バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

サンキュー爺、セイキュウ婆

2015年09月21日 20時07分02秒 | バス運転士
先日の午前中、営業所前ターミナルへ向かっていた時… 某バス停の直前にある“押しボタン式信号付きの横断歩道”の脇に1人のお爺さんが立っているのを見た私は、「あぁ~ ボタンを押されちゃくなぁ~ 赤になっちゃうなぁ~ 残念!」と思いながら、アクセルペダルを踏んでいる足の力を緩めた。

んが! なぜか信号は赤に変わらず… そう、そのお爺さんは、こちらを見たままボタンを押さずに待っててくれたのである。それに気付いた私は、すぐにアクセルペダルを踏んでいる足に力を込めてバスを加速させ、お爺さんに“御礼の挙手”をしながら青信号の横断歩道を通過したのだった…

その日の午後、某地区(街中)巡回バスをやっていた時… 乗客がお婆さん1人だけになってしまったので、私は「やっと2人っきりになれましたね」と… 言わない、言わない!(昭和の台詞だなぁ~!) 私は普通に「××停、通過します」と言ってバス停表示送りボタンを押し、「次は△△停~」というコンピューター音声が流れた。

その直後、お婆さんが「次は何処かねぇ?」と言ったので、私は「次は△△停です」と答えた。さらに、お婆さんが「その次は何処かねぇ?」と言ったので、私は「△△停の次は、○○停です」と答えた。すると、お婆さんが「じゃあ、お願いします」と言いながら「ピィー!」と降車ボタンを押したのである。

「えっ… このタイミングで“ピィー!”って… まだ△△停を通過してないんだけど… どっちやねん!?」と迷ってしまった私は「あのぉ… 次の△△停でいいですか? それとも、その次の○○停ですか?」と尋ねた。すると、お婆さんは落ち着いて「○○停でお願いします」と答えたのだった… そうそう、私、落ち着きのある人も好きなんです。なんちゃって…(そんなこと言って、マジでお婆さんを口説くんじゃねぇぞ! ハハハ…)