大人たちのお盆休みは終わったけれど、“大人運賃”の多くはまだまだ夏休みである。朝、始発地点の某駅でおばさん一人だけが乗り… と思ったら、二人の中学生らしき女の子が駆け込んできた。
一人が「前に座ろう、前に!」と言いながら背後席に座り、もう一人が助手席に座った。私は「私服の中学生が某地区巡回バスに乗るということは… 静かに勉強できる○○へ行くのかな?」と思った。すると二人は予想通りの○○停で降りて行った。
それから約90分後… 今度は私が“逆回り”の巡回バスで○○停に行くと、先程の二人が待っていた。そして、再び背後席と助手席に座り、私の背後から「あっ! さっきと同じ人だ」と言う声が聞こえた。
すると、もう一人が「えっ!?」と言ったのだが… その後の会話はなかった。そこで今度は私が「えっ!?」と思ってしまった… もっとイジって欲しかったのにぃ~(お前はバラエティー番組の芸人か!)
お昼前… 同じく始発地点の某駅から、面白い… 否、お洒落なストッキングをはいた高校生らしき女の子が一人だけ乗り「△△停に行きますか?」と言ったので、私は「はい、行きますよ」と答えた。
彼女は□□停で降りたのだが、バスから降りる時には車内ミラー越しに会釈をして、降りてすぐにバス停の時刻表を見るために前扉の外へ来て再び会釈をして… もちろん私も会釈をしたけれど、実に魅力的なお嬢さんであった。あぁ、もう少し私が若かったら…(無理! 年齢以前の問題だよ!)
夕方、終点で最後に降りようとしたスポーツウェアの中学生らしき女の子が、車内の一カ所をジッと見ている姿が車内ミラーに映っていたので、私は「寝ている人を起こすかどうか迷っているのかな?」と思った。
そこで、私は運転席から身を乗り出して、寝ている人に声を掛け… られなかった。なぜならば、彼女の視線の先には誰もいなかったからである。身を乗り出した以上、何か言わなければ格好がつかない私は、反射的に「大丈夫ですか?」という言葉が出た。
彼女は「はい、大丈夫です」と言いながら降りて行ったのだが… 彼女が見ていたモノは一体… 私たちには見えないナニかだったのだろうか…(いや、車椅子やベビーカーの案内表示だと思うよ)