バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

ちょっと、お婆さん…

2014年08月01日 18時49分41秒 | バス運転士
お孫さんを連れたお婆さんが乗り、お孫さんは「ここに座る!」と言いながら“助手席”に座り、お婆さんは「じゃあ、おばあちゃんはこっちに座っとるからね」と言いながら優先席に座った。その後、2人の間に会話などはなく、静かに時が流れた…

乗客15~16名の状態で、あるバス停に到着した。そこには乗客がいなかったので、私は降車口(中扉)だけを開けたのだが… さっきのお婆さんが、お孫さんに「前からも降りれるで!」と言いながら、通路を前へ歩いてきたので、一瞬、私の右手が前扉開閉レバーに触れたのだが…

終点や満員状態などの場合を除き、基本的にはルールを守ってもらいたいし、ましてや子供に「前から降りても良い」と軽く考えられては、今後「乗る人がいた場合にトラブルの元になる」と思ったので、あえて前扉を開けなかった。すると、お婆さんは「あ、開いてないがね…」と言いながら中扉から降りて行った…。。。ちょっと、お婆さん… 勝手にルールを作らんといてぇ~!

某総合駅で、大きなキャリーバッグを持った若い女性が「このバスは○○か△△へ行きますか?」と言ったので、私は「はい、どちらも行きますよ」と答えた。そして、女性はバッグから財布を… を… を… なかなか取り出せなかったので、後ろに並んでいた人たちに「どうぞ」と言って横へ避けた。

すると、すぐ後ろに並んでいたお婆さんが「いいよ、いいよ(待ってるから)」と言ったのだが、女性は「どうぞ、どうぞ(先に乗ってください)」と言った。それに対して、親切心からだと思うが… お婆さんが「それ(キャリーバッグ)持とうか?」と言ったのである。

さすがに女性も驚いた様子で、「えっ… いいです、いいです」と丁寧に断っていた。そこで、ようやくお婆さんは納得したのか、軽く会釈して先に乗車し… ゴッ! 「あっ!」 ドン! と… お婆さんはバスのステップに躓いて、危うく転ぶところだった…。。。ちょっと、お婆さん… その優しさは大切だけれど、もう少し自分のことも考えてねぇ~!