈴木京香を考えてたから変えたのか。

映画『SPACE BATTLESHIP ヤマト』(木村拓哉主演)、松本零士の名作漫画『宇宙戦艦ヤマト』の実写版だが、原作では男の佐渡先生が、なぜか高島礼子演じる女性に変わってた。あれと同じくらい違和感がある。

第一回目を見たが、どうも原作漫画のイメージが頭にこびりついてるので、まだ切り替えができない。2-3回と見てたら慣れるかな?

 

汐見ゆとりを演じる黒島結菜。この子のこと、あんまり知らないのだけど『サムライ先生』(錦戸亮主演)でギャル役やってた子かな。『アオイホノオ』(柳楽優弥主演)にも出てたような・・・。あっ『ごめんね青春』(これも錦戸亮主演)に出てた子だ。もう有名なのかな。売れっ子なのかな。最近は若手女優のいい子が増えたね。清原果耶や芳根京子とか今田美桜とか。

 

あっ、話は最後にまたそれるが、今回手がけた泉谷しげるの店の再生、成功して行列ができてるんだけど、今のご時世「蜜です!」と思ってしまった。「ソーシャル・ディスタンス」もそうだけど、外出自粛がうるさく言われてる今、「行列?」って、たとえドラマだとわかっていてもふっと思ってしまうのよね。

これは『警視庁・捜査一課長』で、内藤剛志演じる大岩課長が運転担当刑事の奥野(ナイツ・埴)と共に自宅に戻って、手も洗わないうがいもしないで食卓につくシーンでも思ってしまった。いや、以前から内藤剛志は家に帰っても手も洗わないで猫を触ってる。奥様役の床嶋佳子さんに「すぐ戻るんでしょ、とりあえず何か召し上がってください」って言われ、さぁ食べようってシーン、今までも数十回見てるんだけど、なぜか今回は気になってしまった。

 

コロナ禍で自粛などのダメージをもろ受けてるラーメン業界。客足が遠のいたラーメン屋が多い今、あえてこのドラマ。大丈夫か。

もはやコロナノイローゼなのか、コロナストレスなのか。気にしすぎなのはわかっているのだが...。

次回、第2話に期待だな。

 

ちなみに河合単さんは今、江戸時代に自由にタイムスリップできる居酒屋料理人が主人公の『銀平飯科帳』というグルメ漫画を描いてる。こちらも面白いよ。

 

 


和田誠さんのイラスト

2019-10-11 19:09:01 | BOOK/COMICS

ジャケ買いってあるよね。

全然知らないアーティスト(グループ)の全然知らないレコード(CD)なんかを買う時、またはそのアーティスト(バンド)のアルバムを初めて買う時、どれを買っていいか悩んだらタイトルとジャケットで直感で買うの。これが結構ハズレがないから不思議なのだよ。だからジャケットデザインはかなり大事。ベスト盤を買うという安全策もあるのだが、ベスト盤って大抵ジャケット手抜きデザインだからね。

そしてジャケ買いが成功したらその後はそのアーティストの作品や、そのジャケットデザインを手がけた人の他のジャケット見つけたらまた買ってしまうという、エンドレスな迷宮に入る。困ったもんだ。

ピンク・フロイドの【原子心母】やレインボーの【治療不可】をはじめ、UFO、AC/DC、YES、ツェッペリンなどのジャケットデザインをしたヒプノシスの作品は買い漁ったなぁ。日本も松任谷由実の【昨晩お会いしましょう】や【VOYGER】なんかがそうね。

 

本でもこれをやってしまう。その人の本など読んだことないのに、タイトルとカバー(表紙)に惹かれて買ってしまう。そしてその後はその作家の本はもちろん、カバーデザインを手がけた人の本を探してしまう。

アジカンのアルバムデザインをずーと手がけてる中村佑介氏のイラストが、カバーデザインされてたってだけで森見登美彦さんの【夜は短し歩けよ乙女】を買って、以後はまってしまう。【謎解きはディナーの後で】(東川篤哉)もそうだな。

 

和田誠さんはジャケ買いの先駆者。

子供の頃から星新一さんが好きだった。ある本を境にカバーデザインが真鍋博さんから和田誠さんに変わったの。すると不思議なもので星新一さんのブラック・ジョーク・ショート・ショートが今までと違ってなんかマイルドになった気がするの。真鍋博さんのカバーデザインだと「摩訶不思議」って言葉がぴったりだったのだが、和田誠さんのカバーデザインだと「白昼のニヤリ」って感じ。(どんな感じだ、表現下手だなぁ)

当時、和田誠さんがカバーデザインを手がけてた作家に豊田有恒さんがいる。この人の本はそれまで読んだことなかったのだが、和田誠さんのデザインだったのでジャケ買い。この人も一時期ハマったな。

最近だと(と言ってももうかなり経つが)小泉今日子のエッセイ【黄色いマンション 黒い猫】。これも和田さんデザインだったのでジャケ買いしてしまった。普段ならこういったタレントエッセイ本は買わないのだがね。

 

何曜日のか忘れたけど、テレビの洋画劇場(ロードショー)のタイトルバックも和田誠さんだったような気がする。阿川佐和子さんがナビゲーターを務める【サワコの朝】も何気に見たら、オープニングのタイトルバックが和田誠さんだったので、それからずーと見てる。先週は吉永小百合さんがゲストだった。

 

訃報ニュースで改めて気づいたけど、週刊文春の表紙も和田誠さんだったのね。何気に見てたから気づかなかった。週刊誌独特のごちゃごちゃした文字列がないのは和田誠さんの美的感覚がそのまま反映されてるのかな。和田さんは文庫本や単行本の裏表紙についてるISBNコードも、バーコードではなく文字列のみの指定だ。バーコードは美しくないと思われてたのかな。

 

平野レミさんの旦那さん、TRICERATOPSのボーカルの親、上野樹里の義理の父・・・。人によって和田誠さんの人物像は違うだろうけど、俺にとってはジャケ買いしてしまうイラストレーターだ。

 

ご冥福をお祈りします。

 

 


安部譲二さん

2019-09-08 21:47:36 | BOOK/COMICS

俺が唯一自分からサインをもらった人、安部譲二さんが亡くなられた。

どうして俺の好きな作家が次々といなくなってしまうのだろう。藤原伊織、野沢尚、中島らも・・・。まぁ、皆さん同じように年齢重ねていかれるのだから仕方ないけどさ。安部譲二さんも82歳だったそうなので、大往生だな。元とはいえヤクザが畳の上(正確には布団の上だろうけど)で死ねるなんて本望だろうね。

 

安部譲二さんからもらったサインは大事に保管してある。今、このブログを書くのに探したのだけど、引っ越しのバタバタでどこのダンボールに入っているのか見つからず。ガムテ貼ったままクローゼットや押入れにとりあえずと入れたダンボール。このままでは次の引っ越しまでそのままになってそうだ。断捨離好きの人に怒られる前に早めに整理しなくてはいけないな。まぁ、おかげで単行本と文庫本は見つけれた。

 

俺は普段、サインとかをもらう人ではない。街中で芸謀人や有名人に偶然出会った(見かけた)時に色紙とかサインペン持ち歩いてる人がいたら、よほどの蒐集家かネット転売の輩だろ。だいたいプライベートの時にわざわざ声かけてってのもねぇ。

以前にテレビや雑誌にちょこっと出させていただいた際には、ADとか編集の人が気を使って出演者(芸能人とか)などのサインを「(記念に)もらってきてあげますよ」とか言っていただくのだけど、もらったところでそれをどうするんだ?って考えちゃうの。店に飾る?俺の店はラーメン屋とか居酒屋など飲食店じゃないしね。だいたいこれ見よがしにサインが飾ってある飲食店って「なんだかなぁ」って思ってしまうもの。「ふーん。有名人が来てるからって・・だから何?」ってね。

だから大概「要りますか?」とか言われても『いや結構です』と即答するんだけど、「遠慮しなくていいですよ」とか言われたり、怪訝そうにされるのよね。世の中には有名人のサインといえば誰のものでも欲しがる人が多いのだろうか。

 

話は横道に逸れてしまったが(いつものことだが)、そんな俺が唯一と言っていいほど自分でアクションを起こしてもらった安部譲二さんのサイン。

 

バブルがはじけたかどうかって頃、俺は某チェーン店のマネージャーをしてて、その日は朝の本部会議から帰ってきたとこ。フロント(受付)のスタッフが「メンズ断ったけどいいですよね」って。当時俺が任されてた店はやたら飲み屋のママとメンズが多く、そのせいで売り上げが伸び悩んでたの。だから予約制にして(当時飲み屋のママやメンズは飛び込み客が多かった(=わがまま、せっかち=カットだけ、セットだけ=低単価)、メンズは近くのグループ系列の理髪店の方に誘導するようにしたの。

なのにわざわざ「新規だけどメンズを断った」って言うのって変だなと思い『どんな客?』と聞くと「体格のいいベリーショート、っていうか五分刈りの人」。それなら美容室じゃなくて理容室の方がベストだろう?なんでわざわざ報告を?って思ってたら別のスタッフが「確か作家の人です」って。さらに違うスタッフが「マネージャーが前にお客様に熱く語ってた映画の原作者だと思う」と。

映画化された作品の原作者+熱く語ってた+メンズ+五分刈り+体格のいい…。安部譲二さんじゃないか!?

すぐ『バーバー(関連理髪店)に紹介したんやんな』と聞くと、案内したって。すぐさま別のスタッフに「ダッシュで紀伊国屋行って色紙買ってきてきてくれ(本当は安部譲二さんの本がいいけど、どれを買えばいいかわからんだろうし、すでに全部持ってるし)」と指示し(ええ、完全な職権乱用です)、俺はバーバーへダッシュ。色紙買ってきたらそっちに持ってきてくれと指示もした(今ならこれもブラックとかパワハラとか言われるんだろうな)。

 

で、バーバーに行き、店長に『ひょっとして、安部譲二さん来てる?』と聞くと「ええ、今来られてますよ」。ちょうど顔剃り中だ。なんてグッドタイミングだ。ダッシュで色紙買ってきてくれたスタッフが到着すると同時に、顔剃り終わって顔を洗って(大阪の散髪屋はこれが定番さ)タオルで拭いてる安部譲二さんに声をかける。

『すいません、美容の方のマネージャーしてる者です。先酷はせっかくご来店いただいたのにお断りをして、こちらに誘導させていただいたとのこと。』云々なんちゃらかんちゃら・・・と謝罪。安部さんは笑顔で「いやぁ、テレビ局の人に聞いてきたんだけど、あぁここだって早合点して入ってしまったのよ」と。美容も理容も同じ名前だからね、そりゃ知らなきゃ間違える。「でも上手い人にやってもらえたからスッキリしたよ、わははは」とテレビで存じ上げるのと同じ声、と人柄。今だ!チャンスだ!『実は大ファンなのです』『本も全部持ってます。読んでます』『できればサインを頂きたく思います』と一気にお願い。

テレビや雑誌で見る人柄そのままに、心良くサインをしていただけた。

 

安部譲二さんはヤクザ映画やアウトロー小説のターニングになった人だ。

それまでもヤクザ映画はあった。場末のスクリーンでは網走番外地とか緋牡丹なんとかとか唐獅子なんとかをオールナイトでやっていた。高倉健さんはギリギリまで我慢し渡世の義理を果たすために単身ダンビラ片手に乗り込んでいく。または菅原文太が組織のしがらみによって抗争に巻き込まれていく。それらをヤクザやチンピラたちは観て、そして憂いてた。

そんな中、金子正次さんが【竜二】を発表し映画化された。

ヤクザ映画で初めて拳銃もドスも出てこないこの映画は画期的だった。シマを奪い合う銃撃戦も無いしダンプでのカチコミも無い。白い粉を港で取引したりもない。ただヤクザという人間を、ヤクザという生き方を痛烈に描いた傑作だ。(ちなみに当初は松田優作主演で映画化される予定だったがいろいろあって、原作本人が出演してる)金子さんは早逝されたが、2作目の【チンピラ】は柴田恭兵とジョニー大倉で映画化されヒット。そして三作目の【ちょうちん】では陣内孝則が癌に侵されたヤクザを熱演。どちらも銃もドスも出てこない(チンピラではモデルガンが出てくるし、ジョニー大倉は組の薬を横流しするけどね)。

ちょうちんのヒット及び、陣内孝則がブルーリボン賞とか主演男優賞取っちゃったことで、やくざ映画はこれを機に路線変更。今までの切った張ったではなく人情を絡めた話になっていく。今までのやくざ映画からアウトローモノとかクライムムービーとか呼び方も変わったね。まぁそれでも【極道の妻たち】のようにドンパチも含めたものは人気あるけどね。この路線はその後東映Vシネマと続く。


その陣内孝則がちょうちんの次に演じたのが安部譲二さん原作の【極道渡世の素敵な面々】。これが先に書いた「お客様に熱く語ってた映画」だ。

【塀の中の懲りない面々】【塀の中のプレイボール】(どちらも映画化された)に続き、映画化された【極道渡世の素敵な面々】。音楽は久石譲、主題歌と挿入歌は甲斐バンド。陣内の相手役女優は麻生祐未と超豪華。ちなみにこの映画に安部譲二さんはチョイ役で出てる。(奥さん役があべ静江だったのは偶然か?)。

 

陣内孝則がこの映画の後に主演したのが【疵】。これは実在した安藤昇さん率いる安藤組の花形敬さんをモデルにした映画。喧嘩(ステゴロ)がやたら強く、それゆえに組織から持て余され最後は非常の死を遂げるこの伝説のヤクザ(ショーケンの太陽にほえろでの殉職シーンはこの花形さんの最期にインスパイアされてると思う)が所属してたのが、安藤組。安部譲二さんは安藤組の構成員だったので、花形さんは兄貴分にあたるそうだ。ちなみに警視庁保管の構成員名簿はあいうえお順のため、安部譲二さんは安藤昇組に次いで2番目に記載されている。

 

安部譲二さんがヤクザって実は憎めないやつなんですよ、実はこんな話もあんな話もあるよって小説やエッセイにしたおかげで、痛快なピカレスクロマンとか、アウトローだけど憎めないキャラってのが出てきた。浅田次郎さんの【きんぴか】以降は、なんか小説や漫画の分野にもかなり愛すべきヤクザ者が主役のモノが増えた。そしてそのほとんどがドラマ化、映画化されていく。

仲間由紀恵主演でヒットした【ごくせん』

福澤徹三さん原作の【侠飯】は生瀬勝久主演でドラマ化され、

【Iターン】はムロツヨシ主演(古田新太/田中圭共演)で今ドラマ放映されてる。

岡田准一主演の【ファブル】も、

 

藤原竜也主演の【Diner ダイナー】も、

 

もうすぐ公開されるはずの【任侠学園】(西島秀俊/西田敏行W主演)も小説・漫画原作のアウトローもので、登場人物のやくざ、極道、チンピラは、怖いだけじゃなくどこか憎めないキャラばかりだ。

安部譲二さんが新しく切り開いたヤクザの裏面。簡単に言えば「ヤクザだって同じ人間ですよ」ってこの路線、今じゃ普通にドラマや映画、漫画や小説になってるのに、未だに「芸能人が裏社会の宴会に出た」とか、「裏社会の人と繋がりがある」とか騒いでるのはなぜ?これは良くてあれはダメ。基準がよくわからん。受け入れてるのか、排除したいのか。俺の足りない脳みそでは理解できないよ。

 

元ヤクザでパーサーで、小説家の安部譲二さん。裏社会とのつながりがとか、ハングレ集団がとか騒ぎ立てるマスコミはこの死をどう報道するのだろうか。そしてネットで正義をわめく人たちはどう受け止めるのだろう。

安部譲二さん。気にせず安らかにお眠りください。


ジャニー喜多川さん追悼

2019-07-10 23:59:56 | BOOK/COMICS

ジャニー喜多川さんがお亡くなりになられた。

日本人なら誰もが知ってる人。ジャニーズの創始者であり、芸能界のドンである。

アイドルといえば女の子って時代に、男性アイドル。しかもグループで売り出すという画期的な手腕。宝塚歌劇とかAKBグループの真逆ね。さらにメンバーそれぞれソロでも活躍させるプロデュース力。

残念ながらジャニーズ(あおい輝彦他)の時代は知らないが、フォーリーブスくらいから知ってる。「竜二」という映画で北公次が若手のヤクザを演じててビックリ。

郷ひろみがジャニーズだったってのは後で知った。川崎麻世もだ。(結構疎いのだ)

 

金八先生でたのきんトリオ(田原俊彦/近藤真彦/野村義男)を知った。マッチの「ギンギラギンにさりげなく」や「ハイティーンブギ」なんかはロックだ。トシちゃんは歌は下手だがダンスはうまいな。[抱きしめてTonight]は好きだ。よっちゃんギターうまいなぁ。世良公則と組んだユニット、音屋吉右衛門の「ヤッターマンの歌」はかっこいい。知らずに行った浜崎あゆみのコンサートで「なんか似てるなぁ」と思ってたらよっちゃん本人だった。

 

シブがき隊の「スシくいねえ」はラップの名曲だ。モッくんの演技「ラストソング」を見てジャニーズ侮りがたしと感じた。「おくりびと」「天空の蜂」なんかもいい。

少年隊の錦織が、秋元康原作の「Ai-Ou」で柴田恭兵と大槻ケンヂとともに出てた。いい映画だよ、これ。7月クールのヒガシ主演ドラマ「刑事7人」が始まったけど、今は番宣どころじゃないなぁ。

男闘呼組の岡本健一、彼の演技は舞台向きだね。確か蜷川監督の作品に出演予定だったが、事務所の関係で出れなくなったことがあった。でも、稽古をつけてもらいたいと願い、時間が空くまで衣装をつけたままずーと待ってたって話を聞いたことがある。

光GENJI、売れたねぇ。ローラースケートもアイススケートも苦手な俺にとっては厄介な時代だ。(ローラーゲームは喜んで見てたくせにね)。

忍者は確か美空ひばりの「お祭マンボ」を歌ってたんじゃなかったっけ。知らない間に消えちゃったな。

 

SMAPはデビュー時知らなかった。「沙粧妙子」と「未成年」ってドラマですごい演技する香取慎吾が、実はジャニーズのSMAPだってことをお客様に教えてもらった。一緒に出て反町隆史もジャニーズだったってのはホイチョイプロダクションの「気まぐれコンセプト」から派生した「バブルへGo!」で知った。

江口洋介とロン毛ブームを作ったキムタクは店のスタッフに熱烈なファンがいて、JRAのキャラをやってた時すぐ近くのWINS(場外販売所)からポスターもらったり(本当ダメだけど)、電車の吊り広告外したり(犯罪です)してた。

草なぎが裸で捕まった時に、当時のブログ(これじゃないよ)で「酔って素っ裸になって通報されて捕まった?もしこれが藤原紀香や上戸彩だったら通報したか?」って書いたらトンデモナイアクセス数になったことがあったなぁ。

TOKIOはデビュー当時「沢田研二か?糸井重里の許可とったのか?YMOには?」って思った。ジャニーさんのグループ命名センスは毎回「?」と思うのだが、それぞれそれでしっかり浸透し、売れていくのだから凄いなぁ。中島みゆきの「宙船」は名曲だ。今問題なってる「お前」って歌詞がふんだんに出てくるけどさ。山口メンバー残念だったな。長瀬は「池袋ウエストゲートパーク」の演技よかったね。松岡の「家政婦のミタゾノ」も面白くて好きなんだが、なぜか共演の女優が次々と問題になるなぁ(清水/剛力/川栄)。

Kinki Kidsのデビュー曲「硝子の少年」は名曲だ。カバーとかなら本来の作者のバージョンの方がよかったりするのだが、山下達郎バージョンを聞くと「いいんだけど・・・これじゃぁ売れなかっただろうな」って思ってしまう。ちなみにイントロはAKB48の「風は吹いている」と似ている。

V6での岡田准一を見てるとなんか違和感を感じてしまうのは、彼は役者として見てるからかもしれない。彼の演技はかなりすごい。「SP」「黒田官兵衛」「永遠の0」。映画「ファブル」が公開されたかもうすぐ公開かって感じだが、こちらも告知宣伝が出来ないね。

嵐の休業宣言は衝撃だね。解散じゃなくてちょっと良かったね。コンサートをわざわざ名古屋まで見に行ったことがある(その時は名古屋ドームしか取れなかったの)。「ごくせん」当時、松潤のファンがお客様にいて仲間由紀恵ファンの俺とやたらその話で盛り上がったなぁ。深夜やってた「Gの嵐」の頃は最高に馬鹿げてて面白かった。ニノも大野くんも演技うまいな。

関ジャニ∞も熱烈なファンがいて、毎回静岡から公演のたびに店にも来てくれた。当時出演してたテレビ番組は関西ローカルの番組ばかりだったから録画依頼されたりね。おかげでメンバーの名前はすぐ覚えた。内くんが入院してた病院の看護婦もお客様で、いろいろ教えてくれてたが個人情報や守秘義務は当時どうなってたんだろう。まだ一般的には全国区では無名だった頃、飛天って所で渋谷すばるが出演した際、周辺にファンの多さ(段ボール紙持ったチケット難民多数含む)にびっくりしたことがある。

NEWSはよくわからないの。山下智久や錦戸亮がいたのは知ってる(内博貴もね)。ONE OK ROCKの森内貴寛が元いたとかってのも後で知った。DA PAMPやwinsみたいにジャニーズ事務所の共演禁止無言圧力ってあるのかなぁ。まぁコンサート満員だし、海外でも頑張ってるんだから歌番組とかでなくてもいいやんね。

 

KAT-TUNも「ごくせん」で知った。赤西はかっこよかったね。「有閑倶楽部」もいいね。過去形ですまん。黒木メイサと結婚後の今はよくわからないの。亀梨の妖怪人間ベムは悪くない。杏も鈴木福くんもね。田口は「リーガルハイ」良かったのにね。田中聖は今回追悼コメント速攻出してたね。

Kis-My-Ft2。この辺りからグループ名及びメンバー名が覚えられない。Hey!Say!JUMP、Sexy Zone、A.B.C.-Z、ジャニーズWEST、King&Prince・・・。スペルや大文字小文字、ハイフンなど全く自信なし。メンバーについては誰がどこのグループかかなり怪しい。

 

そりゃ長年やってりゃ、次々と問題も出てくる。元メンバーによる暴露本が出たこともあったな。元メンバーが覚せい剤や事件起こして捕まったこともあった。不祥事や問題起こしてメンバーが謹慎したり解雇されたり。人気メンバーが急に脱退することもある。

それでも昭和、平成、令和。時代を超えて次々と人気アイドルを発掘、育成してきたのは紛れも無い事実。ジャニーさんの偉大なる功績だ。

 

安らかにお眠りください。

<文中敬称略>

 

 


大丈夫か?百田尚樹

2019-05-13 22:13:00 | BOOK/COMICS
百田尚樹が怒ってるらしい。
総理大臣がどうのこうのということだったので、てっきり鳩山元総理に怒ってるんだと思った。
だって鳩山はツイッターに「東京五輪は『放射能オリンピック』と欧米では言われてる」みたいな、根も葉もないどころか妄想かラリってるのかって内容を書き込んだんだもの。この「どこまでも日本を貶めたい元総理」に対して怒ってるのかと思ったら違った。佐藤浩市に対してだった。

正確には、佐藤浩市が映画【空母いぶき】で総理を演じた際の設定を語ってるインタビュー記事に対して怒っているのだそうだ。
「ストレスに弱く、すぐお腹を下してしまうって設定にしてもらった」ってのにキレてるんだって。
安倍総理を揶揄してるからって?安倍総理大好きだもんね。侮辱してるって怒ってるのかよくわからん。作家ともあろう人が、雑誌に載ってるインタビュー記事を鵜呑みにしていいのか?取材時のICレコーダーやメモの書き起こしやリライト次第でどうにでもなってしまう。それはあなたも経験済みだろうさ。こんな意味で言ったんじゃない、こんな風に書くと変に誤解されるってね。世の中にはそんな記事(番組も)が溢れてる。

そんなことは重々承知ではないのか?だいたい佐藤浩市はそれが安倍総理のイメージだとは一言も言ってない。百田さんもマスコミもネットで騒いでるやつらも、みんな勝手に結びつけてるだけじゃないの。てことは、その人たちはみんな「腹を下しやすい総理=安倍総理」って思ってるってことだよな。その方が問題だよな。

インタビュー記事は【空母いぶき】の原作漫画(かわぐちかいじ)が連載されているビッグコミック誌に掲載されてる。映画公開中は週替わりで出演者のイラスト表紙とインタビュー記事が掲載されてる。今週は佐藤浩市だったみたいだ。
で、その中で佐藤浩市は確かにこの総理役の設定について語っているのだが、その前に「総理役は絶対やりたくないと思ってた」「いわゆる体制側の立場を演じることに対する抵抗感が、まだボクらの時代の役者には残ってるんですね」とも言っている。

これに対しても「偉そうに!!何が某らの世代では、だ。」「人殺しの役も変態の役も見事に演じるのhが役者だろうが!」って噛みついてる。が、これは百田さん、あんた間違ってるよ。役者だって役は選ぶよ。したくない、演じたくない役はあるだろう。それもプロだろうさ。それとも何かあんたはゴシップ記事もコメディも依頼があれば書くっていうのか?しないだろうよ。

もし今後自分の作品が映画実写化されても、佐藤浩市はごめんだとさ。まぁ、キャスティングに原作者がものいうのもなんだが、実際そういうことは映画やテレビ業界ではあるんだろう。

でもさ、あんた以前【永遠の0】公開時に、宮崎駿がケチつけたのをマジギレしてなかったか?原作読んでから言えと。それなら今回の映画は見ないって言う前にまず見ろよ。映画で首相を演じる佐藤浩市の演技などを見てから、その設定(メンタル弱い)は合ってたかどうかを判断しろよ。

原作は好きで読んでるらしいが、漫画では敵が中国なのに映画では架空の謎の国になってるのも嫌なんだそうだ。馬鹿か。韓国や中国みたいに反日プロパダンガ映画を作ってるわけじゃないのだよ。あなたの【永遠の0】は実際にあった話(太平洋戦争)がベースだが、【空母いぶき】はあくまでも仮想(SF)で、近未来に起こりえるかもしれない現実に近い話。危機感、高揚感、想像力を広げて一般人は観るのだよ。それを原作通りはっきりと中国が敵って描いた映画にしたら、反中の奴らしか見ないわ。そりゃあんたはそんな映画を望んでたのかもしれないが、興行的に成り立たんよ。

けどさ、短絡的に佐藤浩市を毛嫌いするのは個人の勝手だしいいけど、いいのか?佐藤浩市は【ファブル】にも出てるぞ。
【ファブル】は南勝久(ナニワトモアレ等)原作の実写映画化で、主役の殺し屋(休業中)を岡田准一がやってる。岡田准一はあなたの【永遠の0】【海賊と呼ばれた男】の実写映画化の主役をしてる。そんな関係など全部ひっくるめていってるのかな。怖いなぁ。

さらについでに言えば佐藤浩市は三谷幸喜の新作映画【記憶にございません!】にも出る。
この映画で総理を演じるのは中井貴一。演説中に石を投げられ記憶を失う総理なのだが、これにも「総理をバカにしてる」と文句つけるか?演説中に石を投げられるほど嫌われてるってキャラ設定は総理大臣をバカにしてるってダメなのか。この作品で佐藤浩市は総理を揺するフリーライター役を演じるそうだがな。

じゃぁどんな総理大臣を演じたら許されるのだろう。
キムタクが【CHANGE】で演じたまっすぐ品行方正の総理像がいいのか?田村正和の【総理と呼ばないで】のように架空の国って設定か?じゃぁ今回の空母いぶきの設定と変わらんやん。【民王】(池井戸潤原作)で遠藤憲一演じる総理のように、できの悪い息子・菅田将暉と入れ替わってしまうって設定はどうだ。【シン・ゴジラ】で総理を演じた大杉漣さんは【バイプレイヤーズ】劇中内で「こないだ総理役やったんだけど、あっという間に死んじゃったの」って言ってたけど、あれもダメか。難しいなぁ。

百田尚樹の作品は面白い。
【永遠の0】は涙流しながら読んだ。映画も観た。

【海賊と呼ばれた男】は長編なのに物語に引き込まれ寝る間も惜しんで一気に読んでしまったほど傑作だ。
ただし「フォルトナの瞳」という駄作もある。本当に百田尚樹本人が書いたのか?ってくらい駄作だ。読み終わって本を壁に(床だったかな)投げつけたもん。それくらい駄作。「金返せ」ってマジで思った。映画化もされたそうだけど(確か有村架純と神木隆之介主演)まず見にいくことはないだろう。
【純愛】は本屋で立ち読みした数ページで買うのやめた。真実かフィクションはともかく、読む気が出なかった。たかじんは好きだったけどさ。

【今こそ韓国に謝ろう】は韓国となんかギスギスしてしまってる今こそ読んで欲しい本だ。
どちらの国の人間もね。
【愛国論】(田原総一朗との共著)

【いい加減に目を覚まさんかい、日本人! 】(ケントギルバートと共著)
もぜひ今の日本人に読んで欲しいことがいっぱい書いてある。
だけどさ、だからと言って勘違いしないで欲しいのだ。日本を愛するって形が一辺倒になるのはちょっと怖い。愛国心とはこうあるべきだ、みたいなね。それこそ帝国主義時代へ逆行だよ。

佐藤浩市がストレスに弱いお腹の壊しやすい総理を演じようが、中井貴一が演説中に石投げられる総理を演じようが、大杉漣がゴジラの熱光線でヘリごとやられる総理を演じようが、全てフィクションだろ。それで誰か傷つけたって無理からこじつけるのはやめようよ。

ちなみに小松左京さんの傑作【日本沈没】の映画化の際、総理を演じたのは丹波哲郎。そして2006年の【日本沈没(第2部)】映画版では石坂浩二が演じた総理は乗った政府専用機は噴火に巻き込まれてしまうし、漫画版では火山噴火の火山弾に「俺は当たらない」と飛び出して行き命中してしまう。
映画なんだもん。ドラマなんだもん。視聴者にわかりやすく設定するのは演出上仕方ないだろう?

総理大臣。日本で一番偉い人(皇族は除く)だが、呼び捨てにされたり、ラップで連呼されたりしてた。首相ってなんの略かも知らない人が多い。現在そんな状況なのに今回やたらと百田尚樹氏に同調して、安倍総理をかばう発言をし佐藤浩市を批判する人が多いことにちょっとびっくり。
誰でも叩けりゃいいんか。

それなら、例の「放射能オリンピック」とか言ってる元首相や、ドローンを皇居の上に飛ばせない法案は報道の自由を侵害するとか言ってる議員、北方領土を取り返すには戦争しかないとかぬかした議員、いっぱい叩く人いるでしょうよ。
なんか間違ってるとしか思えんのよね。

しつこいようだが実写化が大流行り5 るろうに剣心

2019-05-01 02:51:25 | BOOK/COMICS
令和になったというのに、まだ平成から同じネタで書いてる。
でも、それくらい実写化ドラマがや映画が多いってことなんだ。許してくれ。誰に謝ってるのかわからんが。いや、そもそも俺が謝る必要など1mmもないのだが。

【るろうに剣心】
2020年に続編映画が公開されるらしい。しかも連続2作。
佐藤健主演で2012年に公開された大ヒット映画。原作は和月伸宏氏の漫画で、数少ない実写化成功映画の一つ。



青木崇高、吉川晃司、伊勢谷友介、綾野剛、香川照之、江口洋介など錚々たる役者が出演。蒼井優や土屋太鳳も出てる。こういった時代もの漫画の実写化は、下手すりゃ大コスプレ大会になってしまうのだけど、この映画は全然違和感なく、原作ファンとして全然OKだったな。超高速アクションシーン(剣術およびバトル)も素晴らしく、原作ファンも原作知らない人も楽しめる映画だ。


続編も2014年の8、9月と一月ずらして『京都大火編』『伝説の最期編』とつくられ、吉川晃司(1作目で死んだ)と香川照之(1作目で捕まった)とかの敵以外は1作目のメンバーがまた集結(綾野剛は敵だったので2,3は出てない)。キャストが同じだと誰がどの役を演じてるのかがわかりやすいのでありがたい。安心感もある。変わっちゃうと「これ誰?」ってまた考えなきゃいけなくなるし。

1作目と2作目(続編)でメンバー(キャスト)を変えちゃって失敗しちゃった例が【NANA】。矢沢あい氏のROCKな少女漫画【NANA】の実写映画版だが、かなり良かった。中島美嘉の演技はともかく、宮崎あおい、松田龍平、成宮寛貴、松山ケンイチなどが漫画の世界観を忠実に再現。レイラ役の伊藤由奈の劇中歌(ENDRESS STORY)はサブイボが出るくらい素晴らしかった。ロックを題材にした映画でここまで成功した例は少ないだろう(なぜか評論家みたいな上から目線)。



それなのに、翌年公開された【NANA2】では、宮崎あおい→市川由衣、松山ケンイチ→本郷奏多と変わってた。松田龍平も変わってた(役者の名は知らない)。こうなるともう原作と比べるとか以前に、1作目と比べてしまう。ゴジラやガメラなどじゃないんだからさ、主人公だけ同じでもねぇ。一番演技下手なのだけ残してどうする。特にハチ役の宮崎あおいの演技が良すぎたのに、続編には出てないってそれはないわぁ。




【るろうに剣心】映画版2,3はこの超豪華キャストを入れ替えず、さらに神木隆之介、滝藤賢一、福山雅治、そして藤原竜也まで登場しグレードアップ。続編はこうでなくっちゃねってスケールで作られてた。モチロン超高速アクションシーンも大満足の出来。

佐藤健と藤原竜也は実写ドラマや映画の常連ね。ここに小栗旬を入れたら実写化俳優3TOPだ。るろうに剣心も銀魂も原作漫画は集英社だから予算はたんまりあるのかもしれないね。

さて、映画版4『追憶編』,5『人誅編』のキャストどうなるのだろうか。佐藤健主演は変わらないはずだが、他のキャストが気になるなぁ。
でも、追憶編は映画1,2,3の前の話。剣心の十字傷の秘密(過去)を描いているのだが、1作目当時(2012年)の佐藤健は22歳で今は30歳だ。過去に遡って大丈夫か。まぁ風間俊介なんか現在35歳なのに、倉本聰ドラマ【やすらぎの刻〜道】で14歳の役をやってるからなぁ。

撮影は昨年11月からすでにしてるとのことだが、資料によると埼玉、栃木、静岡、滋賀、三重、奈良、京都、兵庫、広島、熊本と縦断ロケを敢行したそうだ。2020年TOKYO五輪の聖火リレー並みだな。

平成から令和に変わった日に、慶応から明治に変わった時代を描いた漫画の映画化話を書いてる。
なんか不思議な気持ちだ。





実写化が大流行りだ4 7月クールのドラマ

2019-04-29 23:50:57 | BOOK/COMICS
もうなんでもありである。
有名無名にかかわらず本や漫画を実写化でドラマや映画にするのが大流行り。
スポンサー集めがしやすいからか、それとも客(視聴者/観客)に宣伝広報するのが楽だからか?
中には「無茶だろう」っていうのもあれば「えっこれ実写できるの?」ってのもある。
 
以前角川映画が「見てから読むか、読んでから見るか」とキャッチコピーで一世を風靡したが、最近の視聴者はどうなのかね。ドラマが面白かったから「じゃぁ今度は原作本を買って読んでみよう」と思う人いるのかな。ドラマ見終わった後に気づいたらamazonでワンクリックでポチっとしてしまってたとかね。
 
ベストセラーでもない限り、原作を読んでる人はそんなにいないと思うのだが、巷(特に SNSあたり)では、結構批評が飛び交ってる。不思議だなぁ。読んでないのに(またはドラマ開始前に慌てて読んだ)、キャスティングや構成に文句付けてる人が多いのよね。
 
これは海外ドラマのリメイクなどの時にもよく見られる傾向だ。日本版の『SUITS/スーツ』(主演:織田裕二)や『グッドワイフ』(主演:)常盤貴子など結構賛否両論。さて、その中に本当に向こうの(アメリカ版)ドラマを見た人は何人いたのでしょうか?SNSのつぶやき数と視聴率が連動していないのは、現代の七不思議と言っても過言ではないな。
 
そうはいっても今、漫画や小説の実写化は大流行りだ。
今クール放送されてるものでも
 
『わたし、定時で帰ります』(原作:朱野帰子/主演:吉高由里子)
 
 
『スパイラル〜町工場の奇跡〜』(原作:真山仁/主演:玉木宏)
 
『ラジエーションハウス』(原作:/主演:窪田正孝)
 
『集団左遷』(原作:/主演:福山雅治)
 
『きのう何食べた?』(原作:よしながふみ/主演:西島秀俊・内野聖陽)
 
『インハンド』(原作:朱戸アオ/主演:山下智久)
 
と多い。大流行りだ。
俺もこの中で原作を読んだのは『スパイラル』と『インハンド』、そして『きのう何食べた?』だけである。
『スパイラル』は綾野剛主演の『ハゲタカ』を見てハマり、シリーズいっき読みしてしまったのよ。
よしながふみは『大奥』で原作読んでハマった。『西洋骨董洋菓子店』などBLが好きね。『インハンド』はまだ1冊しかコミックス出ていないから、今後のドラマの展開に期待。ただちょっと気になるのは、変に社会問題(戦争でどうこう)とかいうの入れないでほしいな。山Pが義手(ロボットハンド)をつけるようになった原因とかはなんとなくで濁して欲しいんだけどな。実写化のダメなところはこういった伏線部分も欲張って描こうとするところだ。
 
 
7月クールも
『べしゃり暮らし』(原作:森田まさのり/主演:間宮祥太朗・共演:渡辺大知)
 
『監察医 朝顔』(原作:香川まさひと・木村直巳/主演:上野樹里・共演:時任三郎)
 
『Heaven?』(原作:佐々木倫子/主演:石原さとみ)
 
などが予定されてる。
 
『べしゃり暮らし』の森田まさのり氏は、佐藤隆太主演で大ヒットした不良高校生野球漫画『ROOKIES』の原作者だ。今回は漫才をテーマにした漫画を実写にするのだがどうなんだろう。笑いってのは漫画と実際のライブではちょっと違うものね。原作が面白いから笑えるのなら、古典落語なんか誰がやっても笑えるってことだもの。演じる役者(しかもお笑いの人間ではない)によっては見事にコケる可能性大だ。
 
『Heaven?』の佐々木倫子氏は、『動物のお医者さん』(主演:吉沢悠)や、つい最近北海道テレビ放送(HTB)開局50周年番組として実写ドラマ化された『チャンネルはそのまま』(主演:芳根京子)などの原作者だ。
この人の描くキャラクターは、いつもドジ(または空気が読めない)だけど、なんか憎めないあっけらかんとしている。そこが魅力なんだが、石原さとみに演じきれるのか?
今回の舞台になるレストランは、郊外に建てられた実はオーナーのためだけに作られたレストラン。そこを舞台に繰り広げられるシュールなドタバタを石原さとみがどう演じるのか。コケるか見事なりとなるのか。もともと当たり外れの多い役者なだけに不安。
 
佐々木倫子さんの漫画を実写化するのなら、『おたんこナース』を是非してほしい。
 
今やってる『白衣の戦士』(主演:中条あやみ・水川あさみ)が『ナースのお仕事』(主演:観月ありさ)のパクリみたいだと不評だそうだが、ナースものって難しいと思うのよね。
本来は病気や生死に関わる現場なんだから、看護師って忙しいしやることもいっぱいあるしとてもじゃないが笑いは起こらない。っていうかドジだった危険だもの。でもさ、漫画やドラマくらいはせめてこんなドジな看護婦(原作発表時代はこの表現だった)がいてもいいと思うのよね。リアルでいたら嫌だけど。
 
『監察医 朝顔』は法医学者の話で、主人公を上野樹里が演じる。原作では主人公は母親を阪神大震災で亡くしたのだが、今回のドラマ化では東日本大震災で行方不明という設定に変えられてる。
上野樹里は『のだめカンタービレ』(原作:二ノ宮知子)での怪演や、『ウロボロス』(原作:神崎裕也/主演:小栗旬・生田斗真)での好演など、実写化越えの演技を見せてくれる人なのでちょっと安心だ。
 
でも上野樹里って最近白衣率高いよね。
『アリスの棘』では復讐に燃える消化器外科新人医師。
『グッドドクター』ではサヴァン症候群のレジデント・山崎賢人を見守る小児科外科医。
そして今回は監察医。
 
監察医と法医学医の違いがよくわからんのだが、『科捜研の女』の若村麻由美、『特捜9』の原沙知絵、『刑事7人』の北大路欣也などを超える監察医を演じてくれるだろう。なんと言っても今回は、普段は脇の監察医が主役のドラマだものね。
 
 
なんやカンや言っても安心感のある実写化ドラマ。
『おたんこナース』もそのうち実写化してほしいものだ。